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※無断転載を一切禁じます サッカー キリンチャレンジカップ2002 ファイナルチャレンジ
三都主アレサンドロ(清水)「ワールドカップ前に試合に出て自信もついて、いいワールドカップにできると思うし、チーム全体としてもいいワールドカップにしたい。(得点の場面は)ヒデがスペースにいい走り込みをしていたので、合わなかったけれどもいい狙いだったと思う」 森岡隆三(清水)「自分がどこまで戻っているかを確認する試合だった。チームとしても良いところ、悪いところがあったが、これからケガをしないようにコンディションを整えてがんばりたい。 中田英寿(パルマ)「今日は引き分けたが、あとから追いついた展開で結果は上々。チームの雰囲気もいいので、ワールドカップに向けていい準備をしていきたい」 トルシエ監督「選手に対する私のメッセージは、ワールドカップに向けてこの試合が皮切りになると思ってほしいし、そういう大切な試合だということを自覚して試合に臨んでほしかった。私は大きな満足を持って、プラスアルファの自信とともに試合を終えることができた。ゴールキーパー以外、すべての選手がしっかりと試合に出て、大きなフェスティバルに対して準備ができたと思う。今このチームには自信と、いい雰囲気がただよっている。6月4日に向けて私たちのワールドカップがスタートしたわけだ。ワールドカップはオフェンシブに戦っていく。私たちのほうからゲームメイキングをするということで、ゴールを決めるだけではない。自分たちで主導権を握り、仕掛けていくということだ。日本のほうがボールの支配率が高かったと思うし、スウェーデンのほうによりつらい場面が多かった。(日本語で)“ワールドカップ、一緒にがんばりましょう”」 スウェーデン/ラーゲルベック監督「前半は私たちのポジショニングに問題があったけれど、後半は改善された。日本は技術がとても高いが、今日はオフェンスのマックスの力を出すことを私たちが止めたと思う。私たちのディフェンスのほうが強かったということだ。スウェーデンとしては、私が考えるいい試合だとは思わなかった。このゲームとイングランド戦を比較することは難しいので何とも言えないが、日本と練習試合ができたことはよかった」
楢崎正剛(名古屋)「ベルギー戦に向けて最後の準備となる試合だったので、点は取られているけれども、後半はよく立て直しができたと思う。先発はミーティングで言われた。(特別な意味を感じたか、と聞かれ)最後の試合ですから、自分にはチャンスだとは思った。DFとは、宮本であっても森岡であっても、連携の問題はなかった。個人的には、(相手が高いので)ハイボールの処理には十分に気をつけたつもりです」 小野伸二(フェイエノールト)「(右サイドはAマッチで)初めて。逆の視野になるので本当に難しいし、どういう動きをしたらいいのか、わからなかった。相手の選手をマークすることにも戸惑ってしまって、大変な作業だったし、守備の時間が長かった。ほかの選手と比べてもコンディションが悪く、今日はとても疲れてしまった。このまま6月4日になって、自分がピッチに立っているかどうかがわらないですね。このシステムでは、もっとサイドを崩さなくてはならないし、ヒデさん(中田)、森島さんに、ボールを入れなくてはなならいのに、できませんでした」
オウンゴールの場面では、ヒデがしっかりと(相手のDFと)競り合ってますからね。お、なかなかやるじゃん、という感じですね。まだ本番までのピリピリムードには早いんで、少しずつ、徐々に高めていければいいと思います。磐田のみんなの気持ちをしっかりと持っていきたいですね。(10番について)ま、ファンタジスタとしてはまだまだでしょうね(笑)。(楢崎が『英語の場内アナウンスでは、マサシ・ヤマナカと言っていましたよ』と中山に伝えたらしいが)アナウンサー、クビですよねえ(笑)」
「通し稽古終了、次に幕があくのは……」 この試合をもって、何が課題であるとか、ここが収穫であるとか、分析することは無駄であるし、あと10日でできることもないだろう。いずれにしても、今日は、演劇や舞台の初日を前にした、言うなれば「通し稽古」の日ではなかったかと思う。 慣れるのに時間がかかった部分がある。
川口能活(ポーツマス)、曽ケ端 準(鹿島)を除く全員が出場し、通し稽古はまさに、主役、脇役、全員の登場で幕を閉じた。誰のセリフであっても、全員がしっかりと覚えてきた、それはよくわかった。そして水面下で、どれほどの闘争心をもって、このことに臨んできたのかも。中田英寿は試合後、英字メディアに対して、「時間が流れ、4年前のチームと比べることはできない。しかし、若い選手もみなで卓球やビデオゲームをしていて、とてもリラックスをしている。ネガティブなことは何もなく、ポジティブなことを考えるだけだ」と話していたという。 この日、これまで見なかった光景が見られた。ベンチに戻った選手全員が、監督と握手を交わし、再びベンチに座ったことである。チーム全体がまとまり、中田が言うようにポジティブな姿勢にあることは、十分想像ができる。 中山が、ミックスゾーンで「ファンタジスタとしてはまだまだです」と言って、ドッと笑い声が起きるなど、こうした「明るさ」も、ムードを作ることの苦手だったチームに大きなプラス材料を与えている。 試合後、5万5000人のサポーターに、舞台から全員が手をつないでカーテンコールの練習もして、とにかく舞台挨拶は終わった。
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