Acoustic Concert 1999 から2年、
アルバム「Ensemble」発売から1年。長かった。でも、待った甲斐があった。
大貫妙子の魅力を凝縮した、大満足のコンサートだった。 2年前も同じオーチャードホールで、 大物プレイヤーを迎えたものだったが、日程変更などがあったせいか ちょっと後味の悪い点が残った。そのためかなんとなく、今回のコンサートを 前にして素直に期待が盛り上がりきれない気持ちが自分の中にあったように思う。 しかし、演奏が始まって何曲か進むと、楽しい気持ちが込み上げてきた。 プレイヤーたちが演奏を楽しみ、お互いを尊敬しつつ、歌の魅力を理解して それを高めようとしているのが感じられた。ツインドラムという ちょっと変わった編成だが、シンプルな中にもアンサンブルの見事さがある。 南米系アップテンポな曲、インストでの Meu Namorado に続く BERIMBAU DO BEM で、ライブならではの踊りだしたくなるような盛り上がりが やってきた。この日のベストの1曲と思う。ボサノバ・サンバが楽しい。 その後の、しんみりと研ぎすまされ心のこもった「TADA」も名曲だ。 どの曲も、それぞれの色で、大貫妙子にしか表現できないものとなっている。 イタリア、フランス、ブラジル、そして日本。多くの要素を自分のものとし、 なんて沢山の良い曲を持っているのだろう、なんて素晴らしいコンサートが できるんだろう、そう感嘆し感謝するしかない。 この日のライブを聴くことができて、僕は心底から幸せを感じた。 大貫さんは、コンサートを毎年5月に開きたい、と言っていた。 ニューアルバム(準備中)の完成と来年のコンサート開催を強く願う。 ・演奏曲目
・演奏メンバー
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