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* 旅行記 ビクトリア7日目 *


私も老後はこんな風に過ごしたい
■ジョンとマーガレット
97.10.01


オヤジことジムは、何故か今日はいない。
朝の朝食は、自分たちの手で用意することになった。と言うのも、昨日「仕事でバンクーバーへ行くから、今夜、明日はよろしく。」されてしまったのだ。「心配しなくても、なにかあったら、友人が泊まっていてくれるからね。」だそうである。ジム・・・、君の友人達は、夜遅くまでテレビか何かでハッスルしていたよ。

 仕事でバンクーバー? B&B以外に何か仕事をしているのか? それともB&Bの組織で会議があるのか?様々な想像を巡らしたが、言われた通りに、マフィンやケロッグを棚から取り出して勝手に食べることになった。そんなわけで、朝の散歩は 朝食の時間を気にせず ゆっくりして良いこととなる。

 8時の約束に10分前に埠頭の入口で待つ。相変わらず、朝は言葉では言い表せられない 薄いモスグリーン色で周りが包まれている。そして朝は、寒かった。8時になっても現れないジョンの姿を探していると、やっと10分くらい遅れて来た。「ごめん、ちょっと車でここまで来たものだから 遅れてしまった。ずいぶん待った?」私はにっこり「ううん、待ってないよ。」と言ったまでは良かったが、握手されてしまったために、私の手の冷たさに気づいてしまったかも知れない。老人は朝が早いと思って早目にきたのだけど・・。

 また、二人で並んで埠頭を歩きながら話した。「昨日、住所を教えたのは良いんだが、マーガレットに君の住所は聞いたのかと言われてね。ああ、マーガレットは私の妻でね、君の日本の住所も聞いてくるように言われたよ。」「君との事を、妻に話したら彼女も会いたがってね。よろしく伝えてくれと・・」ジョンが、嬉しそうにたくさん話すのを聞いていると、こちらまで、嬉しくなってくる。

 帰りに、やはりB&Bまで送ってくれるというジョンは、乗ってきた車に近づいていくとピタッと止まって振り向いた。「ええーとね。」「はい?」「もしで良いんだ。もし良かったら、君と君の友人を家に招待したいんだけれども。」それを聞いた私は、頭の中で「ハテナマーク」が飛び回っていた。何故、急にジョンがこれほど焦っているんだろう。「今日は、君を家に招待しようと思って車で来て遅れてしまったんだ。マーガレットが君に会いたがっててね。もちろん、君たちは観光の予定などあるだろうから、出来ればで良いんだ。朝も早いしね。」今でも、もしよかったら、出来ればを連呼するジョンが思い出される。

 結局、行くことにしました。しかも、私一人で。うまく場を盛り上げられるのか? 私の英語でか? うーん難しい。朝食をまだ食べていない。お腹がグーグー鳴ったらどうしょうとか悩みながら、ジョンの言葉を聞く。ジョンは、夫婦二人で暮らしていて、イギリスから移住してきたそうで、「完全なカナダ人ではないけれども、ここの一般家庭がどうなっているのか 見せてあげたいんだ。きっと楽しめるよ。」「ええ、楽しみですね。でも、マーガレットに会うのが、一番の楽しみです。」と答えた。でも、心の中では、おりがみ持ってきたぞ。記念品も持ってきたぞ。英語が分からなくなったら、メモ帳の出番だ! 準備OKだー!と叫んでいたことはジョンは知らない。

 ジョンの家は、マンションの中にあった。駐車場に入るために地下に入っていくと、一人のおじさんが手を上げて「おはよう、ジョン。ん・・? 珍しい。可愛い女の子を乗せているな。」と言って去っていった。彼は、このマンションのオーナーだそうだ。「気さくな、良い奴だ。」とジョン。それにしても、私と友人は、女性としてではなく、女の子として扱われる。もう、ティーンエイジャーではないのにな。まったく。

 マーガレットは、ドアを開けると姿を現した。ジョンがマーガレットが と連呼するので、これはジョンより強い妻、ハイパワーおばあちゃんを連想していた。しかし、実際は正反対。とても、小柄で抱きしめたら壊れそうな、可愛いおばあさんだった。「こんにちは、突然で驚かれたでしょう。来てくれて良かったわ。ジョンから貴方のことを聞いて、お会いしたかったのよ。」おお! なんて可愛いおばあさんなんだ。ニコッと微笑まれると、この人を守ってやらなーアカンと思わずにいられない。ジョン、素晴らしい女性をゲットしたね!

 微笑みを絶やさないマーガレットは、家の中を一つ一つ見せてくれた。キッチンから始まってベッドルーム、バスルーム等、二人で住むのに快適な環境がここにある。もう、しゃべったしゃべった。沈黙に耐えられない私は、様々な事を質問したり、褒めたり、折り紙を折ってパフォーマンスを披露し、日本での生活を話したりした。マーガレットの名前が、花のマーガレットからではなく、真珠から来ていることやテレビが日本製の「画王」の商品だとか、日本には数チャンネルしかないのにカナダは100チャンネルあるなど、日本との違いも話した。片言とはいえ、英語が話せて良かった。がんばれ!私!

 とうとう、お別れの時間がやってきた。よく、テレビで外国の人がお互いの頬にキスするような場面があるが、私もマーガレットと体験した。もっと、色々話せたら良かったけれども、ポストカードを日本から送ることを約束して、別れた。はあ、出会いには別れはつきものです。

ジョンが、車でB&Bまで送ってくれた。また、明日散歩で会えたら良いねと伝えた。けれども、明日は出発日なので、行けるか分からないと言うと、気にしなくても良いと言ってくれ、バンフで楽しんできなさいと握手して別れる。「もし、ビクトリアに来ることがあったら、連絡をして。」「ジョンもね。日本に来ることがあったら、手紙を下さい。」私がB&Bのドアを開けて入るまで、ジョンは車を出さなかった。明日、たぶん散歩に行かないだろう私は、日本に帰ったら、さっそく手紙を書くことを心に思う。




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