メモ

シリアル番号 表題 日付

1440

牛の餌
2014/08/23

米国では牛もまた「肉を食べてきた」。牛が屠殺されると、重量で言えば半分ほどは食用にはできない。つまり腸やその内容物、頭部、ひづめ、そして角などで ある。同じく骨や血も食べられない。そこでこれらは「レンダリング・プラント」(動物性脂肪精製工場)というところに運ばれる。そして巨大グラインダー (攪拌機)に投げ込まれる。ついでに言うと、「病気で死んだ牛は丸ごと放り込まれる」。ほかの牧場で病死した牛以外の家畜も同じだった。

1997年8月、BSEいわゆる狂牛病への不安が巻き起こった。これに対し米食品医薬品局は新しい規制を発表し、牛などの反芻動物のたんぱく質を反芻動物 に与えることを禁止した。しかし規制は形だけであったので、今でも牛たちは他のミンチになった馬や犬、猫、豚、鶏、それに七面鳥などの肉を食べている。同 じように死体から選別された血液成分から糞便まで食べている。全米で約9千万頭の牛が飼われているが、そのうちの約75%が日常的に、レンダリング処理さ れた動物の死体から作られたエサで「栄養強化」されている。この米国の食肉事情は感情的には不快だがプリオン蓄積の怖さを除けば問題ない。

米国初期の西部開拓時代、探検隊がバッファローを捕まえて、肉をみじん切りにし、糞便のつまったままの腸の一端を紐で縛り、それをしごいて内容物(糞)を 押し出しつつ、裏返しにしてそこにみじん切りにした肉を詰め、全部裏返しになったところでそこを縛り、川で裏返した表面の糞を洗い流し、鍋で茹でてソー セージを作っていた時代の伝統がある。草食系の日本人は卒倒するが。



トップ ページヘ