河川や海、環境庁が130地点を調査! 環境ホルモン、9割で

 1998.12.08   朝日新聞

 
(著作権の関係上、内容をそのまま全て掲載出来ません。 概要として纏め直して掲載しています。)
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 環境庁は12月7日、生殖機能に影響を与えるとして問題化している内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)が全国の河川と海、湖、地下水にどの程度含まれているかを調べた結果を公表した。
 対象の22物質のうち11物質が検出界面活性剤などの原料ノニルフェノールと樹脂の原料ビスフェノールAが約7割の頻度で検出されるなど、調査対象130地点のうち約9割の地点で何らかの環境ホルモンが検出された。


 全国規模で環境ホルモン物質に汚染されている実態が初めて明らかになった。地下水は調査対象の全国8地点のすべてから検出された。同庁では2回目の調査を行った後、工場・事業所などどのような発生源が要因となっているのかを調べる。

 環境庁は8月から9月にかけて、全国の河川、湖沼、海、地下水合わせて130地点で、22の環境ホルモン物質を調べた。このうち約95%にあたる123地点で何らかの環境ホルモンが検出された

 検出された11物質のうち、検出割合が高かったのは、ノニルフェノールが99地点76%、ビスフェノールAが88地点で68%。界面活性剤の4−t−オクチルフェノールは81地点62%、可塑剤のフタル酸ジ−2−エチルヘキシルは71地点55%だった。

 濃度の高い地域は、フタル酸ジ−2−エチルヘチンルが広島県黒瀬川で一リットル当たり9.9マイクロ(一マイクロは百万分の一)グラム。ノニルフェノールは愛知県日光川が7.1マイクログラム。ビスフェノールAは、愛媛県燧灘の0.94マイクログラム。


 地下水は、市街地、農地など土地の利用別にわけ、東京都、北海道、大阪府、宮崎県など8地点で測定、8物質が検出された。ノニルフェノールは7地点で0.10〜0.34マイクログラム、スチレンモノマーは6地点で0.01〜1.0マイクログラム。ビスフェノールAも東京都で0.39マイクログラム、長野県で0.07マイクログラムが検出された。

 濃度の高かった地域について、同庁は「発生源調査をしていないので原因はわからない」としている。 一方、建設省が10月に公表した全国109河川の調査結果によると、検出割合はノニルフェノールが12.5%、フタル酸ジ−2−エチルヘキシルが33.6%など、環境庁調査と大きく違っている。同庁が検出できる限界値を0.01〜0.10マイクログラムと精度を高めにしたのに対し、建設省は多くを0.1〜0.2マイクログラムとし、さらにその3倍までの範囲内なら数値化しないとしたためだ。

環境ホルモンの濃度が高かった主ほ地域 (単位μg/リットル)
ノニルフェノール愛知県  日光川 (7.1)
沖縄県  国場川 (5.9)
東京都  境川  (5.7)
大阪府  味生水路(3.3)
熊本県  浦川  (3.2)
ビスフ工ノールA愛媛県  燵灘  (0.94)
長崎県  西大川 (0.88)
兵庫県  播磨灘 (0.66)
岡山県  笹ケ瀬川(0.64)
宮崎県  酒谷川 (0.56)
フタル酸ジー2一エチルへキシル広島県  黒瀬川 (9.9)
東京都  東京湾 (4.2)
岩手県  閉伊川 (3.7)
和歌山県 紀伊水道(3.3)
三重県  伊勢湾 (3.0)


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