第二十八番 成相寺 波の音 松のひびきも 成相の 風ふきわたす 天の橋立 |
成相寺は天橋立を右に見ながら向かって行く。
途中海産物や土産物屋が何軒かある。
案内板通りに山に向かって行く。
道は舗装こそされているが狭くくねくねと曲がりながら上へと登って行く。
目指す寺は思った以上に高いところにあり、入り口で入山料と駐車料金をまとめて払う。
管理人が丁寧に展望台の素晴らしさを教えてくれた。
その指示通りに頂上に向かって行くが前を観光バスが走り、舗装されていない道は砂ぼこりがひどかった。
さらに悪いことにすごく慎重な運転でイライラした。
頂上は駐車場の管理人さんが自慢するだけあって天橋立はもとより、昨日行った青葉山も遠望でき、素晴らしい眺望が開けていた。成相寺は天橋立を望む成相山の中腹にあり、元々は日本古来の山岳宗教の修験場であったという。
日本全国にある五つの「聖の住む所」の一つとして信仰を集めてきたという。
文武天皇の勅願所として慶雲元年(704年)に真応上人が創建したと伝えられている。
悲話を伝える撞かずの鐘、奇怪な話の底なし池、美人観音として名高い聖観世音菩薩などがあり、しゃくなげの名所でもある。

折からシャクナゲの最盛期で、境内のあちこちに華麗な花を咲かせていた。
成相寺に向かう道の途中には地蔵や小さな祠がある。中でも一番大きい祠が中腹にあり、そこには弘法大師像が祀られている。その前に土産物売り場があるが、成相寺の駐車券と一緒にこの土産物売り場の飲み物無料券をくれたが、行けば何か買ってしまいそうなのでやめた。
この道筋には、祠の他に、使っていないような土産物売り場があるがそれらは成相寺の賑わいとは無縁な感じで侘びしく立っていた。ここで商いをしていた人たちは、高齢化し売り手もなくなったのだろう、と勝手に思いながら、つづら折れの道を下り、帰りの道に向かった。
麓近くに丹波国分寺の跡がある。
礎石だけのようであった。しかしそこからの景色は、昔はよかっただろうと思われる。
今は天橋立は昔のままだろうが、手前の道沿いには、建物が雑然と続いている。
近くに博物館らしき建物があったが、もう閉まっていたので寄らずに帰路を急いだ。
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