読書録

シリアル番号 614

書名

永楽帝

著者

壇上 寛

出版社

講談社

ジャンル

歴史

発行日

1997/12/10第1刷

購入日

2003/12/22

評価

鎌倉図書館蔵。

ジェラード・ダイヤモンド著「銃・病原菌・鋼鉄」で明朝の鄭和(回教徒の子孫、馬和)がコロンブスに先立ち南海大遠征をしたことは知っていたが、これを命じたのは明朝第3代の永楽帝であり、彼は五度のモンゴル親征、北京遷都、華夷秩序の建て直しを計った人というので読む気になった。

中国は古来「天命思想」「有徳君民」というイデオロギーに裏付けられた中華思想で強力な中央集権政権を維持してきたが、天子(皇帝)が変わる毎に方針が180度にふれ、大きな損失を出しているというのが読後感。クビライを尊敬した永楽帝が積極的に大艦隊を各地に派遣したがその子は海禁に走って航海記も大型船建造技術も歴史の闇に葬り去った。


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