キトラ古墳5・四神獣 |
●四神 |
石室の天井には星宿図。壁面には四神獣が描かれていました。 描かれていた四神獣で問題なのは白虎の向きが逆向き(北向き)であったことです。 |
天象列次分野之図は1395年に高句麗の「古天象図」を元に復刻されたものです。 歳差による補正「14中国度」等が加えられました。その高句麗の「古天象図」はAD667の高句麗滅亡時に大同江に沈んでしまったものです。
天象列次分野之図はキトラの天文図と似ている点がありますので、同じこの高句麗の 「古天象図」が基になったとした場合のおはなしです。
左図は二十八宿と方角を表したものです。四神は円の周りにあるように、頭と尾の方向が 決まっていたようです。キトラの場合白虎は南を向いているはずなのに、何故か北を向いています。
高松塚古墳では白虎は南を向いていました。
天象列次分野之図の北東の方角(左上)に「南方朱雀七宿・・略・・」と刻まれております。 これは「古天象図」にも、この位置に「南方」と刻まれておりまして、 同じ「古天象図」又はその系統をキトラ古墳でも使ったとした場合、 本来二十八宿の南に方角を合わせるべきところ、「南方」と刻まれていた方角(北東) へ「白虎」を向けてしまったのではないか?と言うことです。東アジアの古代文化97号:キトラ古墳星図ー飛鳥への道ー橋本敬造著:大和書房より
さて、同じく白虎の間違えです。出典は同上。「古天象図」の北西の箇所に「西方白虎」の文字がありまして、 この方角と西側の壁が合うように、原図を45度右回りに回転させて、書いてしまった。
よって星図の東西南北と四神獣の位置が全て45度ずれてしまったという説です。
「黄道が45度ずれていた」事と「全て45度ずれてしまった」って関係あるんでしょうかね??
「全て45度ずれてしまった」のは白虎さんのせいだとしまして、「黄道が45度ずれていた」 のは多分内規・赤道・外規と違い黄道は「同心円ではない」ためではないでしょうか。つまり「星を描くと同心円」は同じ作業として行って「黄道」を後から書いた。 その際、間違ってもう一度、45度回転させてしまったと言う可能性もあるような 気がしないでもないですね〜。ウム?