( 1997/8/13 撮影 at ツグリキン・シレ、モンゴル )
頭骨を見つけたところで昼になり、いったんゲルに戻って食事と
休憩をとる。
午後の3時から再び発掘開始。
午前に見つけたプロトケラトプスの頭を
みんなで掘り出そう、という方針となった。
「この化石は質が良い」とバルスボルド博士はとても乗り気だ。
まずは化石から少し離して周囲を大きく掘り崩し、次に外側から
化石に向かって少しずつ砂を取り除いてゆくという手順で進む。
化石に沿って骨を露出させて行く作業は、微妙かつ専門的技能を 必要とするので(壊しちゃったら大変だ)、 経験もなくやりようのわからない僕らは、バルスボルド博士が 自らザクザクと砂を削って行くさまを取り囲んでじっと見ている。 これも勉強だ。
砂の内部に埋もれていた化石は少し水気があってもろいので、 硬化剤(博士の手元の茶色いボトル)をかけて補強しながら 掘り進んでゆく。
深い青空にはひとつの雲もなく風は穏やかで、ビリビリとした日射しの中、 ザク、ザクという砂音だけが響く。
[ 南ゴビ 写真日記 1997 | 思い出のアルバム | MINEW ]
T.Minewaki / minew@post.email.ne.jp