本来なら昨年12月に行われるはずだったコンサートだが、
サウンドプロデューサーとなる大村憲司氏の11月急逝のため(合掌)、
延期となり3月の開催となった。 この変更によるメンバーのスケジュール調整は大変だったようで、 リハーサルが十分とは言えないものだったらしい。 その影響は何度か見え隠れし、曲のイントロが合わなかったり、 すっと歌詞が出なくなってしまうような場面がいくつかあった。 いつもの大貫さんのコンサートらしくなく、聴いていてむずむずと 安心しきれない空気が漂っていた。 それはおいといて、今回はメンバーがすごい。 引き継いでのサウンドプロデューサーが大御所 Don Grusin 、ひゃー。 他にも、New York, Los Angeles からバリバリのミュージシャンが 集まった。 特に目立つ、ベースの Melvin Davis は山のようにでかい黒人男性で、 7弦のベース(!)と、6弦のフレットレスベース(!)を弾いていた。 こんなやつは初めて見たな。体に似合わずプレイは確実で、繊細な音。 最近の大貫さんは、何か心に思うところがあるらしく、 「もう、アフリカとか旅行するのはやめた」 「これからは全力をかけて、自分の音楽を追求して行きたい」 「好きなことだけをやりたい」 「毎年末のアコースティックコンサートもこれが最後」 などと含みのある発言をしていた。 きっと良い音楽を作り続けてくれることでしょう。 コンサートを通しては、良い席(10列11番)で聴くことができたし、 ホールの音は良いしプレイは洗練されていて、とても完成度の 高いものだった。 アンコールの際、観客からのお花手渡しコーナーがいつもあるのだが、 最後に坂本龍一が登場してチューしてた。仲いいなぁ。 ”大貫妙子 Acoustic Concert 1999” 演奏曲目
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