カロリー制限が老化を遅らせる/ R.ヴァインドルッヒ

 1996.02.24 Nikkei science 3月号

 
(著作権の関係上、内容をそのまま全て掲載出来ません。 概要として纏め直して掲載しています。)
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 人類の永遠の夢の一つに近づいているのかもしれない。若さを長く保つ方法が見つか った様なのだ。
 勿論,まだ動物での実験の段階だが,実験途中のサルでも有望な結果が出ている。少なくとも人間には当てはまらないとする確かな証拠はない。

 その方法とは,健康法として古くから知られている“腹八分”,すなわち,必要な栄 養素は十分に取りながらも総カロリーを少なくすることである。
 餌を低カロリーにされたマウスやサルでは,血圧の上昇や血糖量の増加,筋肉量の低下といった老化に伴って表れてくる数々の変化がいずれも遅れ,寿命が長くなった。

 ネズミの実験では,中年からのダイエットでも,十分効果が出たというが、カロリー制限を人間に適用する為には,もう少し研究が必要だろう。
特に,子供には思わぬ悪影響が出るかもしれない。

 低カロリーにするとなぜ老化を遅らせることができるのだろうか。これに答えるには ,生物はなぜ老化するのかを考えなければならないだろう。

 老化の最有力説は,細胞内のエネルギー工場であるミトコンドリアがフリーラジカルによって傷つけられ,その傷が加齢とともに蓄積してくるというものである。
 しかし,カロリー制限がフリーラジカル説の何処に係わってくるのかは,まだ何も判っていない。
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