ビデオカメラ選定

デジカメ内臓ビデオカメラ

デジカメで撮影できる160 x 112 ピクセル、10fps、MPEG1のビデオクリップは128Mbのフラッシメモリーに85分記録できるが、画面を拡大すれば画質は低下する。

320 x 240 ピクセル、30fps、MPEG1にセットすれば画質はそこそこであるが、128Mbのフラッシュメモリーに21分しか記録できない。

旅を記録しようとすると数時間の記録容量が必要となり、通常のデジカメでは無理となる。

MICROMVテープ使用のビデオカメラ

DVDビデオ記録に使われるMPEG2圧縮を採用し、720 x 480 ピクセル、60fpsのビデオを60分記録できるMICROMVテープカセット(長辺46mm)がソニーによって開発された。5μm幅のトラックを読み書き出来るヘッドを搭載している。今のところ世界で最小のテープである。記録媒体の費用対効果はフラッシュメモリーの40倍である。

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MICROMVテープ

このテープを使う第2号機、Sony Handycam IP55が2002年4月発売されたので買い求めた。画質はDVDムービーと同じ。カメラも小型で435g。TVやVHS,DVDプレーヤーとAVケーブルで接続して直接入出力できる。IEE1394接続 (i-Link)したVAIO搭載のMovieShaker v.3.2でキャプチャし、VAIOで1本のビデオに編集し、BGMを付けてMICROMVテープに.mmvファイルとして記録できる。毎秒1.54Mbであるので3分ビデオのファイルサイズは277Mbである。15分物の書き出しは1.2GHzのVAIOで約1時間半かかる。

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Sony Handycam IP55

MovieShaker v.3.2でキャプチャしたMPEG2 MICROMV .mmvファイルはMovieShaker添付のQuickTime5では読める。しかしInterVideoWinDVD、Real、Windows標準装備のMicrosoft Media Playerなどでは読めない。WindowsPC上でビデオ鑑賞を行うにはMicrosoft Media Playerでも読めるaviに変換しなければならない。.aviのファイルサイズは.mmvファイルの2倍に膨れ上がる。3分ビデオの.ファイルサイズは540Mb でCD-Rに記録・保管・配布できる。CD-Rから直接再生するとスピードが遅く、音飛びが生じる。一旦HDにコピーして再生する必要があるので一般的ではない。3分以上のビデオの.aviファイルはCD-Rに納まらない。MICROMVテープに再度記録して保管する。一般配布はカメラをVHSプレーヤーにAVケーブルで直結してVHSテープにアナログ録画する。かつこの逆も可能。多分DVDプレーヤーのAV出力も同じと思う。

320 x 240 ピクセル、30fps、MPEG1に変換すれば毎秒260kbで、3分ビデオのファイルサイズ は46.8Mbになる。CD-Rに記録・保管・配布することも可能である。

160 x 112 ピクセル、10fps、MPEG1に 変換すれば毎秒16kbで、3分ビデオのファイルサイズ は2.88Mbとなる。当然画質は落ちるが、このサイズならインターネット掲載も可能

以上をまとめると

画面サイズ 圧縮

毎秒のファイルサイズ

3分ビデオのファイルサイズ
720 x 480 ピクセル、60fps AVI 3,000kb/sec 540Mb
720 x 480 ピクセル、60fps MPEG2 1,540kb/sec 277Mb
320 x 240 ピクセル、30fps MPEG1 260kb/sec 46.8Mb
160 x 112 ピクセル、10fps MPEG1 16kb/sec 2.88Mb

PCでDVDをプレイしたAV出力をTV画面で表示するとデスクトップは表示されてもスーパーインポーズされたプレーヤー画面は黒一色となり、MICROMVテープに記録できない。PC接続のDVD-R録画機に出力するためには多分一旦aviファイルに変換しておかねばならないだろう。こうしてDVD-Rに記録・保管・配布することも可能である。 ただこのときPCのファイルシステムがFAT32の場合、2Gb(9分間)以内のファイルサイズにしなければならない。

MICROMVテープから720 x 480ピクセルのJPEGファイルをIP55で切り出せるのは便利。

2003年2月にDVD-RW,Rを記録媒体にするビデオカメラが各社から発売された。大きさではMICROMVを使うカメラより大きいのはやむをえない。DVD-RW,Rプレーヤーの普及によって今後こちらにシフトするか興味のあるところである。

インターネット接続機能のハイブリッド

IP55にはインターネット接続機能がハイブリッドされている。別売のモデムとBluetoothで接続する。モデムは海外でも使えるよう有線接続とした。Bluetoothの使用電波帯は無線LANと同じため、初期設定時だけ無線LANの電波を止めて無事、連携を確立。プロバイダー設定も問題なくできた。メールは画面が小さいが iモードより格段によい。ブラウザーもなんとか使える。ただし、JavaScript, MPEG1, WAVには対応していない。JPEG, gifは問題なく使える。

旅行時でもこのビデオカメラとブルーツース接続する専用モデムさえ携帯してゆけば、旅先のホテルでインターネット接続が可能となる。PDAすらもって行く必要はない。またIP55用の専用モデムは一部の外国では使えないという制約もある。(例えばポルトガルではOKだがスペインでは不可)残念ながら、プロバイダにウィルスチェックをしてもらうことにしてから発信が不能になってしまった。内臓のメールソフトはSTPM認証に対応していないためらしい。ハイブリッド商品が時代の流れに対応できない典型的な例となってしまった。とうことで海外旅行中のメールはアナログモデムカードとCileで対応することになった。

デジタルPBXのホテルから外線に接続するにはアナログの専用モデムでは不可能で、間接接続用インラインカプラーも用意しておかねばならない。 トーン回線であることも必須要件となる。

plug.jpg (5421 バイト)

ブルーツース接続する専用モデムとヨーロッパ主要国電話線接続プラグ

2002/5/2

Rev. October 5, 2004


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