ISDN/LAN環境整備

現在の環境

今までの通信環境は通常のアナログ回線と38kbpsモデムのダイアルアップ接続である。LCR機能付き電話機と自動切り換え器で切り換えて使用しているため、しばしばハングアップした。Power E/J Managerを立ち上げておくと干渉することもあった。

使用頻度はサイトのメンテとメールだけで月8時間(1,600円)使っている。AOLとは最大15時間契約月1900円である。

ISDN化計画

最近 NTTよりISDNの i・アイプラン最大15時間契約で1,200円というサービスが開始された。計算してみると基本料金をすべてデータ通信費に含めれば11時間以上使えばISDNの方が安くなる。ISDNだと2回線分あるのでインターネット同時アクセス、高速性、電話同時併用など利便性があるため総合的には9時間位が分岐点ということになるだろう。

ISDNターミナルアダプター(INSメイトV-30DSU、17,800円)利用が一番安い環境であるが、PCとTA間はRS232Cでのシリアル接続となる。シリアルケーブル長さが1.5メートルに制約されるのでノートブック型PCを使う時だけセットアップして食卓上で使うには不便である。総計2万円の投資となる。

LAN構築構想

ISDNルーター(NTT-ME MN128-SOHO-SL11、35,799円)を選べば、10BASE-Tイーサーケーブルで家庭内にLANを構築できる。

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ノートブック型PC(メビウスMN-530-X16)をLAN接続するためにはPCMCIA TypeIIスロットに挿入するPCカードLANアダプター(メルコ社のLPC3-TX、4,799円)が別に必要となる。(SL11の伝送速度は10Mbpsであるからデュアルスピードの必要はないが)

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Power Macintosh 6100/60 は内臓イーサネットを持っている。コネクターはAAUI-15である。ルーター側のRJ-45モジュラーコネクタをもつ10 Base-Tケーブルと接続するトランシーバー(Planex Communications Inc. Transceiver EM-UTP,3,900円)が必要となる。

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10BASE-T用マルチプロトコルプリンタサーバー(Planex Communications Inc. Print Server Mini2, 7,500円)をEPSONインクジェットプリンタPM-770Cのパラレルポート(アンフェノール36ピン)に直付けすれば、LAN経由でWindows用のプリントがLAN経由で可能となる。Hubも同社製10Baseが使える。(Planex Communications Inc. イーサネットハブ EH-505P, 2,050円) このような面倒なことをするのは一階の居間にプリンタを置く場所がないからである。総計約5万円強の投資となる。

EPSONインクジェットプリンタはポストスクリプト対応でないため、Macに関してはネットワークプリンターにはならない。プリンターポート直結のローカルプリンターとして使う。(ポートはLPT:PSA018-4(IPXPID:1))またWindows用のプリントの場合、双方向通信が出来ないので、インク残量などの表示が出来なくなる。メーカーは保証していないが、テストしたところ、Machintoshとの同時使用を避ければ結線したままで、両方から使えることが証明された。

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イーサネットLANの補助としてAppleTalkによるMac間のネットワーク、およびDuo内臓、Mac LC475への外付けモデム経由のインターネット接続も可能であるが、予備としての役割である。(下図で点線で示す)

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LAN系統図

実際のISDN化とLAN構築奮闘記

AOL以外のプロバイダーの選定

AOLはフリーの14メガのサーバーの無料提供やログインのためのセットアップが不用なところやダウンロードしたメールもしばらく保管しておいてくれるところなど魅力だが、そのために犠牲にしていることも多い。たとえば:

(1)AOL支給のブラウザーでしたアクセスできない。このブラウザーは68kの旧Macでは使えない。NetScape Communiator 4.05なら68kの旧Macでもつかえるはずだが、メモリー不足や内臓モデムとの適合性のためOSのアップグレードができないなどの問題がある。

(2)ログインのためのID等を利用者に知らせない方針のため、ISDNルーターは使えない。ターミナルアダプターだけでしか直接ログインできない。

(3)AOL以外のEメール・ユーザーから添付書類を2つ以上送付された時読めない。

(4)アドレス検索機能が無い

しかしAOL以外のプロバイダーに乗りかえることはホームページの愛読者ができてしまった無碍にはできない。AOLに開設したホームページは継続したい。

ISDNルーターを使うためにはAOL以外のプロバイダーと契約し、他プロバイダー経由での接続方式にしなければならない。他プロバイダー経由の場合、AOL分は3時間490円、15時間980円と安くなる。

IIJ、OCN、ODN、ATTなどプロバイダー4社を比較した。

―IIJは10時間1900円、20時間4900円で高価。

ーODNは0088市外通話電話サービス契約が必要で、NTTのi・アイプランが使えない。

ーATTは最寄ローカル局藤沢にアクセスポイントなし。2000円で使い放題。10メガのサーバーは500円の使用料が必要。メール名は登録外なら自由。Emailの自動転送サービスあり。

―OCNは15時間1750円、3年間の長期契約で100時間1980円。最寄ローカル局藤沢にISDNアクセスポイント有り。メール名は4名まで有料で登録可能(2人目から一人250円)。Emailの自動転送サービスあり。5Mb(近々10Mb)サーバーエリア無料。

結論として、ISDNの i・アイプラン:15時間、OCN:15時間、プロバイダー契約AOL3時間契約がベスト。AOLとOCNのサーバーエリア合計19Mb(近々24Mb)が無料となる。

Windows-Macintosh間のPeer to Peer接続の検討

Microsoft NetworkがWindows間で達成しているPeer to Peer接続をWindows-Macintosh間で行うことが出来ればWindows-Macintoshによるファイルの共有が可能となる。デスクトップの中古MacをWindows機と共有のサーバーとして使えるようになる。Mac接続の8年物のHP製スキャナーの映像をLAN経由でWindowsに取り込めるようになる。

イーサネットLANでWindows95/98とMacを連結し、共有するファイルを共有設定しただけではWindows-Macintosh間のPeer to Peer接続はできない。

Apple Share IPをMacにインストールすれば Windows-Macintosh間の Peer to Peer接続が可能となる。Apple Share IPはしかし、企業向け製品(10万円)で、個人用としてはコストパーフォーマンスがよくない。

潟fィアィティが日本語化して販売しているMACLANというソフト(標準価格45,000円学割:19,800円)をWindowsにインストールするとWindowsとMacintosh間のPeer to Peer接続が可能となる。Apple Talk機能がWindows上に構築できるためとのこと。ただしWindows95用LAN CardのネットワークドライバーがNDIS3.1(Microsoftと3COMが共同して開発したNetwork Device Interface Specification)に対応していることが条件になるが、これはWindows95が問題無くクリアしているはず。

これだけの投資(苦労も含め)に見合うかははなはだ疑問であり、保留。

無線LAN検討結果

10BASE-Tイーサーケーブルは結構ゴツく、食卓上で使うノートブック型PCをインタネットとプリンターに接続して使うには不向きである。1999/12/8発売予定のISDNルーター(NTT-ME MN128-SOHO-Slotin、59,800円)と2Mbpsの無線LAN Card (MN128 SS-LAN Card, 12,800)を2枚購入すれば、家庭内無線LAN経由のインターネットとプリンター接続が実現できる。このLAN Cardは2.4GHz帯を使い、2Mb(IEEE802.1 )の伝送速度を持ち、直接スペクトラム拡散方式(拡散符号変調方式のCDMA oneと同じ)を採用している。総計約10万円の投資となる。

ISDNルーター(NTT-ME MN128-SOHO-Slotin)には10BASE-Tイーサーケーブル接続に加え、UBSポート経由のLANへのアクセスも可能である。UBSは好きなとき接続でき、ケーブルも扱いやすい。

下記の理由と後述のISDN以降の通信技術動向調査結果を踏まえ無線LANの採用は止めた。

(1) 無線LAN Card はWindows98でしか使えない。マイクロソフトのテクニカルサポート文書番号J048259にあるようにWindows98 Scond Edition でもまだパラレルポート接続のZIPドライブを使うとフロッピードライブが使えなくなるトラブルを解決していない。したがってUSBポート接続ドライブを新規購入しない限り、Windows95からアップグレードすればパラレルポート接続のZIPドライブが使えなる。また現有PCは1997年製でHD容量が不足しているため、まず内臓HDをアップグレードする必要がある。Windows98にすればCPU能力不足になるという説もある。

(2) 無線LANとは関係ないが、PCにWindows98またはWindows95 4.00.950 C をインストールしないとUBSポートも使えない。

ISDN以降の通信技術動向調査

ISDNより安くて速いADSL(Asymetric Digital Subscriber Line)というサービスを東京メタリック通信やNTTが東京都心で試験運用を始めるた。従来の電話重畳線(今使っている電話線)でNTTの定額接続料は月800円、プロバイダーコストを含め、5,500円で下り、640kbps上り250kbpsが使い放題。料金的にはこれが最安値。

音声が3.4kzであるに対し、ADSLは1100kHzの広帯域を使う。ISDNは320kHzであるが、NTTが使っているISDNは信号がバウンドし、1000kHzの余分な信号を出し、ADSLに干渉する。(欧米のISDNはこの問題が無いのでADSLが普及している)このため、局から3kmでブリッジタップなど路線分岐のないなどの条件が必要となる。七里ガ浜では無理かもしれない。

鎌倉のCATVは2000年4月1日から無制限インターネット接続サービスを6,000円で提供すると発表。

WLL(ワイアレス・ローカル・ループ):マイクロソフト、ソフトバンク、東京電力が出資するスピードネットやソニーのWLLを見守りたい。

NTTの信号線の絶縁被覆は60%が紙を使用しており、いずれ交換しなければならないそうだ。NTTはこのため一挙に光ファイバーにしたいと考え、従来線利用のADSL展開には消極的である。しかし、ADSL理論的には従来線でも10Mbtsまでは可能なのである。

1999/12/22日経によれば、中部電力は名古屋市など340万世帯の電力引き込み線の更新時に光ケーブルを2000年から同時敷設するとのこと。今後10万人以上の33都市で順次敷設するそうだ。投資額は材料費程度という。980万回線の30%を10年で結ぶ予定。2001年以降、自前サービスを開始する外、CATV業者にもリースするそうである。NTTに取って強敵となろう。

2000年3月26日

2001年9月1日改訂


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