さあー、出発!おっと、その前にSafty Boxを利用してみよう。だけど少し不安が残るのでどうでもいいようなパンフレットなどを入れてその安全性を確かめることにしよう。なんと疑い深い人間かと、自己発見。フロントで「Please keep my bag」カードにサインしてOK。ルームキーはフロントへ。首に掛けたお守り袋にパスポートと80US$のトラベラーズチェックを入れて、腰のウエストバッグにはジャリ銭の入った財布と太陽電池のカード電卓、手帳、ペン、ホテルカードを忍ばせて、さあでっ発!とりあえずスターフェリー乗場へ行ってみよう。海辺のホテルなので夕暮の海風が爽やかに吹き抜ける。「十中八九」とはこのことか?行き交う香港の女の子はどの子もチャーミング。なんと幸せな国に来たんだろう!だけど男連れのカップルが多いのだけは気に喰わない。香港は日本より進んでいるのか、カップルはこの暑いのにみな手をつないだり腕を組んで歩いている。香港人つまり中国人は日本人と顔がそっくりなので異国の街を歩いている実感が今一。少々アメリカ人やヨーロッパ人が多いのと街の看板が英語と漢字ばかりの点に異国情緒を感じる位。中国人を除く外人さんは殆ど白色人種の人達で黒色人種の人達は見当たらない。
やって来ましたスターフェリー乗場。なーんだ日本と少しも変わらないじゃないの。尾道の駅前桟橋に立ってる感じ。香港は中国大陸側の九龍半島と香港島とその他236の島からなっている。目の前の海が尾道水道で向こうの島が向島。ただ沢山ののっぽビルが生えただけ。
少々腹も減ってきた。美味そうにアイスクリームをなめてる人が目につく。他人が食べてるとすぐ同じものが欲しくなる癖がある。リヤカーにアイスボックスを乗せてアイスクリームを売っているおじさんを発見。ところが値段が何処にも書いてない。やーめた。まったく情無い。フェリー乗場の横の売店でパンを発見。今度はちゃんと値段が表示してある。しめしめ。2.80$で葱の入ったパンを二つ買う。初めての買物大成功!これで香港でも生きて行けるという揺るぎない確信を持った。日本を発つ前、言葉が分からなければ食べる物も買えない。もしかして、香港で飢え死するのではと真剣に心配していた。山でビスケットと少しばかりのインスタントラーメンで、一週間過ごした経験があった。4日間位パンで充分生きて行ける、そればかりか太ってしまうのではと元気が出てきた。しかし、味の方はやっと及第点といったところ。
パンを囓りながらフェリー乗場の光景を眺める。それにしても、この活気には参る。小さな渡し船には桟橋など無く、コンクリートの岸に横付けしてみんな着いたり離れたりする船から飛び降りている。ここ香港では運動神経が発達してないと生きて行けない、そんな気がする。
訳も分からずビルからビルへとウインドショッピング。特に欲しい物無し。大きなデパートで暑いからジョグパンでも買おうかと品定めをした後、エスカレーターで上の階に向かっていると、突然「Can you speak English?」と後ろから話し掛けられた。振り向くと、僕と同い歳位の外人さんだった。「Yes、off course」と答えたかったが、つい正直に「Yes,a little」と言ってしまった。彼はオーストラリア人で僕と同じく今日香港に着いたらしい。名前はLucと言い、僕より一つ歳上の25歳。喉が痛くて薬局を捜しているのだが知らないか、と言う。最初「pharmacy」とい単語を使われて理解出来ず、首をかしげる僕を見て「drugstore」で言い直してくれたのでやっと内容を察することが出来た。