2時ちょうどに再びLucの部屋に。彼も5分前に買物から帰って来たと、笑顔で迎えてくれた。「Did you sleep well last night?」なんと優しい心づかいだろう。彼は約束をきっちり守るナイス・ガイ。それに比ペて心の奥底ではどっちでもいいやと思っていた僕。約束を守らなければ『International』は語れそうにない。
気がかりだった彼の咳も多少良くなっていた。彼は友達に手紙を書くと言って机に付いたので、僕はガイドブックを読むことにする。〔まだまだやり残したことがいっばい〕こう思う僕に対して、日中のんぴりと手紙を書くLuc。この違いは滞在日数の差か、国民性か、それとも彼の性格か?
二人で中国との国境を見に行くことにする。「新世界中心」までは歩いたが、そこから先はバスで。さて、どのバスに乗れば良いのやら。すかさずLucが「Excuse me.Which bus〜?」九龍駅へは5Aと2Kに乗ればいいらしい。持つことちょっとで2Kが来たので飛び乗る。1人1$、Lucが払ってくれたので〔自力のことは自分で払え!〕迷わず2階へ駆け上がる。「Nice View!」
九龍駅着。とても立派な駅舎、人も少なくて感じがいい。さて、上水(シャンスイ)行き15:52発4番ホーム。切符を買おう。ガイドブックで読んだ通り、有ります有ります自動券売機。上水まで$5。券売機は料金ごとに分かれている。$5と表示された券売機にまずは$1入れて、アレッ!無情にもチャリンと下の返却口に。何度トライしても、コインを換えても、券売機を換えても同じこと。因ったぞ!さあ、どうしよう。反対側の券売機に移り、再度トライしてもチャリン。そんなはずないのに。あ〜無情!Lucは僕の後で心配そうに見ている。
すると、親切なおじさんがやって来て、まず行先のボタンを押してからコインを入れるんだと教えてもらう。「T see!」
上水というボタンを押して、$2入れると$3と表示した。ウフッとほくそ笑む僕。誰かが入れた$1が残っていたのだろう。続いてもう$2入れた。するとどうしたことか表示は$1となった。アレッ!「Oh, I’ve got it!」残りの必要額を表示するようになっていたのか。日本製車両が走ってるというのに、システムは真っ逆さま。なるほど、『日本の常識世界の非常識』『世果の常識日本の非常識』ということか。
この駅は、バスターミナルが二階に在り切符売場・改札も二階なので、1階のプラットホームに降りて上水行きをしばし待つ。やって来た電車はシルバーの粋なやつ。中は2人掛けと三人掛けの向かい合い。シートはオレンジ色のプラスチック製。尻が痛いかと思いきや、どっこい「nice feeling!」窓は1枚板の大きなガラスで開閉不能。ちゃんとゴミ入れも付いていて、みんなお菓子の紙屑はそこに捨てているのでとても綺麗。日本では少々混んでいる時でさえ、席が空いていても遠慮して詰めて座らないが、ホンコニーズは女の子も男の子も遠慮なく座る。見ていてとても気持ちいいし、みんなが楽だ。流石に郊外に出ると建物も減り、のどかな風景が車窓に展開するが、駅の近くには立派な近代的アパートが林立している。この辺りは新界(ニューテリトリー)と言う。途中には香港中京大学もある。僕が通った大学のように「産文名物心臓破りの坂」などというそら恐ろしいものは無く、広々と緑に囲まれたのどかなキャンパスがどこまても続く。
30分少々で上水到着。腹が減ったので、駅の売店でサンドウィッチとコーラを買う。2人で$12.60也。大失敗!駅を出て見て気付いたが、外にはタコ焼やイカ焼の屋台やら果物を売るおばさん達の威勢のいい声が飛び交ってる。美味しそうな物がいっぱい。