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※無断転載を一切禁じます サッカー 2002年ワールドカップ組み合わせ抽選会がこの日、韓国、釜山で行われ、グループリーグ組み分けが決定した。日本と同じH組に入ったのはベルギー、ロシア、チュニジア。日本の初戦の対戦相手はベルギー(6月4日、埼玉)、第2戦目はロシア(6月9日、横浜)、第3戦目はチュニジア(6月14日、大阪)となった。なお、グループEからHの試合が日本で行われる。 グループリーグ組み合わせ抽選後のコメント トルシエ監督「すばらしいセレモニーだった。サッカー界のスターが集まり、私もここにいられたことは光栄である。グループについて、みなさんはいいとか悪いとか、そういうことを言うだろうが、私自身は解説をしたくない。それぞれの国をとても尊重している。ようするに、これはいいドロー(※抽選)とか、そういうことはまったくありません。例えば、このグループは決勝トーナメントに行けますよと言ったところで、それぞれの監督の顔を見ればわかるように、みんなが非常に満足げ(=自信があるようす)だった。見てわかるように、このグループは非常にオープンなグループだ。何が起こるかわからない。あと半年あるので、今の状況で何か言うことはできないだろう。日本は情報を収集し、あと半年の間しっかりとした準備をしなければならない。黄金の言葉というのは“謙虚さ”だと思う。予想をしてはならないし、今の段階では、準備をしっかりする、と言うだけだ。ベルギーとロシアは過去の歴史から見ても強いだろう。しかし、試合がどういうものになるかはわからない。ワールドカップの目標は、改めて言うまでもなく、前からグループリーグ突破と言っている。この責任をしっかり受け止めていかなくてはならない。これから大きなプレッシャーがかかってくるだろう。その中で、冷静に、落ち着いていかねばならない」
ベルギー/ロベール・ワセージュ監督「満足のいくドローだ。まず、開幕戦を開催国と行えるということはW杯のひとつの大きな名誉である、ということを言いたい。私たちは日本に対して非常に尊敬の念を抱いているし、過去の戦い(※99年キリン杯、0−0で引き分け)も苦しいものだった。ここ数年の日本の活躍は目覚ましく、私たちにとって油断をできるような材料は何ひとつない。また、ロシアは大国であり、チュニジアは身体能力に優れている。準備をしっかりして、熊本で体制を整えていきたいと思う。とにかく、新潟での試合に向けてベストを尽くしたい」 ロシアサッカー協会ゼネラルディレクター/ツクマノフ氏「私たちの望んでいた形でドローが終了したと思う。日本についてはロシア及びCISの関係者がJリーグを大変よく知っている。彼らからの多くの情報を得ることができるだろう。私たちは今大会、決勝リーグに進出し、大きな成果を上げることを目標としている。予選突破はそのための非常に大事なステップになる。グループとしては、難しいとも言えるし、簡単だとも言える。チュニジアは私たちとは違って、持って生まれたセンスというものがあふれたチームだ。ベルギーは伝統的に非常にテクニックがあり、どこのチームとやったとしても、決して大きく崩れることはないだろう。日本については、ここ数年大きな進歩を遂げ、何人かの選手がヨーロッパでプレーしていることも知っている。ただ、現時点では多くの情報を持っていないので、これから彼らの話をよく聞きたいと思っている」 非常に苦しい組に入ったイングランド/エリクソン監督「(組み合わせについて聞かれ)運命としか言いようがない。今日の組み分けの中でもっともタフなグループになった。ラッキーが欲しいね。一番の問題はここだろうね(と、アルゼンチンの文字を指さした)。(眠れそうか、と記者に聞かれると)まあ、眠れるとは思うが、その前にご飯を食べる努力をしないといけない」 日本サッカー協会/木之本興三 強化推進本部副本部長「いずれの組も厳しい予選を戦い抜いてきた強豪国であるのは間違いないこれから半年近く、監督、選手、およびスタッフが一丸となってグループリーグ突破という目標に向かって全力を尽くしたい」 抽選者の大役を担った井原正巳(浦和)「国を引いてしまうわけではなかったので、そんなに緊張はすることなかった。強豪もいるいい組み合わせになったと思う。クライフが隣にいたので、色々と話をさせてもらった」 日本サッカー協会/小倉純二 副会長「ベルギーは熊本で合宿をすることになる。ロシアは候補を4箇所くらい回りたいと言っているし、チェニジアは心に決めたところがあるようだ。イタリアは、仙台と千葉、もう1箇所の候補を見るためにあす(2日)来日すると言っている。これからは各国の準備をしっかりしていかなくてはならないし、イングランドのような人気チームにはベッカムなどスターもいる。法律を変えて(フーリガンのこと)日本に迷惑はかけないと思うが、日本にも選手の安全性を守ってくれ、との要望も出ている。これからが大変になる」 組み合わせ抽選結果
「プラスチックのボールのお陰で……」 イングランドがアルゼンチンの組に入った瞬間、エリクソン監督の表情がコンベンションセンターに設置された画面に大写しになった。苦笑いとも、涙目とも、とれるような複雑な表情をして、そのまま大きなため息をついた。 悲喜こもごもとは、まさにW杯の抽選のために使われるかのような言葉だ。 E組の韓国、ヒディング監督もユニークな感想をもらしていた。 さて、肩を落としていたエリクソン監督はそれでも最後の砦、「ユーモア」を懸命に携えていたようだ。「(今晩眠れそうですか? と聞かれて)眠れるとは思うが、まずはその前に夕飯を食べる努力をしたい」と、笑顔で会見場を後にした。
抽選会直前情報
■短信:トルシエ監督が祝福のコメント
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