メモ

シリアル番号 表題 日付

051

ソロモンの指輪

91/8/31

●動物行動学の開祖コンラート・ローレンツの名著。

●ティンバーゲンも動物行動学を確立。

●1930年代はパブロフの条件反射学やアメリカの行動主義心理学は動物の行動は学習によって形成されるとされた。

●動物行動学はこれに対し、動物の行動はそれぞれの種に固有に遺伝的に組み込まれたものと主張。進歩・発展を至上とする思想的風土の中では異端であった。

●分子生物学の展開によって遺伝的なものが重要視されるようになった。現代では遺伝的なものはプログラムであり、そのプログラムの実現には、さまざまな学習や経験が不可欠だと考えられている。

●ローレンツのそれぞれの種に固有にという表現は種至上主義の色彩を与えた。全ての適応はみな全て種の存続のためにあるという見方であった。現在はこの見方は否定された。それぞれの個体がそれぞれ自分自身の子孫を出来るだけ多く後代に残すことに専念していると理解されるようになった。同種他個体を蹴落としてでもその目的を達しようと、きわめて利己的に振る舞っていると。

●しかし、それでも種は存続している。これは資本主義経済の繁栄と社会主義経済の凋落という現象とのアナロジー成立するのであろうか。

●工学系の発想である自律分散システムとの関連

●リチャード・ドキンス著「利己的な遺伝子


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