◆ Fire Dog / 斉藤 和義
[1996/02/28] ◆
遂に出ました待ってました、斉藤和義 4 枚目のオリジナルアルバム。
CD をスタートすると、いきなり、印象的なエレキギターのリフレインで始まる。
疾走感のある 6 拍子(!)ロック。そのスピード感を保ったまま、2 曲目は
ロカビリーだ。
この先頭の 2 曲は今までの彼の曲にはなかった速い金属的ロックの世界。
ガーンと来ました。両方ともきっちり様式にはまっててかっちょええ。
斉藤はこういうギターサウンドが好きなんだろうな。
いままでの彼の味はどこに行ったんだろう、と不安になってると、
次第にアコースティックの響きが増えて、後半の曲へと続きます。
CM にも使われた「空に星が綺麗」と「大丈夫」は肩の力が抜けて、
のほほんとする曲。大丈夫、なるようになるさ。
- FIRE DOG
- 砂漠に赤い花
- 男よ それが正常だ!!
- 何処へ行こう
- 僕は眠い
- 空に星が綺麗 〜悲しい吉祥寺〜
- 大丈夫
- 桜
- あの高い場所へ
- 老人の歌
- 通りに立てば (飛ばすぜ! 宮ニィ)
全体としては、1, 2 曲目でヘヴィなロックの方にグッと引っ張った分、
味が散ったかなーと思う。統一感がちょっとなくて、曲ごとのアレンジの
緊張感がはっきり 2 つに分かれてしまった。
彼自身が多くの楽器を演奏している曲とそうでないもので差が大きい。
6, 7 曲目は晴れの日の散歩に出かけるような曲。これ単体ではいい感じ
なんだけど、1, 2 曲目から聴いてくる流れでは、シャウトしない分、
弱い印象となってしまう。
3 曲目の、ボーカルにエフェクトを入れて歪ませるのは嫌い。
5 曲目はテーマも曲もありきたり過ぎ。
それを除くと、どの曲もそれぞれいい。
改めて「素敵な匂いの世界」「Wonderful Fish」を聴き直して比べて
みると、違いがはっきりする。どう変わったかというと、
・アレンジに Jazz の味付けがなくなった
・ピアノの音がしない
1996/03/05 T.Minewaki
2001/03/07 last modified T.Minewaki
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