姫塚

1955年に映画化された「野菊のごとき君なりき」は高校生時代、 長野市内の相生座で観た。2005年に50年ぶりでBS放送で楽しんだ。主人公の笠智衆がラストシーンに訪れる墓地は「姫塚」でロケしたものと子供時代に姫塚で遊んで育った友人のKが教えてくれた。この姫塚は住宅地に囲まれてしまったが 、今でも長野市若里(旧荒木町)の信州大学工学部の北西の隅にある。

映画は伊藤左千夫の小説「野菊の墓」の舞台を松戸市の矢切村から信州の千曲川に変えて撮影されたものである。千曲川の風景が見事に映像化されている。丘の中央にケヤキの巨木が一本ある 。熊谷山佛導寺の墓地という。

姫塚 2006/3/13撮影

一ノ谷合戦で平敦盛を討ちとった熊谷次郎直実が法然に帰依して出家し、善光寺で修行中に娘の玉鶴姫がここで病死したとの言い伝えがこの寺にある。『長野市誌』(第2巻)によると、この塚は中世の居館跡と推定されるとある。 古墳ではない。

March 16, 2006


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