注)2001年11月25日の文章に加筆
APECも無事終わりましたね。テロ報復の真っ最中の首脳会議ですから、なにごともなく終わりますように!と多くの方が祈っていたことでしょう。
さて、今回は私が「えっ?!」と思った話しです。
悲願達成
友達の北京人曰く「今年は中国国民の三大悲願が全部成し遂げられて、なんだか怖い。」楽天主義の中国人にして、こんなセリフを言わせるくらい、最近の中国は確かにできすぎかもしれませんね。三大悲願とは、ご存知の通り、以下の3つです。
1.2008年オリンピック大会開催地が北京に決定。
2.2002年サッカーワールドカップ初出場(苦節四十数年)。
3.WTOに加盟(まだしてませんが、確実でしょう)。
中国人の人って、ほんとにイベント大好き。しかも大変な愛国主義。シドニーオリンピックの時も、友達は中国の現在のメダル獲得数を即座に答えることができました。私の周りの日本人はわりと冷めた感じだったし、少なくとも私はメダルの数にはあまり興味がなかったので、びっくり!北京オリンピック開催のための寄付も、国内にいる人は積極的にしているとか。たとえ金銭的にあまり余裕がないとしてもです。とにかく、この悲願の晴れ舞台に“どうだ。中国はすごいだろ!”と世界に見せつけたいようです。
また、中国人に「好きなスポーツは?」と聞けば、大半がサッカーかバスケットボールと答えるでしょう。それだけに、ワールドカップ初出場という興奮度は、日本人以上のようです。初出場が決まった時、沈陽(初出場が決定した試合の開催地)では、あちこちで爆竹、花火が鳴り響き、車やバイクは、五星紅旗の旗をなびかせ、まるで日本の暴走族みたいに、深夜まで走りまわっていたそうです。
献血
北京で勉強してた時、ある女性教師が1週間くらいお休みされました。「病気なのかしら?」と言っていたら、なんとそれは“献血後の公休”だったのです。中国では、献血は「体に悪い」とか「頭がはげる」といわれていて(「体に悪い」は、まだわからないでもないですが、「頭がはげる」説の根拠はなんなのでしょう??)、誰も献血したがらないのです。私は献血するのは割りと好きなので、「日本では街角に献血車が来るので体調がよければその場でするよ。」と中国人の友人に言うと「いくらもらえるのか?」との質問。
「お金じゃなくて、ジュースもらうの。」と言うと、「それだけ?」“あんたはアホか”とでも言いたそうなあきれた顔で見られました。中国では、お金をくれるか、しばらく学校や会社からお休みをくれるのだそうです。支払われるお金も確か300元位だと言っていたので(北京の平均月収は1000元)大した報酬ですよね。それでもみんなしたがらないのは、上記のような根強い迷信があるからでしょうねえ。「ある程度血を抜くと体は新しい血を作ろうとするから、却って体にもいいんだよ。」と、いくら言っても信じてもらえませんでした・・・
人権
北京に留学生の間で1回は見に行こう!と話題になるのが、『北京自然博物館』です。
動物の剥製や恐竜のはりぼて・・・どこにでもありそうな博物館ですが、違うのはなんと”人体のホルマリン漬け”が展示してあるのです。
展示物の名前は『人体真奇妙』。体半分の皮を剥ぎ取られた人や、体から内臓から輪切りになってる人。あと、とてもここにかけないような展示がたくさんあり、気持悪くなりました。
が、中国の人達は、子供から大人まで興味津々な様子で見ていました。この展示、学術的な意味がある展示とはとても思えませんでした。
ここに展示されている人達は、一体どこから来たのでしょう?
死刑囚という噂もありましたが、いずれにしても本人・家族の了承は得ているのか?疑問です。
そういえば、「死刑囚の臓器などを売買していた中国の医者」というニュースもありましたね。