西国三十三所巡り
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第十番 三室戸寺  夜もすがら月を三室戸わけゆけば宇治の川瀬に立つは白波
第10番札所三室戸寺は、宇治平等院を見てから参拝した。 平安神宮からは宇治川を渡り駅前を抜けるとすぐである。
きれいな舗装のそれほど広くない参道を行き、広い道と交差するところにある。第十番 三室戸寺
門前に駐車場があったが、入り口は閉ざされていた。
見れば、拝観は4時までということで、ついたのは3時半過ぎであったので急いだ。
駐車場が閉まっていたので路上駐車をした。
ゆるい坂道を歩くと、山門があり、その右手一帯の低地が庭園になっている。
季節が花の時期をはずれているので、華やかさはなかったがこれらの木々が花をつけたらすばらしいと思う。
山門を越えて石段を登ると、正面に本堂がある。
境内はそれほど広くはないが、よく手入れの行き届いたきれいな境内である。
頂いたパンフレットには、

「当山は西国観音霊場一〇番の札所で、本山修験宗の別格本山です。
約一二〇〇年前(宝亀元年)、光仁天皇の勅願により出現された千手観音菩薩をご本尊として創建されました。
開創以来、天皇・貴族の崇敬を集め、堂塔伽藍が整い、霊像の霊験を求める庶民の参詣でにぎわうこととなりました。宝蔵庫には平安の昔を偲ぶ五体の重要文化財の仏像が安置されております。
現在の本堂は約一八〇年前(文化二年)に建立された重層入母屋造りの重厚な建築で、その背後には室町時代の一八神社社殿、東には鐘楼・三重の塔があります。五千坪の大庭園は枯山水・池泉・広庭からなり、五月のツツジ(二万株)・六月のあじさい(一万株)七月のハス・秋の紅葉など四季を通じ美しい花模様を楽しんで頂けます」


とあった。第十番 三室戸寺
三室戸寺は、宇治川上流の滝壷から、千手観音を発見したことに由来し、天皇が御室を下賜されて伽藍の造営を命じたという。
それから、御室戸寺と称し、更にその後、光仁・花山・白河三天皇の離宮にもなったので三室戸寺と呼ばれるようになったと伝えられている。
平安時代後期は多くの伽藍を持ち盛隆期を迎えるが、織田信長の焼討ちにより殆どの堂塔を失ったという。
いつも思うのだが、こうした戦乱で貴重な文化財がなくなるというのは寂しいものがある。
文化財の散逸でいえば、明治の廃仏毀釈はそれ以上に罪が重い気がする。
現在の建物には江戸時代になってからだという。
境内には、阿弥陀堂や鐘楼そして三重塔が立ち並び、なかなかいい雰囲気を醸し出している。

ここでは毎年夏に、ハス酒を再現するイベントがあるという。中国、魏の国王が客人を招待した際に、ハスの葉に酒を注ぎ、風流にもてなしたといわれるが、それにならって、はすの葉にひしゃくで酒を注ぎ、茎の中の管を通って滴り落ちてたところを飲むというもので、樹液と混ざり合った酒はほろ苦いが薬効があるという。
このハスは、境内中央に大きな水盤がたくさんあり、そこで栽培されている。

阿弥陀堂には来迎弥陀三尊がある。
本殿前には、触ると勝運を招くという真新しい「宝勝牛」の石像が奉納されている。
この口の玉をなでるといいことがあるという。
参拝した時間が遅かったので、境内を見ていると「4時までですので門から出て下さい」とアナウンスがあった。
もっとじっくり見たかったが、急ぎ足で坂を下りた。
夕陽が参道を綺麗にてらしていた。
第十番 三室戸寺
(参道の標識とお地蔵さん)
第十番 三室戸寺 第十番 三室戸寺 第十番 三室戸寺
(石段の下には浮舟の墓がある)
第十番 三室戸寺 第十番 三室戸寺 第十番 三室戸寺 第十番 三室戸寺
第十番 三室戸寺 第十番 三室戸寺 第十番 三室戸寺
(宝勝牛)
第十番 三室戸寺
第十番 三室戸寺

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