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1.事故による評価損(格落ち)とは

起きてしまった事故を悔やむより、被害を最小限に食い止めるための方策 を検討
しましょう。以下は、私(このサイトの管理人)が市立図書館などを歩き回って得た
資料を要約したものです。素人であっても、評価損に関する知識を身につけ、事故
に対して的確に対処していく努力をすれば、きっと事態は好転していくことでしょう。

あなたは   番目の 知識習得者 です。
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●1998-12-18 : 新製、 ●2001-10-18 : レイアウト&デザインなど変更

■ 評価損(格落ち)とは何か? ■
程度がごく軽微な場合を除き、通常は事故による修復歴のある車は、たとえ見かけ上完璧に修理が行われたとしても、「事故にあった」というだけで査定額(下取り価格)が下落するものです。これを広い意味での評価損(格落ち)といいます。

厳密な意味での評価損とは、「修理が技術的に完璧に行われてもなお、復元することのできない機能や耐久性の低下が認められる場合、その機能や耐久性の低下に関して、事故に会わなかったと仮定する場合との評価価値の差額」をいいます。

したがって、本来はボディやフレームの修正、脚まわりや駆動走行系の修理など、修理の規模が比較的大きな事故が該当するとされてきましたが、最近では「事故に遭ったということだけで下取り価格が下落する」という日本の自動車市場の現状を考慮した「広義の評価損」が、裁判所でも認められるようになってきたようです。ただし、モールやライトなど、簡単に交換できる部品のみが修理対象であるような事故の場合は、評価損は発生しないと考えた方が良いでしょう。
 

■ 評価損(格落ち)を請求しよう ■
これはあくまでも私見ですが、事故にあった場合、多くの人々はケガの治療費や車の修理代を相手側に請求することはあっても、評価損を請求することはまれであるように思います。これは 「事故によって自分の車の価値が下がってしまった」 という事実に対して、それを「保証」してもらおうと思ったり、あるいはそういった概念そのものがなかったりするためではないか? と考えています。もったいないことだと思います。
 
事故により評価損が発生する場合には、それを請求する権利があると弁護士さんも述べていますし、過去の判例にも評価損の請求が認められた例が多数あります。事故にあうことを望む人はいないでしょうが、万が一、当事者(被害者)として事故に遭遇してしまった場合には、その場で速やかに行うべき処置を施すのは当然として、「評価損」についても考慮して相手側との示談交渉を進めるのが良いと思います(もしも加害者になってしまった場合は、相手側の評価損について考慮しましょう)。
 
請求先は相手側の保険会社になりますが、通常、保険屋さんは評価損に対しては消極的な考えをする(なかなか認めようとしない)傾向にありますので、保険屋さんではなく、事故の相手に直接交渉するのが効果的な場合も考えられます。 相手が評価損を認めれば、相手から回収すれば良いですし、相手が評価損を認めながらも支払いたくなければ、相手の保険屋さんに支払ってもらうよう自ら動くことでしょう。
 
■ 評価損はどのように決められる? ■
評価損の算定方法には、次の2つの方法が用いられることが一般的なようです。
 
(1).事故前後での査定額を実際に出してもらい、その差額を評価損とする方法。
(2).修理費用の数割(約1割〜3割程度)を評価損とする方法。

 
もちろん、これらの算定方法は絶対的なものではなく、事故のひとつひとつについてそれぞれ妥当と思われる方法(ケースバイケース)がありますが、一般的にはこれらの方法が主流であり、裁判所による判例でもそのような事例が多く見受けられます。

上記(1).の方法は、たとえばディーラーや修理工場で査定してもらう場合です。その際、事故前の査定は(状態を復元できないので)あくまでも事故が無かったものと仮定した状態で推定することになります。とは言え、査定には基本台帳がありますから、査定者により評価損がバラツクことはあまり無いかも知れません。引っ越しなどにより、特定のディーラーとのつきあいがないような場合には、公的な機関(財団法人日本自動車査定協会)の査定士に有料で算定してもらうという手もあります。

上記(2).の方法は、(1)の方法では評価損の算定が困難な場合に用いられるようですが、裁判での判例ではよく見受けられる方法です。
 

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