西国三十三所巡り
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第五番 葛井寺  参るより頼みをかくる葛井寺 花のうてなに紫の雲
葛井寺へは、会員になっている某大手家電店の駐車場に車を入れ、駅に向かって歩き、踏切を渡ると5分もしないうちに着いた。
途中、アーケードのある商店街を抜けた。葛井寺
このアーケードが参道でもある。
しかし、日曜日だというのに閑散としており、踏切を隔ててスーパーのあるところの賑わいとは対照的であった。
我が和歌山をはじめ、どの地もこうした商店街が元気がない。
私は昔ながらのご近所さん的な商店街が好きなのだが、買い物の流れはかなり変わってきている。
葛井寺境内へは、豊臣秀頼が寄進した四脚門の方から入った。
朱がほどよい色合いにくすんでいた。
この門は、桃山様式をよく伝える建造物として、国指定の重要文化財となっている。
もとは南大門として建てられたが、現在の西門の位置に移建されたという。
そこから足を踏み入れたのである。

境内は思っていた以上に広く、参拝客も結構あった。手入れもよく行き届き、きれいであった。
ここ葛井寺は、紫雲山三宝院剛琳寺と号し、剛琳寺ともいう。
ここの本尊は千手観音菩薩で、これまでみた観音様は千手と言いながらそれほど手が多くないが、写真で見る限りでは一番手が多い。残念ながら実物を見ることができなかったが、毎月18日に観覧が許されるということである。
一度みてみたい。
7世紀後半の白鳳時代に建立され、往時はかなり広大な境内であったという。
室町時代は、奈良・興福寺の末寺として栄えたというが、戦乱で焼けたり地震にあったりしたという。
そのたびに復興勧進で再興された。

ご本尊の千手観音菩薩坐像は、粘土で像の原形を造り、その上に麻布を張り漆で固めて作られている乾漆像という。しかしあのたくさんの手をうまく作ったものだと感心する。昔の人の技術はすばらしい。

ここ葛井寺の千手観音像は、乾漆像の中でも保存状態も良好で、大阪府下唯一の天平仏として、昭和13年に国宝に指定されている。
日本彫刻史上、奈良の唐招提寺の乾漆立像と双璧と讚えられ、乾漆像の傑作とされている。


境内には、聖武天皇寄進の灯籠がある。
そういえばこのあたりは天皇のお墓がたくさんある。
大門を入ってすぐ左には、西国巡りがここで出来るように、那智山から始まる33カ所巡りの観音様を彫刻した石碑が並ぶ。その観音様群を守るように藤の木が大きく日陰を作っている。
ここ葛井寺は、余り期待していなかった。
それというのも小さいというイメージがあり、33カ所のひとつというだけの参拝であった。しかしいってみるとなかなかよいところであった。
やはり自分の目で見て確かめるということが必要である。
歴史もあり境内も綺麗で、落ち着く。

藤の花の盛りに来れば、さらにいいだろう。
訪れるものの気持ちとしては、最盛期の境内の広さであったならさらにうれしいのだが。

葛井寺 葛井寺 葛井寺 葛井寺
葛井寺 葛井寺
(四脚門)
葛井寺
(大門)
葛井寺 葛井寺
(トイレ、うすさまかく??)
葛井寺
(トイレの仏様??)
葛井寺 葛井寺
(干支の看板)
葛井寺 
   葛井寺
(境内で33カ所巡りが出来る)