![]() |
![]() |
※無断転載を一切禁じます 陸上 東京国際女子マラソン会見 2000年3月以来3年8ヶ月ぶりとなる国内マラソンに挑む高橋尚子(スカイネットアジア航空)が、16日のレース(国立競技場発着)を前に会見を行った。高橋は、初出場となるこの東京で優勝を狙っており、すでに代表となった野口みずき(グローバリー)に続き、アテネ五輪出場権獲得をかける。 <高橋尚子の会見より> 今大会に向けて練習を再開をしたのは6月23日に渡米して、本格的に走る練習に入った時期からですが、その前から大島など起伏のあるところでウォーキングをして足を作ってきたので、(実質は)4、5月くらいから大会に向けて準備をしてきたとは思います。シドニーの前も同じでしたが、ボルダーのトレーニングでスタートしました。 ──応援してくれる人、とりわけ子どもたちに向けて何かメッセージは ──転んでも(骨折)ただでは起きない、と言っていた。怪我で何をつかんだか ──今回は市民マラソンも行われるが ──3年半前は、玉手箱をあけるようだ、と言っていたが ──レースについてコースの印象 ──ラドクリフが来るが ──帰国してからの1週間は ──ラドクリフについては ──記録と順位とどちらが大事か ──海外レースと国内レースの差は ──独走になりそうだが ──雨は嫌いか ──かなり絞れているようだが 小出義雄監督「今回は故障もなくほぼ完璧。オレが気をちょっとでも抜くとダメだね。シドニーの前のように一日一日、油断せずに気を抜かないでいけばちゃんとこうなるんだ。あの顔を見れば、わかると思いますが、今はタイムを言うことはしませんが、シドニーの前よりはいい状態です。ちょうど帰ってくる10日前にいい走りができた。今回はその点でも楽しみ。自己2、3番目の記録で練習をクリアしているし、私はレースは任せるよ、としか言っていないんで、多分、普通にやってもみなさんが期待している記録は出ると思う。朝起きて疲れているな、顔がむくんできたな、と思ったら、急いでマッサージをさせたり、栄養のつくものを作ってもらったり、栄養面や治療面を充実してきて、凄くよくなった。準備運動も朝早く起きて、一生懸命部屋の中でストレッチをやってから出てくるようになった。感心したのは、彼女は夜になると書き物をするのがスキなんだけど、今回は睡眠をしっかりとっていた、本当に神経を使っていった。
(東京プリンスホテル)
目標は決めていませんが、この場所に来て、ここで去年みなさんに(疲労骨折)欠場を発表したんで、本当に1年は早いなあ、今回は走れるれることが嬉しいな、と心から思っています。応援を待っていてくださったみなさんに元気な姿を見せたい。
私も今年31歳で、アテネを区切りにしたいという思いを持ってきたので、この東京をバネに、と練習を始めてからずっと思ってきました。でも、いざ試合を前にすると、順位とか結果よりもとにかく走りたい、思い切りこの夏やってきた練習をぶつけたい、と思っています。結果より、その後のアテネとか、その先というのではなくて、あさっての東京をわくわくドキドキしている私がいる、そんな状態です。
首都東京を、2時間、3時間という長い時間を何も気にせずに気持ちよく走らせてもられることは凄いことなので、多く人と、おなじ風を同じ、同じ場所で、同じように走れるのはとても楽しみで、いいなあ、と思っています。
高橋 いいことばかりではないけれど、気持ちさえ失わなければまたチャンスはやってくるよ、と伝えたいし、そういうレースをしたい。
高橋 慎重になったと思う。練習が終わって小出監督と並んで戻るときも、石橋をたたいて渡るというように気を抜かないで行くようにはなりました。昨年は短い時間で仕上げていたが、今年は時間をしっかりとってもらい、準備できたので怪我もなく順調にここまで来られたのは良かったと思います。
高橋 私は(プロとして)ちゃんとお昼も走る時間を頂いて走っていますが、一般の方々は仕事を持たれていて、朝6時に起きるところを5時半に起きたり、仕事帰りに走ったり、本当に好きでなければできない。そういう走ることがスキだという気持ちでは、私はみなさんに勝てないくらいです。もっとそういう気持ちを持って、みなさんからも一杯力をもらいたい。
高橋 今回も気持ちは全然変わっていない。玉手箱を開けるようなわくわくどきどきした気持ちです。今後の方向性を決める上でも、怖くて開けたくないんだけど、早く開けてみたい、そんな気持ちです。昨年走ることができなかった思いで、一番はやはり走れる嬉しさだと思う。
高橋 スタートしてみないとわからない、どこがポイントなのか、自分の体が動きだしたとき、GOと言ったとき、はじめからここがポイントだと図面で思っているのとは違う。ここがポイントというのは決めてません。今はただ雨が降らないで(予報は雨)欲しいな、と思っています。
ボルダーで頭でイメージしてきたのは、35キロからの(東京の最後の上り)坂で、ここで苦しくてもがんばっておけば東京の上りも耐えられると思って練習をしていた。
高橋 私から見れば、ワー凄いな、と思う一市民ランナーの気持ち。せっかく来ていただけるのだから、恥ずかしくない走りをしたい。
一度でもお話できる機会があれば、と思っています。
高橋 たいしたことはしてないんで……。私の大イベントは髪の毛を切ったことですね。テレビを見たとか、ビデオを借りたみた、とか、特別に日は過ごしていませんでした。
高橋 プレッシャーですか? それはありませんね。そのことを空港で帰国した日に聞いていましたが、先程質問があるまで忘れていました。自分は自分、人は人なんで。
高橋 どっちが大事なんですか? 私もわからないですね。順位も記録もよくても、自分がやってきたことが80%しか出せなければ悔しいですし、もし自分が100%で負けても、相手を称えることはできます。やはり自分自身の問題で、もし3番や4番でも私がやった練習が全部できたということならば、後悔することがない、と思います。相手がそれで勝っても、自分よりもいい練習をして強く勝ちたいと思ってきたんだと抱き合うことができると思います。
高橋 応援の多さですね、格段に違う。日本人の知っている人から知らない人にも見ていただけるのは嬉しい。そして、先輩の鈴木博美さん、吉田直美さんの応援のために自分が地下鉄を乗り継いで沿道に出ていたことを思うと、今度は自分の後輩がそうやって応援してくれるんだ、と楽しみです。
高橋 自分は強いとは思っていないんで、そういう想定はしてません。ただ、もし1人になったら、や
はり自分がやってきたことを出したい。
高橋 レースなら別に気にならないんですが、やはり走るならお天気のいい日がいいな、と思っています。でも、風っ子と呼ばれてしまっているんで、ポイントやレースはなぜか風が吹くんです。心構えはしてますけれど、できれば風も雨もないほうがいいですね。
高橋 ボルダーで3回しか体重計に乗らなかったんですが、日本に戻ってきたらおいしいものがたくさんあるんで、あれも食べたい、これも食べたいって食べ過ぎてしまって……。あ、やっちゃったかな、と思って体重計に乗ったんですが、ベスト体重を少し下回っていてびっくりしました。先週からここまで急遽1.5キロくらい増やして、今は戻りました。
特にライバルなんて言ったことはないし、何番になれとも言わない。キュウちゃん、自分の好きなレースをしてみな、と今は言っています。ライバルはいつも言うが、自分だよ、油断すんじゃないよ、と。オリンピック行きたかったら、勝つことを望んでいるんだったら、国内で勝てないようではオリンピックでは勝てないよ、とそれだけは言っている。
男女とも、東京は折り返しまでいいペースでいけるんだが、帰りはペースががくんと落ちる。行くときはだらだら降りて、帰りは上ってくる。前半は5割、帰りは7割で帰ってこい、ってええ120%で帰ってこい、って言っている。幸いにキュウちゃんが試走やった際に、『督、坂ってどこだったんですか?』という。そんなに楽に走れるなら、とアメリカでやった練習も生きると思う。最後の2キロは(高橋のスピードからいって)フラフラになるのでその対策はした。25キロは誰でもサーっとつける。30キロから向かい風などなったら、あと12キロをどうするか。キュウちゃんは風速20、30メートルでやってるから大丈夫、帰りがポイントだろうね。どこで出るかだろう」
読者のみなさまへ
スポーツライブラリー建設へのご協力のお願い