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■ピッチの残像 「11分を3分で取り戻すための4年間」
難しいのは軸足である。走り込んで、前向きに反転し、スピードを抑えた上で、右足を思い切り振り抜かなければ、シュートを、チャンスを、もしかすると夢までも、青空に「ふかして」しまうだけである。わずか2タッチ目となるボールを蹴る直前、森島寛晃(C大阪)は、軸足となる左足でがっちりと長居の芝をつかみ取っていたのだろう。後半、最初のチャンスであげたゴールを振り返るとき、少しも慌てず、おそれず、「地に足がついた」プレーをした姿が際立っていた。 その豊富な運動量は、この4年、常に「万歩計」のような存在として日本代表をけん引し続けてきたのではないだろうか。 「地に足がつく」とは同時に、体重のかけ方であり、精神の現れでもある。 4年前、こう言っていた。 (東京中日スポーツ・2002.6.15より再録) |
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