■ HONDA MBー5(セミアップハンドル) ■

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  高校生の頃、初めて買ったバイクが、これ。
HONDAのMBー5。50cc初の7.0ps、5速MT。
(NSー1やMBX50のご先祖様に相当するモデルです。)


●1999-04-25:レイアウト変更  ●2000-04-27:更新&一般公開

HONDA MBー5 (後期型)

Mb5_1.jpg (2620 バイト)

■ 昭和56年式 ■
 
空冷2サイクルピストンリードバルブ
最高出力7.0ps/最大トルク0.56kgf・m
5速リターン式マニュアルミッション
最高速度85km/h(ノーマル時)
価格14.5万円(セミアップハンドル、当時)

Mb5_1.jpg (2620 バイト)

このページでは、筆者の徒然なるままに、以下の項目について書いてあります。

■購入までの経緯
■長所・短所・燃費について
■バイクでドライブスルー
■MB−5のトラブル履歴
 
 

■ 購入までの経緯 ■

【購入の動機】
私は中学生のころからスバル車のファンでした。レオーネなどのカタログをもらうため、自転車をこいでディーラーへよく通っていたものです。当時のスバルディーラーは、まだまだ数が少なく(それは今でも同様か?)、家からは遠い場所にありました。自転車で片道約1時間以上の道のりでした。途中で陸橋(アップダウンの長いスロープ)をいくつか超えなければならず、自転車では(クルマの車線に混ざるので)危険であること、また帰りはカタログなどの荷物も増えこと・・・などといった理由で、移動時間を短縮できるバイクが欲しくなりました。

つまり、最初はバイク自体に乗りたいためではなく、大好きな「クルマのカタログをもらいに行くための交通手段」として欲しくなった、というわけなのです。当時の対抗馬はスズキのRG-50E、ヤマハのRD50(RZ50はまだ出ていない)、カワサキのAR50などでしたが、友人の評判やデザインの新鮮さなどから、ホンダのMB-5に決めたのでした。
 

【当時の環境】
高校2年の時に原付免許を取得しました。私の通っていた高校は、いわゆるバイクの「3ナイ運動」とは無縁の高校でしたので、二輪免許を取得するだけでなく、実際にバイクに乗る友人も多数いました。例えば(当時は)スズキのGSX250E、ハスラー50、ホンダのMT−5などに乗る友人たちですね。そんな友人たちに囲まれていたことが、私のバイク購入への環境要因になっていたと思います。まわりにバイク乗りがいると、自分にとってもバイクはごく自然な存在になります。

当時は、友人の家にある畑の中(私有地です)にダートコースの周回路もどきを作って、運転の練習をさせてもらったりしていました。今から思うと、実に伸びやかで大らかな環境だったですね。北海道に生まれて良かった・・・。
 

【アルバイト】
自分で欲しい物は自分で買うのが私の(家の)主義ですから、バイク購入のためにアルバイトを始めました。私の通っていた高校は、「アルバイト禁止令」とは無縁の高校でした(今から思うと、つくづく良い学校です)ので、学校の先生から郵便局のアルバイト募集(年賀状の区分けや配達)の案内がありました。ちょうど冬休み前で自由な時間も取れるので、すぐに学校紹介で応募し(面接に行き)ました。

時給は、今では信じられない「365円/H」でした。一日8時間働いても2920円です。これを冬休み期間中の2〜3週間続けました。郵便局でのアルバイトの良いところは、自分で年賀状の区分けをするので、大晦日の12月31日に年賀状を書いても、それを持参して自分で区分けをすれば元旦配達の便に間にあう点です。

このようにして得たお金と当時の貯金を合計して、何とか購入するに至りました。購入に際し、父親からは「おまえは性格から判断すると慎重運転だろうから、大丈夫だろう。」ということで、特に反対はされませんでした。感謝です。

 

■ 長所と短所、燃費について ■

【長所について】
MB-5の良いところは、すっきりとしたボディワークによる個性的なデザインです。特に、ハンドルのシャフト部からリヤに延びる 「Xボーンフレーム」 は美しかったです。また、当時としてはクラス最高を誇ったパワー(7.0 PS)も長所として挙げることができるでしょう。メーター読みでは、最高時速は約30+α(km/h)を記録しました。

そのため、フルモデルチェンジされてMBX−50Fへとモデル交代するまでは、走りもそこそこ満足のゆくものだったと言えます(原付レベルでは)。ちなみに、そのMBX初期モデル(原付速度規制対策前モデル)には、発進加速でいとも簡単に置いて行かれました。モデルチェンジによる技術の進歩を、強く感じさせられましたね。

(α≒55)

【短所について】
何と言っても、エンジンオイル(ホンダウルトラ2スーパー)の消費量が多いことです。あまりにオイル消費が悪いので、走行中に急にパワーダウンを感じて路肩に停止してみて初めて減ってしまったことに気がつく・・・という感じでした。一応、オイルレベルののぞき窓から時々チェックするようにはしていたつもりだったんですが、想像以上の減り具合だった・・・ということになります。
 
【燃費について】
燃費は、当初おとなしく乗っていたときこそ約30km/Lをキープしていましたが、パワーに慣れてエンジンを高回転まで回して走ることが多くなってからは、約22〜25km/hに低下してしまいました。この数字は、約1万8千km走行して売却するまで、季節によらずほぼ同じでした。

 

■ バイクでドライブスルー ■

【実現せず】
当時(昭和50年代後半〜60年代前半)は、ファーストフードのドライブスルーシステムはまだ珍しい設備でした。今のように、どこにでもあって誰でも利用するといったものではありませんでした。そこで、高校生だった私も一度はドライブスルーを体験してみたいと考えた(←いなか者)のですが、なにせ自分のクルマがない(普通免許もない)ですから、急きょ浮上したのが 「バイクでドライブスルー」 案でした。

このアイディアを友人に話したところ、「そんなことするヤツはいない。」 と大笑いされました。私としては、笑われてもいいから一度やってみたかったのですが、バイクではあまりメリットがないことと、自分は小心者であることから、結局はアイディアのみに終わって実行するまでには至りませんでした。

もし実行していたら、ヘルメットをかぶったライダーを前にして、店員の方も困惑していたかも知れません。でも、このページの訪問者の方々の中には、ホントに実行された方がいるかも知れませんね。「オレは自転車でもドライブスルーを実行したぞ!」とか・・・(いないか)。

 

■ MB−5のトラブル履歴 ■

【ピストンの軽い焼き付き/走行1万2千kmころ】
前述したように、オイル消費は元から悪かったのですが、さらに悪くなってきたところで、アイドリングでエンジンから 「シャリシャリ」 と異音が出るようになりました。どうも、シリンダーがやられて(摺動状態が悪くなって)いるような印象です。そこでホンダの整備工場にオーバーホールに出しました。ピストン、シリンダー、ピストンピン、オイルリング、コンプレッションリングなど、関連する部品一式の交換を依頼しました。やはり、油膜不良によるピストンとシリンダーの軽い焼き付きでした。

交換後はどうなったかと言うと・・・。「おおお!!!これが本来のMB−5の走りだったのか!」と、思わず感動するくらいエンジンレスポンス(吹け上がり)が向上しました。試乗した友人も「ごっつ吹け上がりがええやんけ!」と絶賛するほどの状態に改善されていました。費用は、部品代・工賃込みでおよそ5万円くらいだったと記憶しています。その後は、オイル管理に充分気を付けて乗りました。
 

【スピードメーターケーブルのギヤ摩耗/走行1万3千kmころ】
その日、いつものようにAM4:12に起床して、朝刊の新聞配達のアルバイトに出かけましたが、なぜか車速がゼロのままです。色々チェックしましたが、外観上は特に異常はありません。そこで整備工場に出したところ、スピードメータケーブルのギヤが摩耗して回転しなくなったものと判明。即、交換となりました。費用はいくらだったか失念してしまいましたが、耐久性があまりないですね。他の原付ではどうなんでしょうか。
 
【マフラーの詰まり(オイル成分の堆積)/走行1万4千kmころ】
ピストン&シリンダー一式を交換したのにだんだん調子が悪くなってきました。具体的には、アクセル全開にしてもエンジンの吹け上がりがまるで鈍いです。そのうち5000(rpm)以上は頭打ちとなって、まったく吹け上がらなくなってしまいました。辛うじて回る低回転領域でも、力がほとんどなくなってしまいました。

再度ホンダの整備工場に出したところ、マフラーの内部全体が、ベトベトした不完全燃焼オイルでふさがってしまい、排気ガス通路がふん詰まり状態であったとのことでした。MB−5は元々オイル消費が悪かったですが、その消費されたオイルは完全には燃焼しないで、スラッジとしてマフラー内に次第に堆積していったのだと思います。それにしても、排気ガスの流れを拘束するほどマフラー内の通路がふさがれていたとは・・・。恐るべし!! 2ストオイル!!

この症状はマフラー交換にて完治しました(ヨカッタ〜)。この件があって以来、例えばNSR250Rのなどのように、エンジンから車体後部への配管が高い位置へと上がっていく(カチ上げタイプの)2ストマフラーを見るたびに、果たしてオイルスラッジが堆積して詰まらないのだろうか?!と心配に思ってしまいます。まあ、現代の2サイクルバイクでは、従来機に較べてオイル消費量は格段にコントロール(制御)されるようになり、そのような心配は不要なのかも知れませんが。

 


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