第7回

自由人のエネルギー勉強会

2012年4月29日

学士会館

プログラム

開会の挨拶とドイツの脱原発の決定         森永晴彦元ミュンヘン工科大退任正教授

Post Atomic Age                     青木一三元千代田化工取締役

核兵器と原発を超えて                 小沼通二元慶大教授、素粒子論、パグウォッシュ会議日本代表

原子炉事故で閑却されているいくつかの問題点  富山朔太郎元電総研所長、元東電顧問、物性物理

コーヒーブレーク

教養番組 脳の決定機構               武田堯(ぎょう)元東北大教授、元素粒子

パグウォッシュ会議


アインシュタインやB.ラッセルが1955年 - 7月9日核廃絶に対する共通の想いから親交のあったアルベルト・アインシュタインと「ラッセル=アインシュタイン宣言」を発表した。この宣言がパグウォッ シュ会議の開催へと発展した。小沼通先生はその貴重な志の継承者である。

しかし偉大な先人に比べ日本人の物理&化学のノーベル賞学者が雁首を並べて《君子危うきに》などという狭い儒教的了見の殻に閉じ篭っていて、社会的な発言 を避けているのはなぜか?例外はノーベル賞をもらいそこなった原子核物理学者のAだが、志どころか推進の旗を振っている。本人が告白するとおり守銭奴の姿だ。

なぜ学者は行動に出ないか?問題は日本の有力大学はほとんど国立大学で研究費はすべて文科省の裁量の下にあるからでると考えられる。政府の政策に異議を唱 える学者には研究費は下りない。原発村などこうしてできたわけで、ここにメスをいれなければ日本の将来はない。中国の管理の汚職よりも巧妙な国家的詐欺団 がそんざいするのだ。昨日も原発村に研究費を全部持って行かれていた資源系の学者が予算獲得のために元気になっていた。

米国の有力大学は私学だ。フランスは日本と同じ制度だからオランドもそこで育ってきている。だからフランスの将来は???。フランスの原発村がいかに強い かの例として、フランスではシェールガス開発は法で禁じられている。もし自由化したらフランスの原発は全滅するからである。フランスには石炭資源はないの で奇妙な政策なわけ。

脳の決定機構

武田堯氏は素粒子論は卒業して脳科学に転向された方である。素粒子論よりよほどエキサイティングだとのたまう。目下新著を準備中とのこと。宇宙のダークエ ネルギーとダークマターは96%に達するが我々の深層心理での脳の活動も同じく95%だという。ネズミの脳に電極を差し込み、索餌させたとき、脳の関連部 位が逐次興奮するパターンを記録できた。そのネズミが寝ている時同じパターンが繰り返される。しかもその速度は実時間の10倍と早い。多分夢をみて経験を 反復しているらしい。同じ哺乳である人間も同じであろうという。意識に上がらない無意識活動は脳の各所で並行して行われる。意識に上るのは微妙な差で意識 の中枢に拾われたときのみ。意識は逐次処理のため意識に乗らなかったものはそのままバックグランドで処理が継続される。

先生は「脳は物理学をいかに創るのか」という本を書いている。

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April 30, 2012

Rev. November 20, 2012


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