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■ピッチの残像 「黄 善洪の“本気の夢”がついに実現」
元チームメイト、森島寛晃(C大阪)の先制ゴールに大喜びしたのは言うまでもない。 本当はW杯ではなくて、オリンピックに、マラソン選手として出場するのが夢だった、と笑っていた。W杯は、21歳で出場したイタリア大会以来、実に4度目となる。 「私の生涯の夢は、現役の間に勝ち点3を韓国のみなさんに捧げること、そして2002年、日本と一緒に16強に残ることです」 社交辞令ではないと、そのとき強く言われた。韓国は1986年から連続出場を果たして来たが、勝てなかった。北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の8強後、欧米からは「ファー・イースト」(極東)と、認知されなかった自分たちのサッカーの可能性を、何としてもピッチに標すと、黄は本気であった。 4年前、フランス大会1次リーグの最終戦となったジャマイカ戦で敗れ、リヨンの競技場で取材しているとき、大韓サッカー協会会長の鄭 夢準氏に会い、こう言われた。 韓国では15日、日本の先勝に励まされ、勢いづいた、と報道されているという。 (東京中日スポーツ・2002.6.16より再録) |
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