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■セブンアイ 「夢の叶え方」
明日12日、25歳の若者が成田から、あのブイヤベース発祥の街に向けて飛び立つ。 同じ世代の選手たちが続々と海外へのチャレンジをするなか、もどかしい思いもあったはずだ。しかし、自分を信じて、粘り強く、夢を温めてきた。まず本人の努力。 さて、中田浩二が夢のまだ3分の1ほどの時点で、マルセイユのテストを受けていたのは、日本時間で真夜中から朝方。田辺氏は日本の自宅リビングでソファーに座ったまま、全く眠ることができなかった、と笑う。 「中田がずっと思い続けてきた日がついに来たと思ったら、こっちも緊張して高揚してしまって。現地から通訳の方が逐次携帯で入れてくれる、『今、アップ始まりました』『5対5になって中田君も入っています』『練習が終わります』といった情報に一喜一憂して、終わるころには朝。もうヘトヘトでした」 練習を終えた中田は興奮しながら、「オレ、ここでやれるよ、やりたい、頼む!」と言って電話を切ってしまったそうだが。 そこから明日12日まで、鹿島との交渉は簡単ではなかっただろう。諦めかけたかもしれない。しかし、夢をどうやって叶えるか、そのヒントはここにある。一人では何もできない。まずは、皆で同じ様に祈り、全力を尽くす。9日、日本代表がロスタイムで逆転した試合も、この力があったから。 (東京中日スポーツ・2005.2.11より再録) |
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