最新式焼却炉の事故の数々


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新 規 収 載 リ ス ト

リストの本文は後ろの方に記載されています


2004年2月2日           直島事故について                   津川 敬 氏 より許可を頂いて記載

2004年1月28日         2004.01.26直島の産廃処理施設またもや爆発NO、515  続報 NO、517

2004年1月26日          直島の産廃処理施設またもや爆発       NO、515  

2003年7月20日           2003年07月08日日付     日本鋼管( ガス化溶融炉メーカー)の裏金

2003年5月16日     2003年03月05日付   ガス化溶融炉で作業中の男性死亡

2003年5月15日          2003年01月23日付    出雲でガス化溶融炉のトラブル・最初の通報
                                 2003年03月01日付    三重県のRDF施設でトラブル続き

2003年5月14日          2003年01月15日付    あまごみ情報「水俣でガス化溶融炉停止」
                                 2003年02月18日付    出雲のガス化溶融炉事故について

2003年5月13日          2003年04月18日付   出雲市のエネルギーセンター事故 続報
                            2003年04月24日付   室蘭市の西胆振広域ごみ処理施設より出火を収載

2003年5月12日     2002年01月28日付   愛知県東海市の灰溶融炉爆発事故 を収載
                                 2002年01月29日付  愛知県東海市の灰溶融炉爆発事故
                                                                2002年01月28日記載記事関連の各報道 を収載

2003年5月10日           当ページ立ち上げ
                                 2002年01月28日付よりスタート   愛知県東海市の灰溶融炉爆発事故 
                                 2002年11月14日付よりスタート   青森(むつ市ほか)爆発事故
                                 2002年12月06日     新清掃工場が試運転中に爆発事故(佐賀)
                                 2003年04月04日       マレーシアへガス化溶融炉輸出 ・ 事故情報
                                 2003年04月18日付よりスタート       出雲市のエネルギーセンター事故 続報
 


 
2004年2月2日   直島事故について                   津川 敬 氏 より許可を頂いて記載
 
 津川です。去る1月31日から2月2日まで高松、豊島、直島へいってきました。すでに豊島廃棄物処分(溶融)が昨年9月から始まっていますが、トラブルが絶えず、とうとう1月24日正午近く、爆発事故を起こしました。

 豊島が語られる場合、「いや、いい施設ができた」(中間梱包施設や水処理施設などのこと)とか、キレイに整地され、汚いものが見えなくなった「豊島のいま」だけで終わってしまい、30年余にわたる住民たちの苦しみや分裂の危機、県行政の犯罪的行為については忘れ去られようとしています。

 いずれにしても別添でルポを書きましたのでごらん下さい。一部分は消費者レポートに掲載予定です。
 

本文はこちらです

津川 敬  
環境問題ルポライター

 
 

 
2004.01.28      2004.01.26直島の産廃処理施設またもや爆発NO、515  続報 NO、517  
 

● 作業再開の目途立たず・産廃施設爆発・現在、炉は二基とも停止中。

四国新聞 2004年01月27日
 

● 直島の産廃処理施設またもや爆発

四国新聞 2004年01月25日

 

★★★★★★★★★

砂川のコメント

昨年8月に続いて、またもや1月24日に、あの不法投棄で有名になった瀬戸内海・豊島(てしま)の廃棄物処理を行なっていた、豊島の隣にある直島の最新処理施設で爆発が起こった。
その炉はいわゆる、滋賀県や北村・前志賀町長が言っている、最新・最先端の施設の一つであります。

志賀町議会が議員研修として三重県に最新炉を視察に行き、保守派議員たちが 「 安全で安心である 」 との内容の、チラシを撒きました。
その、三重県と同じタイプの回転式表面溶融炉が今回爆発したのです。

砂川は新技術やから、と言って 「 安心で、安全でなどありえない 」 といってきましたが、ここに証明されました。

型式:
クボタ製造・回転式表面溶融炉・100トン × 2基
 

参照: 

2003.03.17   白紙撤回の会議員、及び共産党議員よりのアピール NO、306

2003.04.27トライ21=産廃推進会派3月発行議会報告への反論   NO、320 

2003.05.05    衝撃の事実判明   NO、326
        志賀町の未来はこんな事になってしまう

2003.04.27 記述の、 トライ21=産廃推進会派3月発行議会報告への反論 NO、320への記述追加

トライ21=産廃推進会派3月発行議会報告「三重県環境事業団の運営する廃 棄物処理センターは安全で安心だ」は真っ赤なウソと判明。

★★★★★★★★★★★★★★★★★


 参照 

こちらのウエッブサイトにも
山岡町長批判が載っていますね。

新しい志賀町を求める会、の中の
http://cgi2.biwa.ne.jp/~arita/sstop/

山岡・うそつき・町長は恥を知れ
http://cgi2.biwa.ne.jp/~arita/sstop/archives/000245.html#more

.

2004.01.26      直島の産廃処理施設またもや爆発       NO、515
 

直島の産廃処理施設またもや爆発

四国新聞 2004年01月25日

 

★★★★★★★★★

砂川のコメント

昨年8月に続いて、またもや1月24日に、あの不法投棄で有名になった瀬戸内海・豊島(てしま)の廃棄物処理を行なっていた、豊島の隣にある直島の最新処理施設で爆発が起こった。
その炉はいわゆる、滋賀県や北村・前志賀町長が言っている、最新・最先端の施設の一つであります。

型式:
クボタの表面溶融炉・100t2基

★★★★★★★★★★★★★★★★★

ドロドロの産廃取り巻き派に対峙する、 
自称市民派のトホホno顛末記録
 はこちらです

 
2003年7月20日    日本鋼管( ガス化溶融炉メーカー)の裏金      片井克美氏より許可を得て転載
福岡三輪町の片井です。
昨年の三井造船の疑惑発覚から半年以上たちましたが、今度は日本鋼管の裏金が
発覚しました。やっぱり、そしてやっとというのが感想です。

<ASAHI.COM>
旧日本鋼管が所得隠し、5年で3億円余 東京国税局指摘 
------------------------------------------------------------------------
---- 
 大手鉄鋼メーカーの「日本鋼管」(東京都千代田区、現JFEエンジニアリン
グ)が東京国税局の税務調査を受け、01年3月期までの5年間に3億円余りの
所得隠しを指摘されたことがわかった。大阪市発注のごみ焼却施設建設に絡み、
支出した地元対策費を経費に見せかけていたという。経理ミスを含む申告漏れの
総額では十数億円にのぼり、追徴税額は重加算税などを含め4億数千万円とみら
れる。 
 関係者によると、旧日本鋼管は大阪市平野区のごみ焼却施設「大阪市環境事業
局平野工場」のプラント設備工事を99年3月に約300億円で随意契約により
受注した。 
 この際に支出した地元対策費を経費性のある他の科目として計上していたが、
東京国税局は課税対象の交際費などとするように指摘し、課税処分した。 
 同社は02年9月、川崎製鉄と合併してJFEホールディングスと改称。プラ
ント施設工事などはJFEエンジニアリングが引き継いだ。 
 <JFEエンジニアリングの話> 所得隠しを意図したものではなく、当局と
見解の相違はあるが、指摘に従って納税した。 
(07/07 12:34) 

私たちの町では、日本鋼管によるガス化溶融炉が4月から稼動を開始しました。
裏金の疑いは強く持っていますが、証拠のなさにやきもきしていました。
1月17日には、宗像・古賀の住民と一緒に公正取引委員会へ「談合の疑いが強
い」と調査を要請しています。

三輪町の自然を守る住民の連合会
      片井克美


 
2003年5月8日   出雲のガス化溶融炉事故その後                    津川 敬 氏 より許可を頂いて記載
 津川です。すでに発信した出雲のガス化溶融炉ですが、今度は灰の漏出という新たなトラブルが発生しました。以下、中国新聞島根版から一部を紹介します。

《全面稼動と施設引渡しが月末にズレ込んでいる出雲エネルギーセンターで、二系統のうB系統のガス化炉出口付近から灰が漏れているのが4日みつかり、運転を止めて点検に入ったことが6日わかった。(中略)。灰漏出は不調でごみ乾燥機を取り替えた後の運転再開五日目にわかった。ごみを蒸し焼きにするガス化炉からの灰の溶融炉に向かう手前付近でみつかった。施工の日立製作所などのJVは温度変化で隙間が空いた可能性を示唆。対策をとって10日再開するとしている》。

 以上ですが、既報のとおり敷地内に滞留している膨大なごみの移転も問題になっており、最大600トンを7月まで鉄製のコンテナに保管するといいます。最初、市長与党が絶対多数で、騒ぐのは共産党だけ、という雰囲気でしたが、最近になって民主系、市民クラブ系の議員もようやくことの重大さに気づいて市長が管理者になっている出雲市外2市6町広域事務組合に対し、強硬な申し入れを行っています。

津川 敬  環境問題フリーライター


 
2003年5月7日      出雲のガス化溶融炉事故                         津川 敬 氏 より許可を頂いて記載
  津川です。先にお伝えした出雲のガス化溶融炉トラブルですが、最新の情報が入りました。現地の新聞から記事の一部を紹介します。
 
《昨年12月から全面稼動予定だったエネルギーセンターはガス化炉などのトラブルが相次ぎ、試行錯誤が続いている。ごみは同11月末で閉鎖される予定だった同市神西清掃工場でも暫定的に処理しているが、同工場でも焼却炉のトラブルがあり、修理、点検のため6日までの6日間、通常運転が停止。

貯留ごみは増え続けている。同センター貯留施設には同日までに、すでに限度の4400トンを超える約7000トンのごみが搬入されている上、ビニール梱包され、屋内外に仮置きされているごみも1100トンに達し、限度量の1200トンが迫っている。このため、同組合は梱包ごみの一部をクリーンセンターに移すことにし、1日から同センターのある同市神西地区や湖陵町の住民に説明。了承を得た。 

同組合(出雲市外6市町広域事務組合)によると同センターが今月末に本格稼動をはじめても、貯留ごみの処理が終わるのは少なくとも年末までかかる見通し。》

(5月7日付け山陰中央日報)


津川 敬  環境問題フリーライター


 
2003年4月24日       室蘭市の西胆振広域ごみ処理施設より出火
 
北海道新聞の記事

広域ゴミ施設で火災
室蘭 不燃ごみの一部燃える

  24日午前4時40分ころ、室蘭市石川町22の西胆振広域ごみ処理施設「メトルタワー21」の不燃粗大ゴミ処理施設室から出火、室内にあった空き缶などの不燃ごみ約6トンの一部が燃えた。けが人はなかった。

 室蘭市消防本部などによると、処理室は同施設の一階にあり、面積は75平方メートル。未処理のスチール缶や銅線、スプレー缶などが一時的に保管されている。同本部では、適切に処理を行なっていなかったスプレー缶などが、何らかの原因で発火したものと見ている。

 同施設は昨年12月から試運転し、今年4月から正式稼動していた。運転開始後、施設内での火災は初めて。


 
2003年4月18日       出雲市のエネルギーセンター事故 続報       津川 敬 氏 より許可を頂いて記載
 
津川です。
 島根県出雲市のエネルギーセンター(出雲市と簸川郡3町および平田市、佐田町、斐川町、さらに大田市のごみまで引き受けた大規模プラント)に設置した日立製作所のキルン型ガス化溶融炉がトラブル(キルンのシール緩み)を起こし、昨年12月1日正式引渡しの筈が本年2月、さらに5月末にズレ込んだ件についてはすでに発信済みです。 日立製作所(バブコック日立とのJV)側は半ば試運転状況で稼働を行なう反面、半年間は廃止になった出雲市の旧炉を改造し、バグフィルターを付ける工事をして出雲分のごみを処理していますが、この費用に数億円をかけたといいます。いくらメーカー持ちとはいえ、億という金額をかけた施設をたった数ヵ月で潰してしまうというムダがまかり通っているのが日本のごみ行政です。

 その出雲でまた新たなトラブルが起きました。現地から記事が送られてきたので以下一部を紹介します。

〈出雲エネセン「ごみ乾燥機にトラブル」別方式に取り換え・処理計画量下回る〉

 本格稼働が5月末にズレ込んでいる出雲エネルギーセンターでごみの乾燥機のトラブルが生じ、別方式の乾燥機に取り換えることが3日わかった。このためごみ処理能力は計画を大幅に下回り、たまったごみが限度を超える状況がつづいている。工事を請け負った日立製作所・バブコック日立共同企業体(JV)によると筒状の乾燥機を回転させてごみを混ぜる際、機内の軸にごみが引っ掛かるトラブルが相次いだという(中略)。 設置者の出雲市外6市町広域事務組合によると3月末までに約6019トンの処理を計画していたが約4235トンしか処理できなかった。ごみの受け入れはほぼ計画どおりで、貯留量は約6182トンに膨れ上がり、貯留限度の約4400トンを大幅に上回っている(4月4日付・山陰中央新報)。

 本来ならこの種の事件は外へ出ないのですが、広域組合が完全に頭にきているため、ローカル紙がそれを取材した結果であることがよくわかります。もっとも組合の方もメーカーの当初の言い分を信用して、引き受けなくてもいいよそのごみを受け入れたのですからあまり誉められた話ではありません。

津川 敬  環境問題フリーライター

 
2003年3月5日    ガス化溶融炉で作業中の男性死亡
吉 川 三 津 子氏より許可を得て記載
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     あまごみ情報?(2003/03/05)
●ガス化溶融炉で作業中の男性死亡
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2003年3月4日 中日新聞朝刊 市民版(名古屋市)
■焼却炉で作業中の男性死亡
 

 2月28日午後、尾張旭市晴丘町東の尾張東部衛生組合晴丘センターで、ガス化溶融炉と呼ばれる焼却炉を点検中だった港区場町の鈴木修さん(31)が倒れているのを同僚が発見。

鈴木さんは病院に運ばれたが、2日夜に死亡した。死因は一酸化炭素中毒。瀬戸労働基準監督署は3日、労働災害の疑いもあるとして、センターを立ち入り調査した。

 同署などの調べでは、鈴木さんは組合が運転を委託した民間業者を通じて派遣された人材派遣会社の社員。ごみを投入する場所で倒れていた。
 

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
☆ご意見、情報もお待ちしてます。
 ●海部農業と暮らしを守る会<あまごみの会>
 ●ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク
 ●あいち廃棄物問題研究会
       吉 川 三 津 子
   ◆海部農業と暮らしを守る会のHP
    http://www4.justnet.ne.jp/~mituko/
   ◆E-Mail :mituko_y@nifty.com
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


 
2003年3月1日       三重県のRDF施設でトラブル続き
 ■RDFとは■ 家庭から出る生ごみなど可燃ごみを細かく砕いて乾燥させ、石灰を加えて固形化したもの。大きさは直径一、二センチ、長さ五センチ程度が基本。燃料として燃やすが多数の問題を含んでいます。
三輪町の自然を守る住民の連合会  片井克美 氏より許可を得て記載
 
 福岡県三輪町の片井です。
三重県のRDF発電施設のトラブルが続いているようです。行政、メーカーが責任のなすりあいを行っています。

伊勢新聞HPより  http://www.isenp.co.jp/
2月27日
無排水の約束ほご / 県企業庁 地元に連絡なし   多度町のRDF汚水 

写真説明【悪臭を放って沢地川に注ぐRDFの汚水。赤茶色で一帯はあわ立ちが
激しい=18日、多度町力尾で】

【桑名郡】県企業庁が、三重ごみ固形燃料(RDF)発電所=多度町力尾=のRDF異常発熱に伴う冷却処理水を河川に放流したことで、BOD(生物化学的酸素要求量)など川の汚染度を示す値が高まっていることが二十六日、同庁の調べで分かった。値はいずれも法の排出基準以下だったが、企業庁から「汚水は一切流さない」との説明を受けていた地元農家らは「説明と違う。排水処理がずさん」と批判している。

 企業庁は、異常発熱を起こしたRDFを冷ますために吹きかけ汚れた水を、今月八日から二十日まで発電所横の沢地川に放流。七日と十三日の放流前後にそれぞれ沢地川下流の肱江川(肱江橋付近)で水を採取し、汚染度を検査した。

 その結果、BODは一リットル中〇・九ミリグラムから十五倍の一三・六ミリグラムに、SS(浮遊物質量)は同一・四ミリグラムから二倍近くの二・六ミリグラムにそれぞれ増加。ほかにマンガンは八倍に、亜鉛や鉄、フェノール類、シアンの値なども増えた。値の増加について企業庁は「(今回の放流と)無関係と言い切れない」としている。

 川の水を農業用水に使っている地元農家は、悪臭を放つ赤みがかった茶色の汚水が川に流れているのを発見、初めて放流の事実を知った。企業庁は放流前に多度町役場に連絡したが、町は一切地元自治会に伝達していなかった。地元力尾区で問題となり、同区は十六日、企業庁に汚水をもっと工業用水で希釈するよう要望した。

 同発電所は、RDF焼却・発電プラントからの排水がない「無排水処理システ
ム」を採用。地元には「雨水以外の水は流さない」と説明していた。このため、
多度町は、企業庁と結んだ環境保全協定書で、大気などで定めた管理基準値を
「水質」では設けなかった。

 RDFの異常発熱は昨年十二月二十三日午前十一時半ごろ発生。高さ約三十メートルのRDF貯蔵槽の下部が蒸し焼き状態となり、RDFを冷やすため水を掛けた。

 県北勢県民局生活環境部が同二十六日午後、立ち入り検査して指摘するまで三日間、企業庁側は汚水が流れる側溝をせき止める措置や、川に流れる一歩手前の調整池の排出口を閉めるな防止対策をまったく取っていなかった。

 発電所の運転管理委託者である富士電機の現場責任者は「百パーセント起こらない事故が起き、RDFを冷やすことに夢中だった。(汚水のことは)頭になかった」と話している。

伊勢新聞HP 2月28日
RDFの欠陥に原因 / 県企業庁にレポート   異常発熱問題で富士電機 

写真説明【RDFの貯蔵タンク=多度町力尾で】 
【桑名郡】県企業庁の三重ごみ固形燃料(RDF)発電所(多度町力尾)のRDF異常発熱問題で、運転管理受託者の富士電機(本社・東京都、沢邦彦社長)
が、市町村の作るRDFに欠陥があって発熱したとする中間報告的なレポートを
企業庁に提出していることが二十七日、分かった。企業庁はまだ原因を特定して
いないが、桑名広域清掃事業組合など製作市町村に、堅いRDFを作るよう求め
た。

 企業庁によると、レポートは、桑名広域らの作るRDFは成形が不十分で、柔
らかく崩れやすいため、RDF貯蔵タンクの中で押しつぶされて発酵作用を容易
にし、発熱したとしている、という。発熱に至る科学的な因果関係は詳しく指摘
していないが、崩れたRDFが発熱していたことから「推測」(企業庁)したという。

 企業庁は、RDF製作市町村を集めた会議で、RDFの堅さを増すよう要請。
全体の約半分のRDFを作っている桑名広域では、メーカー側の費用負担で、成
形機を改造し、従来より堅いRDFの試作を始めた。

 桑名広域の技術責任者を務める内山育雄技術係長は「レポートは見ていない
が、企業庁を通じて富士電機側の主張は知っている。幸い、まだメーカー側の協
力を得て対応できるので、企業庁の要望に応えているが、われわれの作るRDF
に発熱原因があるとする説に完全に納得しているわけではない」と指摘。発熱の
原因者として何らかの公的負担を求められる事態になれば、「第三者に原因特定を依頼するなどして、原因をはっきりさせたい」としている。

 同広域管理者の水谷元桑名市長は、広域のRDF化施設と企業庁のRDF発電施設を隣接して一体的に整備した「メリットが生かされていない」と指摘。広域
の作ったRDFを直接、発電所のボイラーに投入せず、いったん貯蔵タンクにためる発電施設の在り方自体を疑問視している。

 RDFの異常発熱は昨年十二月二十三日発生。高さ約三十メートル、直径約十五メートルの円筒形貯蔵タンク内下部のRFDが水蒸気を出して発熱。表面は最高で約百度に上昇した。事故当時はほぼ満杯の約二千トンのRDFが入っていた。

富士電機の現場責任者は「百パーセント起こらないと思っていた事故が起こった」と話している。

 ■RDF■ 家庭から出る生ごみなど可燃ごみを細かく砕いて乾燥させ、石灰
を加えて固形化したもの。大きさは直径一、二センチ、長さ五センチ程度が基本。
 

    三輪町の自然を守る住民の連合会  片井克美


 
2003年02月18日付    出雲のガス化溶融炉事故について 
津川 敬 氏 より許可を頂いて記載
 
  津川です。去る15日(土)、島根県出雲市のエネルギーセンターへいってきました。ここは出雲市外6市町広域事務組合(出雲市、平田市、多伎町、斐川町、湖陵町、大社町で構成・以下広域組合)が建設中のガス化溶融施設で、施工は日立製作所と日立バブコックJVです。着工は01年2月15日。納期は02年11月30日でした。

◆まず工期が遅れた

 ところが昨年春頃から工期が遅れ、約束の02年11月31日稼働が不可能となりました。スケジュールでは02年10月初頭に燃焼実験、10月末にごみの全量受け入れ、12月1日から本格稼働(109トン×2基/日)となる筈でした。

 日立側はこの工期の遅れを半年間広域組合側に伝えず、ガス化炉で生成したチャー(カーボン分)をドラム缶に詰め、敷地内に野積みするという苦肉の策に出ました。組合側に遅れを通告したのはその前後、つまり昨年10月になってからです。

 慌てた広域組合は進捗状況を睨みながら11月28日、日立側と「覚書」を交わしました。内容は、?本年2月1日にごみの全量受入れ開始、?3月20日までにすべての工事を完了する、とうものです。つまり「試運転しながら事実上のごみ処理」ということになったということです。これで済めばどうということもなかったのですが、結局その覚書も守れませんでした。原因は肝心のガス化炉トラブルです。

 二系列のうち、A系列のガス化炉でキルンを締め付けているシールに緩みが出て、空気が少量漏れ込んでいたというのが事故のあらましです。有名なドイツフュルトのシーメンスガス漏れ事故はこのシールが破損したためでした。いわばプラント全体の心臓部ともいうべき箇所です。

 当時の状況を伝える島根日日新聞の記事は次のように報じています。「ガス化炉に空気が入り込むトラブルは最大で摂氏800度程度の高温になる炉内でごみ燃焼で生じたガスを再循環させるための配管と炉をつなぐシールステンレス製)に不具合が生じ、本来は入らない外気が炉内に入った」(03・1・13)。

◆廃炉をもう一度使う

 実に御粗末のひと言に尽きますが、広域組合や議会は技術的な追及を日立側に迫った気配はなく、面子としてごみ処理の遅れだけが気になっていたようです。

 このほか日立側の言い分は、?分別が徹底されておらず、破砕機に負荷がかかった。?ごみ搬入量が当初予定より10%多かった、などというものです。これは奇妙な話で、ガス化溶融炉の売り物は可燃・不燃なんでもOK、というものですから、広域組合側も分別をほとんど撤廃していました。そこでやむなくビデオテープは埋め立てごみに、ロープ・ひも類は50センチ以下に切って搬入という方針に変えたのです。ともかく本格稼働はこうして本年5月末にズレ込むことになって、いま現場は大騒ぎになっています。

 なにしろ性能試験が行なわれぬまま試運転とごみ処理が同時並行するという異常事態ですから搬入ごみも平田市外2町分(約30トン)、大田市外2町分(約40トン)、それに掛合町、吉田村からの6トンだけで、出雲市外3町(多伎町、湖陵町、大社町)の約70トンはいったんは廃炉と決まった神西清掃工場(24年経過)にバグフィルターをつけて再度使用することになったのです。ちょっとした地震がくれば煙突がポッキリ折れるともいわれている清掃工場に4億円をかけ、たった3ヵ月しか使わないという漫画みたいな話ですが、むろんこの費用は日立側の負担です。

 いまごろになって広域組合は被害者みたいなことをいっていますが、市町村合併を睨んでヘゲモニーをとりたい出雲市長(広域組合の管理者)が、本来は浜田ブロックに属していた大田市外2町分(約40トン)のごみを恩着せがましく引き受けるというようなズサンなことをやっていたのですからどっちもどっち、というところです。

 ここで見逃せないのは、とりあえず「実績」のある三井造船や荏原製作所ではなく、まったく初めての日立製作所のキルン型をなぜ選んだのかということです。

◆他のメーカーと違う設計思想

 日立のキルン型ガス化溶融炉が三井造船タイプと違うのは、前段のガス化炉で発生した熱分解ガスを溶融炉に入れるのではなく、ガスバーナー炉に送り、ガス化炉そのものと乾燥炉の二つを加熱するという方式をとっていることです。したがって溶融炉は別に重油バーナーを使ってチャーを溶融することになります。こうした方式だからいったんガス化炉で生成したチャーをドラム缶に入れて野積みするという離れ業ができたのです。この方式がすぐれているのかどうかはただちに判断しかねますが、日立の場合は「廃棄物を炭化するという技術」に実績をもっていることは事実です。しかしごみ処理分野での実績評価は低いといわざるを得ません。

 今回の出雲事故は「日立だから当たり前」という受けとめ方をこの業界はしています。それより大牟田、水俣であいつぐ重大事故を起こした川崎重工業の方がはるかにダメージが大きいといっています。
 出雲は名にし負う竹下王国で、しかも岩国哲人という妙な人物が出雲ドームなどという中途半端な施設を造って、いま地元のもてあましものになっています。あとをつぐのが青木参議院議員や竹下亘などで、税金乱費など屁とも思わぬ土地柄です。

 したがって残念なことですが、住民運動は起こらず、ガス化溶融炉の反対運動を続けてきたのは共産党だけで、騒ぎが次第に大きくなったために地元紙(山陰中央新報や島根日日新聞など)が盛大に取り上げるようになったのです。その他の「革新政党」はいまごろになって、「わが党も前から問題にしていた」といい出す始末です。

 今回工事中の建設現場に入れたのも共産党島根県委員会が東京の日立製作所本社へ乗り込んで「公開せよ」と迫ったためでした。それが15日だったわけで、その情報を聞いて小生も急遽出雲へ飛んだということです。その日午後、共産党の方で記者会見に付き合ってくれというので、席上いろいろ感想を述べたら「共産党が東京から招いた専門家がこういった」という記事が地元紙や赤旗に出てしまって、いささか困っています。別に招かれたわけでなく、往復の航空料金やホテル代も自腹でした。記者会見による報酬も受け取っていません(終了後てんぷらはご馳走になりましたが)。小生は一切の政党とは等距離の関係ですので、誤解のないようにしておきます。近々、日立の本社へは小生なりの取材に入るつもりです。1年9ヵ月という工期は決して短いとはいえません。なのになぜ工期遅れを招いたのか、原因はなにかなどを聞き出すつもりです。何か分かったらまた報告いたします。ただし日立側が取材を受け入れるかどうかはまだ不明です。

津川 敬 環境問題フリーライター

 
2003年1月23日      出雲でガス化溶融炉のトラブル
三輪町の自然を守る住民の連合会
古賀・宗像・三輪住民団体連絡協議会
福岡県処分場・環境問題連絡協議会
片井克美氏より許可を得て記載
出雲エネルギーセンターで、ガス化溶融炉のトラブルが発生し、2月1日の本格稼動が大幅に遅れています。

島根日日新聞 http://www.shimanenichinichi.co.jp/shakai.html より
■ 「ガス化炉の密閉できず、応急措置」/出雲エネルギーセンター/引き渡
し、五月検討 

 二月一日の本格稼働ができないことが分かった、試運転中の出雲エネルギーセンター(出雲市芦渡町)について、センターを建設している日立製作所・バブコック日立特定建設工事共同企業体(日立JV)が、「五月末引き渡し(完成)」を、出雲市外6市町広域事務組合に求めていることが分かった。本格稼働は四月になるという。二つある焼却炉のうちガス化炉に不調が生じたためで、現
在は応急措置で対応をしている。

 この問題について共産党広域事務組合関係議員団(成相喜代一代表)は二十一日、野津邦男組合常務理事(出雲市助役)と面会した。野津常務理事によると作業の大幅な遅延の原因は、ガス化炉を密閉するためのシールに緩みが生じ、発生したガスがうまく封じ込められなかったため。日立JVは応急処置で対応している。このほか分別収集が徹底されておらず、機械に不調が生じたことも原因の一つだと話した。 

 組合は日立JVとこれまでに、センターの二月一日本格稼働、三月二十日引き渡しを確認し覚書を交わしている。大幅な遅延を受けて組合は、日立JVに損害賠償請求をする方針。 

 五月引き渡しにするかどうかは、地元や組合議員との話し合いで決めるとしており、その際組合は、日立JVに大幅な遅延について説明をさせると話してい
る。

山陰中央新報 http://www.sanin-chuo.co.jp/ にも関連記事があります。
 

三輪町の自然を守る住民の連合会
古賀・宗像・三輪住民団体連絡協議会
福岡県処分場・環境問題連絡協議会
      片井克美


 
2003年1月15日    あまごみ情報「水俣でガス化溶融炉停止」 
吉 川 三 津 子氏より許可を得て記載 
 
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     あまごみ情報?(2003/01/15)
●水俣で、ごみ質見込み違いでガス化溶融炉停止
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 今回は一般廃棄物施設での事故ですが、ゴミ質の安定しない産廃の場合、様々な不安が募ります。

以下、熊本日々新聞より
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2003年1月9日 06:05
水俣芦北広域組合の新焼却炉停止 ごみ性質見込み違い
ごみの性質の見込み違いから、
稼働を停止した新焼却炉=水俣 市
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 水俣芦北広域行政事務組合(代表理事・江口隆一水俣市長)が昨年十一月から試運転し ている同市環境クリーンセンター隣接地の新 焼却炉で、ごみの性質の見込み違いから、炉 内で大量の炭と灰が固化。先月末から焼却炉 の運転が停止していることが八日、分かった。 

水俣市が進める生ごみ減量化に伴い、焼却 するごみの水分や粘り気が予想より低くなっ たためで、建設主の川崎重工は「生ごみ減量 への対応で見込み違いがあった」としている。 三日にはピット(仮貯蔵所)がほぼ満杯にな り、菊池市の九州産廃にごみ処理を委託。七 日から搬出している。

 新焼却炉は「シャフト式ガス化溶融炉」と呼 ばれ、高濃度の酸素を供給しながら、一四〇〇度で焼却。投入したごみを炭 から灰、スラグ(灰がガラス状に固形化したもの)へと変移させ、スラグ化した 焼却灰を道路の路盤材などに使う。

 川崎重工によると、今回のトラブルは、生ごみ減量化でごみが燃えやすくな り、予想以上の速さで炭や灰に変化。変移のバランスが崩れ、スラグまで進 まず炭や灰が炉内で固着したことが原因。

 先月二十五日に固着が判明。炎を当ててスラグ化を進めようとしたが、炎を 出すバーナーにも炭や灰が固着、同二十九日に炉を停止した。

 このため五百立方メートルを保管するピットも満杯となり、川崎重工があふ れた分の処理を九州産廃に委託した。試運転中の持ち出し量は計四百五十 トン程度になる見込み。委託料は川崎重工が支払う。

 これまでに炉内に固着した炭や灰はすべて除去。炉内の状態をモニタリン グするため、のぞき窓設置や機械のチェックをしている。再稼働は一月中旬 の見込み。

 川崎重工現場事務所の横山航所長は「生ごみ減量化を見込んでカロリー 計算も行っていたが、予想以上にごみが燃えやすかった。変移のバランスを 保つための数値を試運転中に再度、把握しマニュアル化するなど、四月の本 稼働に間に合わせたい」と話している。
 

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☆ご意見、情報もお待ちしてます。
 ●海部農業と暮らしを守る会<あまごみの会>
 ●ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク
 ●あいち廃棄物問題研究会
       吉 川 三 津 子
   ◆海部農業と暮らしを守る会のHP
    http://www4.justnet.ne.jp/~mituko/
   ◆E-Mail :mituko_y@nifty.com
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


 
 
2002年12月6日   新清掃工場が試運転中に爆発事故(佐賀)
 津川 敬 氏 より許可を頂いて記載
 
  津川です。昨日、佐賀からまた試運転中の新しい清掃工場で爆発事故が起きました。以下佐賀新聞(02・12・6)記事の要約です。

〈5日午後3時ごろ、佐賀市高木瀬町長瀬にある市の新、灰ごみ焼却施設「市清掃工場」でごみの焼却灰を運ぶベルトコンベアの覆い部分が爆発し、鉄ぶたの一部(長さ4.6メートル、幅0.6メートル)が吹き飛んだ。施設は来春の稼動に向けて試運転を開始したばかり。事故当時百人以上が同施設で作業していたが、けが人はなかった。市は試運転を一時休止し、原因を究明する。市の説明によると事故現場は地下1階のベルトコンベア室.。焼却炉から落ちてきた灰を捨て場まで運ぶベルトコンベアが7つあり、爆発で二番目のコンベアを覆う鉄ぶた(厚さ2ミリ)が飛んだり曲がるなど破損した。覆いの中は灰が外部に漏れないよう減圧されている。完全に燃え尽くした状態で運ばれるため灰が爆発の要因になることは考えられないという〉。

 新聞には書かれていませんがメーカーは荏原製作所製作所です。また新しいニュースが入ったらお知らせします。

津川敬
環境問題フリーライター


 
2002年11月28日    青森むつの「ガス化溶融炉(サーモセレクト)爆発事故」 続報 
津川 敬 氏 より許可を頂いて記載
  津川です。さきにお知らせした青森むつの「ガス化溶融炉(サーモセレクト)爆発事故」ですが、27日(水)現地で記者会見があり、事故報告書が配布されました。とりあえず要約しておきます。

 まず、下北地域一般廃棄物等処理施設建設評価委員の三浦隆利・東北大学工学部教授による確認書があり、その冒頭には「平成14年11月2日0時9分発生のアックスグリーン(津川注:施設名)放散塔内異常燃焼事故についてはサーモセレクト方式の構造的欠陥によるものとは認めがたく、人為的なミスにより発生したものと考えられる」と書かれています。

 まずは予想通りです。しかし、たかが人為的ミスで、ひょっとすると「炉本体への引火事故にまで連鎖波及しかねない」結果になるわけですから、構造上、ある種の問題を孕んでいるといわざるを得ません。人為的ミスで片付けたいメーカーや組合の願望はそれなりにわかるのですが。

 事故原因として報告書は、「?今回のアックスグリーン放散塔内異常燃焼事故(「雷が落ちたような轟音」が周囲にとどろいたにも関わらず、爆発という表現は使っていません)は、放散塔内のパイロットバーナが断火した後、再点火できないような放散塔制御システムを設置したが、今回はこのシステムを使用しない状態で再点火した、?再点火時は再点火条件が整っていなかった、?再点火ガスが高温反応炉から放散塔ないに流入しつづけているところに空気が混入した状況下でパイロットバーナを再点火し、異常燃焼に至った」としています。

 これもおかしな話で、この技術に詳しい筋の情報では報告書が指摘するとおり「放散塔の構造は再点火などできない仕組みになっている」そうです。
 だとすればなぜ現地では再点火できたのでしょうか。つまり構造上に問題があったとしか考えられず、これを人為的ミスとして作業員個人の責任に帰してしまうにはあまりにもことは重大というほかはありません。
 
津川敬
環境問題フリーライター


 
2002年11月15日   青森爆発事故続報(現地の状況)                     津川 敬 氏 より許可を頂いて記載
  津川です。青森事故の詳細が入ってきました。
 現地では関係者の間にいま予想外の衝撃が走っているようで、いわゆる初期トラブルの範疇には収まりきらないようです。

 まだ試運転中なのでメーカー側の作業員によるミスになるのですが、それにしても着火の際、放散塔内のガス濃度を測定していなかったわけで、その指導をしていなかったとすれば、メーカーの責任は大きいものがあります。

 ここはむつ市ほか11町村で構成している広域事務組合ですが、最初から機種の決定プロセスに不透明なものがあったといわれています。川鉄と三菱マテリアルはともにサーモセレクトと技術提携している“異母兄弟”ですが、最終局面ではその二社で入札が行われたようです。結局ある有力者の裁断で三菱マテリアルに決まったとのことで、組合を構成する自治体間がギクシャクしている中での爆発事故でした。

 放散塔は前便で書いたとおり、生成途中のガスを緊急に避難させる装置ですが、試運転中ですから、立ち上げ、立ち下げ時にもこの装置を使ってテストしたようです。また前便で放散塔には公害防止装置をつけていない、と書きましたが、このプラントではバグフイルターなどを設けてあるとのことです。

 なお別途送付されてきたデイリー東北という地方紙によると「放散塔と呼ばれる煙突は高さ24メートル、直径3メートル。爆発により頂点部分を覆う断熱材やアルミ板が飛び散り、周辺の窓ガラス20枚が割れた。試運転は11月1日に始まったばかりで、事故が起こったのはその翌日、ごみの焼却試験をはじめて20分後だった」そうです。
 いずれにしても事故が放散塔内だけにとどまり、溶融炉本体に遡及しなかったことは“不幸中の幸い”というべきですが、もしそうなっていたらことは一地方紙の話題にとどまらなかったところです。

           津川 敬  環境問題フリーライター

 

 
2002年11月14日   青森爆発事故(むつ市ほか11町村で構成している広域事務組合) 
津川 敬 氏 より許可を頂いて記載
  津川です。今夜(13日)、青森の記者から電話があり、簡単に実情を聞きました。ドーンという轟音、地響きで住民はミサイル攻撃か、六ヶ所で事故があったかと思ったそうです。なにしろ核廃棄物処理4点セットと言われる六ヶ所ですからそう思うのも無理はありません。しかしあとで「ごみ焼き場の煙突が爆発しただけ」と聞かされ、なーんだということになったそうです。

 施設から約300メートルのところに人家が5軒、500メートル地点で3,4軒という状況ですから住民の反対運動など起きそうにない。それをいいことに広域組合(下北地域広域行政事務組合・むつ市ほか1市11町村)でも「住民は別に問題にしていません。問い合わせなんかなかった」といっていたそうです。

 その記者は爆発後、大気中に出たであろう一酸化炭素ガスや重金属類の行方が心配だけど、前述のようにそれを追及する気配は皆無なのでそのことが心配だ、といっていました。なおこの記者が22日に社内研修とかで上京してくるので、会う約束を取り付けました。その結果をまたメールします。以上です

       津川 敬  環境問題フリーライター

 

 
 
2002年01月29日    愛知県東海市の灰溶融炉爆発事故
                             2002年01月28日記載記事関連の各報道 
吉川 三津子氏より許可を得て記載
名古屋市のその他プラ容器の処理をしている「新日鐵」がある東海市で
の出来事です。津川さんによると他の自治体では導入されていない型と
か。東海市も釜石市同様、新日鐵の実験場として使われたのでしょう。

以下、昨日からの情報をまとめてみました。

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     あまごみ情報?(2002/01/29)
●東海市で灰溶融炉爆発
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最新の技術と言われている「灰溶融」。職員が炉外に出した火種に水を
掛けたことが爆発の原因。単純な作業ミスが、このような大きな事故に
つながる灰溶融炉が本当にごみ処理に必要なのだろうか?

今までの報道をまとめてみた。
 

【中京TV-----------------------------------------】

愛知のごみ処理施設 炉が爆発し10人重軽傷 
2002-01-28 19:46  (中京TV)
 28日午後2時前、愛知県東海市にある最新技術のリサイクルシステムが
 爆発し、作業員10人が重軽傷を負った。 
爆発事故があったのは東海市荒尾町の「東海市清掃センター」で、28日
午後2時前、最新技術で焼却灰を熱処理する炉が爆発、作業員10人がけが
をした。 
そのうち3人は重傷で、病院に運ばれている。 
爆発が起きたのは、ごみを燃やしてできた灰を1700度の熱で溶かす灰溶
融炉と呼ばれる施設で、焼却灰や破砕不燃ゴミをコンクリートの原料な
どにするシステムで、このシステムは7年前に東海市清掃センターに導入
され、この地方では1台しかない最新のものだった。 
警察では29日も現場検証をして爆発原因の特定に全力を挙げる事にして
いる。 
なお、爆発事故による他の施設への影響はないため東海市のごみ収集は
29日からも予定通り行われる。 

【東海TV-----------------------------------------】

東海市清掃センターで爆発10人重軽傷 

きょう午後、愛知県東海市の清掃センターで、焼却灰を高熱で溶かす最
新式の炉が爆発し、作業員10人が、やけどなど重軽傷を負いました。
爆発があったのは、東海市荒尾町の清掃センターで、きょう午後1時2
0分過ぎ、作業員が灰を高熱で溶かす灰熔融炉の底の部分を取替えてい
たところ、突然、炉の内部が爆発しました。この事故で作業員の河野守
さん(31)、鈴木眞一さん(59)、米田吉秋さん(42)の3人が
顔などにやけどを負い重傷、他の7人も頭や顔などにやけどを負い、病
院で手当てを受けました。東海市の清掃センターでは、今月19日にこ
の炉の稼動を一旦停止させ、きょうから、3ヶ月に1度の底の部分の定
期交換を行う予定だったということです。また、灰熔融炉に隣接して家
庭ゴミの焼却施設などがありますが、2次被害はありませんでした。セ
ンター側では、炉の稼動が停止してから1週間ほどが経っていて、内部
に火の気は無かったとしていますが、炉の中に残っていた可燃性のガス
が爆発した可能性もあるとして、警察と消防で事故の原因について、関
係者から詳しく事情を聞いています。(東海TV)
 
 

【中日新聞-----------------------------------------】
焼却炉で爆発
底部交換中の作業員 10人重軽傷 
愛知・東海市の清掃センター
 

爆発の直後、救急隊員から手当てを受ける負傷者=28日午後2時15
分、愛知県東海市荒尾町の同市清掃センターで 
 二十八日午後一時二十五分ごろ、愛知県東海市荒尾町奥山、同市清掃
 センター(竹内喜保所長)の灰溶融処理施設で、灰溶融炉の下部部分
 の交換作業中に爆発があり、作業員十人が重軽傷を負った。同県警捜
 査一課と東海署は業務上過失傷害容疑で捜査を始め、詳しい事故原因
 を調べている。

 東海署の調べでは、けがをしたのは、東海市の佐藤設備と太平工業東
 海支店、NBP東海の従業員で、東海市高横須賀町、米田吉秋さん
 (42)と同県大府市吉川町、鈴木真一さん(59)、大府市桜木町、
 河野守さん(31)の三人が顔面やけどなどで重傷、七人は軽傷。

 同署や同センターなどによると、灰溶融炉は高さ約三メートル、直径
 約二メートルの鉄製。二基の炉のうちの二号機で、この日午前八時す
 ぎから、すり鉢状の「炉底」と呼ばれる炉の下部部分(高さ約一・三
 メートル、直径約二メートル)を取り外す作業をしていた。

 午後一時すぎに作業を再開し、約十センチほど炉底を下げ、内部にた
 まったコークスの灰などをかき出そうとしたが、まだ内部が燃えてい
 た。このため、作業員が炉の外にかき出した灰の火を消そうと水をか
 けた後、しばらくして爆発したらしい。

 灰溶融炉は炉底内部を覆っている耐火レンガが劣化するため、三カ月
 に一回、交換が必要。二号機は昨年十月下旬以来の交換のため、十九
 日に炉を停止して八日間、冷却し、この日から交換作業を始めた。二
 号機は一九九五年十二月から稼働しているが、最近、送風口からの水
 漏れのトラブルがあったという。

 東海署では、コークスの燃焼によって発生した一酸化炭素などの可燃
 性ガスが、炉内に急激に入り込んだ酸素とともに燃えやすい状態にな
 って火に引火したか、水蒸気爆発を起こした可能性もあるとみて、関
 係者から詳しい事情を聴いている。

『痛い』『水をくれ』 叫ぶ負傷者
 爆発音とともに、作業員が約二メートルも吹っ飛んだ。顔から血を流
 したり、服が燃え上がった人たちが「痛い、痛い」「水をくれ」と口
 々に叫び、助けを求めた。何が起きたのか分からないまま、現場はパ
 ニックになった。

 名古屋市の中京病院に運ばれた藤川保志さん(27)は、灰溶融炉の
 わきを通り過ぎようとした際、左側から爆風を受けた。体ごと吹き飛
 ばされてしばらく気を失った。気がついた時には、顔の左側から首筋
 にかけて点々と火傷を負い、熱風とともに飛び散った黒い灰が皮膚に
 べっとりと張り付いていた。眼鏡やその上に掛けていた防塵(ぼうじ
 ん)ゴーグルは吹き飛ばされ、手の甲や作業服はすすまみれだった。

 爆発直後、灰溶融炉から飛び散ったコークスやスラグの直撃を受けて
 動けなくなった人を、けがが軽かった人が背負うなど、作業員らはお
 互いに励まし合って現場から離れた。

 灰溶融炉処理施設内の天井からは蛍光灯がぶら下がり、床にはコーク
 スなどが一面に散乱し、床に敷かれたシートは焼け焦げていた。

 軽傷は次の皆さん。

 ◇入院 秦野高紀(36)東出克行(27)=愛知県知多市、井上寿
 雄(52)=東海市、川野照明(59)=名古屋市港区◇退院 壱崎
 克幸(29)坂本浩二(28)=知多市、藤川保志(27)=東海市

 <灰溶融炉> 廃棄物や焼却灰を高温で溶かす溶融炉には、廃棄物を
 直接投入するガス化溶融炉と、焼却灰を処理する灰溶融炉などがある。
 東海市清掃センターは灰溶融炉で、焼却灰や砕いた不燃物とコークス
 を一七〇〇度の高温で燃やし、最後に出る溶融スラグ(残りかす)を
 舗装に使うブロックなどに再利用。最終処分場の延命に役立てている。


 
 
2002年01月28日   愛知県東海市の灰溶融炉爆発事故
                           2002年01月29日記載に各報道を記載してあります。
津川 敬 氏 より許可を頂いて記載
 津川です。本日(28日)午後、愛知県東海市に設置済み(95年)の灰溶融炉(新日鉄のコークスを使うクリーンメルター方式・15トン/日×2)が爆発事故を起こし、作業員10人が重軽傷を負ったそうです。

 新日鉄はいわゆるごみの直接溶融炉ではひとり勝ちの状況(21ヵ所で稼働・着工・契約中)ですが、同じコークスを使った灰溶融炉は東海市1市のみです。

 話を聞いてみると、?耐火レンガを3ヵ月に1回交換するために1週間前から1炉を止めていた、?今日炉底を開いたらコークスの火種が残っていた、?それに作業員が水をぶっかけて消そうとしたら爆発を起こした、というものです。御粗末というほかはありません。しかし問題は、?作業員が下請けの下請け、つまり孫請けからの派遣であったこと、?それが常駐作業員であったか、臨時に派遣された人かは不明だが、いずれにしても教育訓練がまったく出来ていなかったことは確か、?そういう状況を放置していた責任が運転を請け負った側(新日鉄側)にあることは当然だが、東海市側も契約条項を正しく履行させる責任がある以上、管理責任は免れないということです。

 重傷者のほとんどは重度の火傷で、腕が折れたとか片足損傷といったレベル(10数年前、東京都大田清掃工場の事例)ではないようです。

 

 
砂川議員のHP表紙へ

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