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大陸の移動

2006/10/6 作成

プレートテクトニクス理論で説明される大陸移動

| 5億年前のゴンドワナ大陸 | 3億年前 | 2.5億年前 | 1億年前 | 現在 |

原画:横山一巳国立科学博物館地学第一研究室長作成

海洋開発機構の柳沢寿研究員は深さ660`にある上部マントルと下部マントルの境界付近で結晶構造が変わるため、密度も変化し、プレートをのせた下降流が 停滞したり、核まで落ちたりする様を地球シミュレータで再現した。下降流が核に落ちるとホットプルームが上がる。計算では上昇と下降が活発な時期が数億年 周期で現れたという。

シリコンオイルとスポンジの実験から大陸の下に上昇流があつまる傾向が見られ、同じ原理で大陸の分裂を引き起こしたと考えられるという。

ゴンドワナ大陸前にもいくつかの超大陸が出来たり分裂したりした。おおよそ下の表の通り。

億年 地質時代 超大陸
19 原生代前期 ヌーナ大陸
15-10 原生代中期 パノチア大陸
11-7 原生代後期 ロディニア大陸完成
6 古生代カンブリア紀 ロディニア大陸が分裂しゴンドワナ大陸となる
5 古生代オルドヴィス紀  
3.5-3 古生代石炭紀 ゴンドワナ大陸はローラシア大陸(ユーラメリカ大陸)と衝突しパンゲア大陸となる
2.5 古生代ペルム パンゲア大陸誕生
2 中生代三畳紀 パンゲア大陸がローレンシア大陸とゴンドワナ大陸に分裂開始
1.8 中生代ジュラ紀 ゴンドワナ大陸が分裂
0.4
新生代古第三紀
インド大陸がユーラシア大陸に衝突

大西洋のポルトガル南西沖約200キロの地点にある沈み込み帯により、大西洋の海底地盤はユーラシア大陸の下に沈み込み、北アメリカ大陸とヨーロッ パ大陸が接近していって、2億2000万年ほど後には大西洋が消滅してしまう。地球に今ある大陸は、遠い将来「パンゲア大陸によく似た姿となる。

アフリカ大陸はユーラシア大陸とぶつかって北に押しアルプス山脈、コーカサス山脈、ザグロス山脈が隆起したが、アフリカ大陸の方が軽いため、地中海海底ではユーラシア大陸がアフリカの下に潜り込んでいるという。

スノーボール・アース仮説に よれば超大陸 の生成と分裂に起因して氷河期がきたり消えたりするという。すなわち超大陸の分裂はカルシウムイオンの供給が増えて、炭酸ガスが石灰石として固定されるた め寒冷化する。そして海洋が氷結す ると炭酸ガスの固定が停止し、海水は酸欠となって鉄イオンが溶け出す。氷結期間中、火山活動によって放出される炭酸ガスが増えて温暖化して溶氷するという サイクルを繰り返す。溶氷すると鉄イオンが酸化して沈殿し、縞状鉄鉱床となる。

6億年前の古生代カンブリア爆発の前に氷河期があったのはロディニア大陸が分裂したためとされる。

1.8億年前の中生代ジュラ紀にはゴンドワナ大陸が分裂て炭酸ガスが減少し氷河期が来ます。

0.4億年前の新生代古第三紀にインド大陸がユーラシア大陸に衝突してヒマラヤ山脈やカラコム山脈ができる。このとき、岩石と二酸化が反応して氷河期が到来。

プレートが地下に持ち込む速度はリサイクルする量より多いので10億年後、地球から海が消えるという。

プレートの厚さは80kmである。深さ80-200kmの上部マントルはアセノスフェアと呼ばれ部分的に溶けていてやわらかいと川勝均教授。

地表のプレートの移動や火山の噴火に加え、地表の岩盤全体がマントル上を滑ることで地球の重心が変わると、重い部分が赤道に近くなるよう に地球の回転軸がずれ、真の北極が移動する。ドイツとノルェーの学者Pavel V. Doubrovine and Trond H. Torsvik of the University of Oslo, and Bernhard Steinberger of the Helmholtz Center in Potsdam, Germanyが地表のプレートがマントルのホットスポット上を移動するとき、例えばハワイからカムチャッカ半島に向かって島列が途中折れながらも海 底に記録されていることに着目し、その動きを過去1.2億年に位置遡って計算機に入力して地球モデルを解いた。そして今も真の北極は動いていることを証明し、2012/10/1にJournal for Geophysical Researchに発表した。これによると0.4-0.9億年は真の北極は9°移動した。100万年に0.2°に相当するという。

真の北極の移動は1億年というオーダーで気候に大きな影響を与えるが、最近の数入年の急速な温暖化は地磁気の変動、ミランコビッチサイクルなのか、二酸化炭素濃度なのか?

Rev. January 23, 2019


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