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■セブンアイ 「日本のプロスポーツ」
ヤクルトファンの、透明の傘を振り回しながらの東京音頭はやはりユニークだ、阪神ファンがジェット風船を膨らますのがやたらとはやいのは何故だ、あのスーツにユニフォームというチグハグな姿の会社員、一体どこで着替えてここに来たんだろう。 我ながら変わり身の早さには呆れるが、サッカーの頂点であるW杯決勝で、ロナウドだ、カーンだと取材したあと、神宮で阪神戦を見ることにした。 W杯の驚異的な人気とともに、Jリーグとは別ものである、とか、野球人気との比較、あるいはどちらかの落ち込みを指摘する声は多い。しかし、神宮でふと考えた。両者を心から愛する、いわば集合の重なり合う部分にいるファンの数を。規模でも、人気でも、じつは野球、サッカーその両競技でプロがここまで関心を集めている国は例がない。 今日はオールスターで、Jリーグは明日再開と、ともに「リスタート」する。日本のプロスポーツを見直す絶好のチャンスだ。子供たちにはどちらか、ではなく、どちらも選べる楽しみを味わってほしいから。 さて、児玉佳之君、玉井友貴君はよく眠れたかな。4年生の野球小僧2人は、今年の球宴、栄えある始球式投手である。全国数万人から選ばれた2人のボールの行方に、祈りを込めて。 (東京中日スポーツ・2002.7.12より再録) |
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