これは、良いです。前作 FireDog
であちこち飛び散ったアレンジが、また良いバランスでまとまった、
という感じ。直球です。プロデュース、アレンジを全部本人が、
つまり自分で納得できるようにやっているので統一感があるのかも。
とにかくギターが好きで、ロックが好きでたまらん、という情熱が
感じとれる。アコースティックもエレキもギターがうまい、
そして相変わらず声が、言葉が、喋りがカッコ良い。
これはもう才能としか言いようがない。
この気持ち良さは、新しい感覚というよりは、ロックの様式にはまった
気持ち良さかな。メロディ ( 歌 ) そのものがすごく斬新かというと、ううむ。
このアレンジとこの声を含めて、それで輝き出す。
自己嫌悪とか劣等感とか混沌とした感情 ( ジレンマ ) を抱え込みながら、
内にエネルギーを抱えて歩いてゆく、そういう内容の歌が多い。
以前よりは抽象的で、深い所を探っている。
「進め なまけもの」は、たしか学習塾の CM に使われています。
「ドライブ」「すっぱいぶどう」「幸福な朝食 退屈な夕食」が特に好き。