28日のテクニカルルーティンで2位につけた(テクニカルルーティンが35%、フリーが65%)シンクロナイズドスイミング日本チームはこの日の自由で、「火の鳥」を完璧な演技で終えて、芸術点では5人の審判中4人から満点を獲得する高得点をマークした。首位のロシアは揺るがなかったが、それでも番狂わせがない競技と言われるシンクロに、新たな時代を予感させる意義ある演技内容だった。
シンクロはこれで日本の団体競技としてはただ1種目、ロサンゼルス五輪(84年)からの5大会連続メダルの快挙を成し遂げた。
上位入賞、メダルの期待がかかる陸上・男子400メートルリレーでは、アンカーの朝原宣治(大阪ガス)、2走の伊東浩司(富士通)のベテラン勢が若手の川畑伸吾(法政大)、3走の末続慎吾(東海大)をひっぱり、準決勝を38秒31の日本記録タイ(アジア記録タイ)の好記録で2組3位通過。バルセロナ五輪(6位)以来の入賞を果たしメダルを狙う。
また同じく期待された1600メートルリレーでは、2走の小坂田淳(大阪ガス)が、インコースから抜こうとした際にセネガルと接触。バトンを落としてそのまま失格となった。
男子400メートルリレー・メンバーの話
1走・川畑「チームは入賞を目指していたので非常にうれしい。予選よりもいいバトンワークができたと思う」
2走・伊東「アジアタイ記録よりも順位が大事だった。若い2人は筋肉が疲労でかなりダメージを受けているでしょうね。しかし今の朝原なら絶対に抜かれないでしょう」
3走・末続「緊張していたので『落ち着け』と言われた。場内がすごい歓声ですが、うるせえな、くらいにしか思ってません。決勝ではメダルを当たり前に狙っていきます」
4走・朝原「全体的なタイムもよかった。準決勝が山場だったのでうれしい。若手とベテラン、よくまとまっている」