ホテルのチェックを済ませた後、車に乗り込むとメンバーの人たちが「体大丈夫?」と声をかけてくれる。 確かにあの時に比べるとずっと生きている実感がある。 健康の大切さをこんな場所で再認識するとは思っていもいなかった。 よくよく見ると登山で疲れている他の人たちに比べると私の方が元気なくらいかもしれない。お互い「私たちは登頂できなかった」ということに対する気遣いはあるけど、しょうがない。 この後のツアーを楽しむことに専念しよう。
こんなことを考えながらいくら待っても車が出発しない。 ライオンズ・サファリの車が一台到着しないそうだ。 もしラシュリが来たら昨日の文句を言ってやろうと思っていたのだが、結局彼は今日の担当ではなかった。 いやもしかしたら、私に文句を言われるのは分かっていただろうからなんとか担当を変えてもらったのかもしれない。
到着しない1台はまた、病気だか故障だかいいわけにもならない理由で遅れているそうだ。
あんな彼らのいいわけを真に受ける必要があるのだろうか。
なるほど私たちはお金にものを言わせて彼らの文化を理解してないのかもしれないが、彼らもアフリカ人を相手にしているよりもはるかに高い金額を要求してくるし、何よりもアフリカ人であるポーター達はとても真面目な連中だった。
「ポーター達がポレポレで朝起こさなかったのでキリマンジャロに登頂できなかった」なんて話は聞いたことないし、それよりも程度の低い問題でも「余分なチップは払わないのが後の人ため」なんてことがガイドブックに書いてあったりする。
ポーター達をあごで使うライオンズ・サファリの連中がポーターよりもいい生活をしていることは間違いないし、
どっちの方がいい加減なのかも比較するまでもない。
恵まれた連中に対しては「いい加減さを許すことが文化を理解すること」などと言っていながら、貧しいポーター達には「最低限のチップを」という姿勢を私は理解することができない。
私はポーターに感謝したからチップをたくさん払ったし、クリスマスプレゼントをたくさんあげた。
私はライオンズサファリの連中のいい加減さを許せなかったので、文句を言った。それらに後悔は全くない。いや、もっと真面目な人たちと話をして、彼らの労働を評価するべきだったかもしれない。
私たちの車にはなぜか無線機が載っておらず、
運転手もどうやらまだ慣れていないらしく、がんばってはいるが速度が上がらない。
それでも「前の車に追いつかないといけない」と言って必死なあまり、出発して2時間を過ぎて、予定表にはマニヤラ湖ホテル立ち寄ると書いてあったにも関わらず、そこへの分岐も直進してしまった。
「前の車って言ったってマニヤラ湖ホテルによるって話になってないの?」と運転手に聞くが、「ただンゴロンゴロに行くように言われてるだけだ」との答え。
「このままどこにも止まらないつもりなのか?」との問いにも
「そうだ」。おいおい、後何時間かかるか知らないけど、
このままトイレ休憩も無しなの?、と思ったので
「トイレに止まってくれ」と言うと「そこらへんの草むらでいいか」というから「すぐでなくていいから次のお土産屋とかで止まってくれればいい」と言ってやっとトイレ休憩になった。
休憩をしている間にマニヤラ湖ホテルで休憩をとっていた他のメンバーの車が私たちを抜かしていった。
やはり彼らは休憩をとっていて、その間に「前に追いつかないと」と言っていた私たちの車は抜かしてしまっていたのだ。全く疲れる連中だ。
アフリカの道ばた
食事はいつものようにバイキング。
飲み物は初めの頃は他の人にあわせてビールを頼んだりしていたが、やはりジュースの方が私にはあうようだ。
リーダは「ジュースは高い」と言っていたので躊躇していたけど、単にビールが日本よりも安い、ということであってそれほどジュースが高いわけではなかった。お酒が好きな人にはビールと同じ値段でジュースを買う人の気持ちは分からないのだろう。
いつも通り食後に飲み物のお金だけを払うが、
米ドルのレートが非常に高い。リーダは文句を言っていたが、
「ここでの特別レート」だそうだ。
トイレを済ませて4WD車に乗り込み、いざサファリに出発!
彼は丁寧な英語で親切にいろいろと動物のことなどを教えてくれたが、「ライオンはいないのー」というしつこい私のつぶやきには閉口していたようで「君たちはこれからマニヤラ湖に戻らなきゃいけないから時間がなくてだめ。明日の朝のサファリができれば絶対ライオンが見れるのに」と言っていた。 ンゴロンゴロ宿泊が中止になった時にアルパインツアーが私に電話で説明した「夕方のサファリも通常通りできますし、夕方見てしまえば朝も大差ないですから」というフォローがはっきりと思い出された。 しかし、私たち以外の他のメンバーの人たちはツアー会社の事情で肉食動物を見れる可能性が減ってしまったことに対する不満は少ないようだった。
車の天井をあげて、サファリが始まった。 下の写真のような動物がたくさんいたが、期待の肉食動物はついに現れず。目新しいものといえばフラミンゴの大群でしょう。 翌日のマニヤラ湖で期待のフラミンゴが全くいなかったことを考えるとここで見れたことはうれしいかぎり。 ガゼルやヌーなどはさすがに興味を持つことが難しくなってきた。
鳥(名称不明) / カバ
トムソンガゼル
フラミンゴ
猿の親子(だと思う)
アフリカでよく見かける鳥
クレーター下降口 / 天井準備OK
「この沼地の向こうにはライオンがいるんだけど、 この状態じゃいけない」という運転手の言葉も、 「ライオンがいるかどうかは怪しいところだけど、 これを突破できないことには納得できよう」という感じだった。
救出(しかし失敗) / またスタック
人は自力脱出(左に置き去り)
サファリカーとクレーターの壁
S5,099歩、Y10,958歩。