0:食事療法による食生活の改善には2つの要素があり、その一つは食事内容の改善であり、他の一つは食行動の改善です。 |
1:多品目の食品をバランスよく、偏りの無い食事を。 |
2:アルコ−ルはほどほどに。 1日に、清酒ならば1合、ビ−ルなら小ビン1本くらいに。中性脂肪の多い人は特に控えましょう。また中性脂肪の多い人は糖尿病の場合と同様に果物、砂糖、菓子類を控えましょう。 |
3:脂肪の制限 |
4:動物性脂肪、魚油、植物油 |
5:コレステロ−ルの多い食品はひかえめにしましょう |
6:食物繊維を多くとりましょう 繊維の多い食品は腸からの脂肪の吸収を抑え、コレステロ−ルの便への排泄を多くします。日本食には繊維を多く含む食品が多く、伝統的な日本食の回数を多くすることが高脂血症の予防・治療につながります。 |
食物繊維を多く含む食品: A)野菜:にんじん、牛蒡、切干大根、ほうれんそう、ブロッコリ− など B)海草:ひじき、わかめ、昆布 など C)豆類:大豆、豆腐、あずき、そらまめ など D)きのこ類:しいたけ、しめじ、えのきだけ など |
7:ビタミンを多くとりましょう(抗酸化食品について)。 |
脂肪酸あれこれ: |
脂肪酸は脂肪の素材とお考えください。脂肪酸は炭素が連なった構造をしており、そのなかの二重結合の数でおおきく3つに分けられます(化学の時間を思い出してください)。 飽和脂肪酸:二重結合を持たない。動物性の脂肪に多くとりすぎるとコレステロ−ルが増加します。 |
リノ−ル酸:一時期コレステロ−ル低下作用が強調されていましたが、最近ではリノ−ル酸の取り過ぎは血液を固まりやすくしたり、善玉のHDLコレステロ−ルを低下させるといわれるようになりました。また、がんとの関連をいう人もあります。 |
オレイン酸:リノ−ル酸に代わって注目されています。オリ−ブ油に多く含まれており、リノ−ル酸同様コレステロ−ルを下げますが、善玉のHDLコレステロ−ルは下げません。しかし、動脈硬化の抑止に有効かは不明です。 |
EPA,DHA:魚に多く含まれています。コレステロ−ルの低下作用と血を固まりにくくする働きをもっており、心筋梗塞の発症率を抑える成績が報告されています。しかし、精製して健康食品のようにしたものでは、発症率の低下につながらないようです。EPAやDHAは酸化されやすく、精製される過程で効果がおちているようです。 |
ひとつのものに偏らないで、自然の食品を、楽しみながら食事をとることが大切なようです。