龍口寺(竜口寺)

寂光山龍口寺(この界隈を竜の口というということから竜口寺ともいう)は江ノ島を望む片瀬山の眺望の良い南端にある。日蓮宗の寺である。腰越のメーンスリートはこの寺の前から始まる。江ノ電がこの通りの真中を走っている。

竜口寺の山門の横の広場は鎌倉時代の刑場跡である。文永8年(1271)9月13日子丑の刻(午前2時)、日蓮聖人は立正安国論の諌言により、この 刑場敷皮石(首・座)にすえられた。時あたかも江ノ島の方より満月の如き光ものが飛び来り手て、役人共は眼がくらみ、この奇瑞の為ついに聖人の首を斬るこ とができなかったという。日蓮聖人龍の口法難の霊場である。 一命をとりとめた日蓮は土牢で夜明けを待ち佐渡に落ちのびたとされる。これを記念して毎年9月13日ぼたもち祭りでにぎわう。 創立は明徳2年(1391)から応永24年(1417)の頃といわれる。

ここに明治21年に撮影された写真がある。現在の写真と比べて裏山の林がまばらなのに驚く。森は明治時代のほうが疎林であったのだ。薪として利用されていたためであろうか。現在ある山門も五重の塔もない。門前町の上州屋は健在である。

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現在の山門 (コンクリート製)

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現在の本堂

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五重の塔

庫裏(龍口寺大書院)は昭和初期に旧松代藩藩邸が移築されたものである。

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庫裏

龍口寺の周辺には日蓮宗だけで11個の寺が密集している。これを十一ヶ寺という。

2016/1/11龍口寺の裏山にあるパゴダに登った。2度目である。白亜のコンクリート製でネール首相からいただいた仏舎利を祭ってあると書いてある。ここからは西方の茅ヶ崎海岸を見張らせる。

Rev. December 21, 2004

Rev. January 11, 2016


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