スペシャルインタビュー

河森正治さんにマクロスシリーズについてお話を聞かせてもらいました。

「MACROSS PLUS」 原作・総監督
「マクロス 7」 原作・スーパーバイザー
「マクロスダイナマイト7」 原作・スーパーバイザー


前回からの続きです。
 僕も最初放映された当時はやっぱり口が付いてるというのが嫌でしばらく見なかったですけど ・・・。でも、去年の今頃「やっぱりマクロスは見ておかないと。」と。マクロスとしてという以上 にストーリとして、キャラクターに惹かれる・・・完全におもしろい。

 本当?そういってもらえて嬉しいよなぁ。これはキャラ物、キャラ物とか言っていたんだけどね。

 今までのマクロスだとリン・ミンメイの歌を聞いた人が感動するっていうのがありましたよね。 でも、「マクロス7」の1話で誰も歌を聞かないじゃないですか。誰も聞いてないというのがす ごく嬉しくて、出だしからもうはまっちゃいましたね。

 本当?

 歌を聞いていたら「あ〜、また昔と同じかな。」という気がしたんですよ。誰も聞かないから 「そうだよな」って思ったんですよ。聞く人もいれば聞かない人もいる。

 三角関係と戦闘機と宇宙戦争が混然一体として進行していきますよね。そこで、またパワーにのせられ・・・。

 ある部分ね、最初に作ったテレビシリーズのときは作りながら三角関係に持っていった部分があ るからなぁ。やりながら考えていた部分が大きいというかさぁ。

 決められていたわけじゃないんですね。

 うん。事実上の最終回である「愛は流れる」とか・・・あれは、ややこしいのはさぁ、もともと 3クールとか4クールで考えていたやつを「2クールに切れ。」と言われて、やっと切ったところ で「伸ばせとか言われた。」という。「いいよ、そんなのそんなの。伸ばすの無理だよ。」。それ じゃあ違うアフターストリーとかいって、やったから「愛は流れる」は本来の最終回になってない。
 あの時だって、1話をオンエアするか、しないかだったかなぁ・・・。その頃に、最後の方の構 成考えてて、取りあえず・・・歌かけながら(笑)戦争が終わっちゃうっていうアイディアを思 いついて・・・、いろいろ他の人に言うんだけども「無理だとか。」、「そんなのテレビじゃ出来 ない。」、「説得力がない。」とかいろいろ言われてて・・・「そんなに言うなら自分でやるからや らせてよ。」ていって僕が描いたんだなぁ。

 基本的に河森さんが・・・納得というか、こう終わらせたいと。

 そうそうそう。もう絶対やだ、ダメとか言われて・・・。じゃあ、とにかくダメかどうか分かん ないけどやらせて下さい、でコンテ描いてやったのがあの回、と。
 

 あの回だけタイトルが日本語じゃないですか。あれは・・・。

 あれは半分意図的だよね。これは区切りです、みたいなさぁ。

 僕は「7」から見始めたので・・・。

 あ、本当?

 「7」から見始めたので、違和感はなかったですね。

 あははは(笑)。あっちから入ると違和感はないよね。なんでもOKじゃないけどさぁ(笑)。

 なぜ「マクロス7」を認められないかな、って思っちゃいますよ。

 あ〜、そうかも知れないよね。

 逆に初代マクロス見たときちょっと物足りなく感じましたね。

 押しは弱いもんな。そういう意味では(笑)。徐々にあがっていくタイプの作り方だか らさぁ、あれって。

 「愛は流れる」では一条輝はやられちゃうじゃないですか。だけど、映画版の「愛お ぼえていますか」だと、やけに活躍するじゃないですか。最後も閉めますよね。あれはど ういう・・・。

 あれはねぇ、純粋にいって映画っていう尺。2時間という尺で、そんな人が徐々に成長し ていくのは描ききれないだろう、と。これが戦争映画とかじゃなくて、人物だけ追いかけて る映画だったら出来ないことはないんだけども、アクションもありの何もありので、何から 何までやるのはまず無理。だから、そういう意味では意識的にある程度成長したり、なん なりっていうのはミンメイの方にふって、歌手って立場は変わんないけども、それはミンメ イだけにやらせて、他はある程度、割り切る・・・じゃないな、つっぱしらそうと。そうい う感じだよね。
 ただ、心残りはこれは「マクロス7」のインタビューかなんかで言ったかも知れないけど も、最後に弾を撃って決着をつけたのはねぇ、「あ〜、2時間という尺におさめるために俺 はこんな事をしてしまった。」。「愛は流れる」の時はねぇ、最終的にはミサイルも何も弾 なくして、ただ助けに行くだけというふうに出来たんだけど。
 あそこで弾撃っちゃたんなら、今度は撃たない主人公はあるなって・・・。

 映画の中で輝が地球に戻ったとき、柿崎とマックスと3機で飛んでるとき、マックス隊 長って・・・。一緒に飛んでいるってことはマックスが分隊長で輝は部下ってことですか。

 そうそう。いなかった間に・・・。

 特進ということはなかったんですか、輝に。

 階級はねぇ、上げたかどうか忘れたなぁ。服はねぇ、服装のコスチュームを変えると混乱が起きる から上げなかったのかもしれないなぁ。本当は上げようというふうに思っていたんだけど も、ここでキャラ表もう一個作って間に合うかどうかって、そういう時期だったもんで・・・。
 フォッカーはいなくなってしまい、で輝もいなくて、自動的に腕の立つマックスがみな いな・・・。

 だからあのときマックスがS型乗っていたんですか。

 そうそう。

 でも、一番最後でマックスがいなくなって、それで輝がS型を乗ることになったんですか。

 取りあえずねぇ、いなくなると(笑)。

 「マクロス7」の劇場版のパンプレットのインタビューでもう一度「マクロス7」のテレビ放送 を製作してもいい、とあったんですが今でも変わらないですか。
 そうだねぇ、でも大変なんだよなぁ。ある部分ビデオ版でやっちゃったところがあるから・・・。 「ダイナマイト7」の方で。

 ファンとしては是非やっていだたきたいのですが。

    あ〜。もし、でもやるとしたら「7」のではなくて、また全然違うのやるかもしれないね。それやる としたら、メカがデジタルで出来るようになったらだなぁ、テレビで。きっと。という感じ。
 ただ、ダイナマイト7みたないな・・・ダイナマイト7でだいぶやっちゃったからなぁ。ロードムー ビーっていってさぁ、旅をしながらっての本当は「マクロス7」でやりたかったけど、その部分があん まりテレビで出来なかったんで・・・。
 そういう、さすらいものの(笑)・・・そっちをだいぶダイナマイト7でやっちゃったんで。いつ、 気が変わるか分かんないけど。分かりません(笑)。

 熱気バサラとリン・ミンメイの存在が全然違うのは、さっきおっしゃていた通り同じのをやりたく なかったってことですか。

 そうだねぇ。それが一番だし・・・やっは、本当バサラの時は男のキャラクターが全体的に日本全体で 弱かったってのが、すごい気になっていったのが一番大きいかな。

 エミリア・ジーナスの声と歌は別の人ですか。

 別々にしたよな?うん。いや〜ね、最終的にどっちにしたかっけかな。両方試したのかな〜。デモで歌 ってもらったかどうか、これはもう忘れてしまったから・・・。

 「マクロス7」のフラッシュバックみないなものは作ってもいいってことですか。

 うん、うん。「マクロス7」のは本当はやりたいよね。そういう音楽集は・・・。

 LDに挿入されているハガキでそういうリクエストを出したんですが、なかなか・・・。

 「7」の方の監督やってくれるアミノさんがやたら忙しい人なんだよね。すぐ、かけもちしちゃう人だ から(笑)。それで、なかなか実現しない(笑)。

 「ダイナマイト7」のオープニングのような形のライブ形式で、バサラのギターアクションを ・・・そういうのを。

ね〜、ね〜。でもギターアクションは大変なんだよね(笑)。アニメで描くのはさぁ(笑)。あれこそCG にしてしまわなきゃ・・・。その、音に合わせてやるとかやんなきゃいけない・・・。そこでねぇ〜、いつ もねぇ〜、「どうしよう。」って話になってね、大体止まるんだよ。 

 じゃぁ、誰か弾ける方のモーションキャプチャーを・・・。

 実際、撮ったりしてたしね。キャプチャーではないけど、ビデオは撮って・・・。

 「ダイナマイト7」のエンディングではそういう風にしたそうですが。

 見てやったんだけども、やっぱりリピートの関係があって全部はやりきれなかった。どうしても、作画枚数 減らすんだよ。ある種の大きくやろうみたいな。

 「7」のコンサートシーンもやっぱり、手が画面からはみ出ているのはそういうことですか。

 そうそうそう。そういうことです。すいませーん(笑)。そういうもんなんですよ。

 次は「ダイナマイト7」ですが、オープニングに出てくる「FAINAL」って言葉の意味はなんですか。

 一応だから・・・、FAINALのつもりっていうことだよね。

 銀河くじらが船の動力源になるっていうことですが、どういうことですか。

 要するに、あの〜、銀河くじらそのものが星系間回遊をしてるっていう設定なんで、その時に燃料消費が少な くて、長距離フォールドが出来る能力を元々持っている。

 では、銀河くじらを船の中に納めるという形ですか。

 納めるか、心臓移植のような感じ。クローン作ってとか・・・そういう考え方だよね。

 4巻の最後に消えたのはあれはフォールドしているんですか。

そう、そう、そう。


質問の募集をしたところ応募3件、採用0件でした。なお、続きは次の企画以降で掲載する予定です。 何度も校正などをしてチェックはしていますが、意味の取り違えなどをしている可能性もあります。注意して下さい。

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