東急ハーベスト箱根甲子園

箱根マイセン庭園美術館、湿生花園、成川美術館、芦ノ湖スカイライン

2009年11月15-16日グリーンウッド夫妻は箱根の東急ハーベスト箱根甲子園と箱根マイセン庭園美術館、湿生花園散策、成川美術館訪問、芦ノ湖スカイラインのドライブを楽しみに出かけた。

第一日

東急ハーベスト箱根甲子園(Hotel Serial No.471)は会員制のクラブだが、たまたま東急こすもすクラブの終身会員のため、優待券をもらって出かけた。

西湘バイパス早川ICを出たところで箱根湯元方面は渋滞している。やむを得ずターンパイクで大観山に登る。途中の展望台から幕山と箱根の航空路監視レーダー局、初島そして大島を遠望する。少し霞がかかっているが雄大な景観をしばし楽しむ。

大観山からの富士山と芦ノ湖の景観はすばらしいが、少し先の富士見峠の展望台からの方が芦ノ湖の奥行きがみえてよい。ここからは富士屋ホテルチェーンの 新装なった湖にむかって両腕を差し出すような箱根ホテルの巨大なコの字型の建物が見える。左手の外輪山の手前のピークは山伏峠。

富士見峠の展望台からの芦ノ湖と富士山

富士見峠を越えて箱根関所方面に下ろうとするが大渋滞。Uターンして箱根峠に向かう。しかしここも十国スカイラインが大渋滞である。鞍掛山(1,004m)をぐるっと廻って箱根峠に向かうとき、眼下に少し古びて立ち枯れているようなホテルが見えた。雄大なビューを我が物にできる立地だ。ホテル富士箱根という。後で調べるとここは宿泊費も8,000円チョットで研修などにつかわれているようだ。 ここから少し下ると中部地方で一番大きいといわれるブナの大樹があるという。

ようやく箱根峠に到着。東海道を横断して芦ノ湖スカイラインに入る。箱根峠から三島に下る旧東海道を歩いた人によると気持ちのよい道だという 。国道1号と交差しながら下る石畳道が しっかり残っているという。和宮降嫁のときに大改修されたというが、横浜に異人がたむろしていることを嫌った朝廷は中山道を採用したという曰く付きのものだ。平行する山道に推定鎌倉古道というのもある。2008年wakwak山歩会は芦ノ湖東岸を散策した。西岸はまだなので、いつか歩いてみよう。

山伏峠のレストハウスフジビューでソバの昼食をとる。2002年には駒ヶ岳・神山登山の折ドライブでここにきた。2005年に箱根峠から三国山・湖尻峠経由、湖尻まで箱根外輪山を歩いた時にもここを通過した。今回もすばらしい天気だ。ミセス・グリーンウッドは晴れ女なのだ。 北西の風が強いのに観光用のヘリが客を乗せて飛んでいる。

湖尻峠から湖尻に下り、湿生花園に向かう。途中箱根マイセン庭園美術館に立ち寄る。 白磁は17世紀ごろの西洋社会では憧れの芸術品であった。各国が競ってその製造開発に乗り出した。ザクセン王国のアウグスト強健王は錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベトガーを幽閉し、金を作らせようとした。ベトガーは物理学者・数学者・哲学者エーレンフリート・ヴァルター・フォン・チルンハウスらの協力を得て、1709年にザクセン・フォークラント地方のアウエ鉱山のカオリンを原料とした白磁の製造に成功。1710年にドレスデンに「王立ザクセン磁器工場」が設立され、硬質磁器製造の独占権が与えられた。これが現在の「国立マイセン磁器製作所」の始まりである。数ヵ月後に磁器工場は25km離れたエルベ川沿いのマイセン地方・アルブレヒト城の内部に移され、厳重に機密が保持された。ベドガーは幽閉を解かれることなく、直ちに染付の複製を命じられた。しかしベドガーはこれを果たすことなく30代で死亡したといういわくつきの磁器である。

箱根マイセン庭園美術館

1998年8月に滞在した箱根仙石原プリンスホテルが見当たらない。帰って調べると2004年ニッサン自動車に30億円で売却され閉館されたという。ニッサンは研修所としているようだ。代わりにホテル大箱根がプリンス系として残ったようだ。強引だったコクドの崩壊で箱根の東急グループと西武グループの争いは静かに幕を閉じたようである。

秋の仙石原高原は大勢の人でごったがえしていた。湿生花園の散策を楽しむ。ここのバショウは人工的に植えたものである。積雪の無い箱根で零下の気温から守るために大量の落ち葉をかけぶとんのようにバショウの上に敷き詰める作業の最中であった。

秋の湿性花園

定点観測しているわけではないがたまたまおなじ場所で撮影した夏の写真があったのでここに転載した。

の湿性花園 2002年8月撮影

東急ハーベスト箱根甲子園にチェックイン。エントランスは重厚な鉄の扉でスノッブな心理をくすぐる。自動ドアが開くと、正面のガラス越しに池のある庭園と遠景の外輪山の火打石岳と明神岳が目に入る仕掛けになっている。

居室からはエントランスからみた池を主体とした庭園が眼下に広がている。池の向こう側にも良く似た建物がある。東急ハーベストクラブの箱根翡翠と池を共有しているのだ。お互いに借景しているわけで上手い設計だ。 テラスにでて左をみれば金時山が見える。

部屋から見る箱根翡翠と火打石岳と明神岳

露天風呂は最上階の6Fにある。

ローストビーフとワインの夕食

第二日

元箱根の成川美術館を訪問。ここからの芦ノ湖と富士の景観を楽しむ。

成川美術館ロビーより

週末までにレビューしなくてはならぬ200ページの資料を添付したメールをアンドロイド携帯で見つける。帰宅しなければならない。 玉村豊男美術館と箱根関所跡近くの箱根ホテルは次の機会としてそそくさと山を下る。

November 24, 2009


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