elasticity Op. 5.0
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作曲期間 2000年
編成 バス・クラリネット, ピアノ
演奏時間 不定
初演 2000年12月 東京, すみだトリフォニー小ホール, 伊藤圭(bcl), 荒尾岳児(pf)
初演のプログラム・ノートをひとまず転載。
これに付け加えることがあるとすれば、まず第一に各断片の性格についてであるが、ミニマリスティックなものもあれば、リズムの細分化を伴う幾分複雑なテクスチュアのものやプロポーショナル・ノーテーションによって即興性を許すものもあり、また音の密度などもなるべく断片によって様々に変わるようには気を配った。音程のみをトランプによる決定に従って決めた断片も幾つかある。演奏によってはスタイルの多様さがある程度効果的に現れる場合もあろうかと期待される。初演の時は比較的大人しめの断片が頻繁に現れた。演奏の上では安全だったが(笑) 次にこの作品の不確定性を生み出すもととなるページの演奏順番について。楽譜には五線の上部に必ず1〜25の数字のうちの一つが示されており、奏者はあるページを終えたら、そのページを演奏している間で相手が「初めてページをめくった瞬間」に奏していた箇所の上に示された数のページに移ることになっている。最初のページの選択は任意であり、ページとページの休止の間隔は楽譜に指定されている。演奏時間は上に記した通り予め決めておく必要があり、時間の経過はストップウォッチによって知ることとする。 初演の感想として、この手の方法が流行した50〜60年代を彷彿とさせたとの声を多くいただき、あ、またスタイル実習で終わっちゃったかな、という気もしているが、何とか以後の創作へのヒントをここから汲み取ってはみたい。(29/04/2001) |
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