2012年11月

日時 2012/11/27
銘柄 シャンボールミュジニー・ボー・ブリュン99(ドニ・モルテ)
感想 写真 1
平日ど真ん中ですが、せっかくの誕生日なので、よいワインをと思って開けたのがこの99ドニ・モルテのシャンボール1級です。
ワイン会に持って行こう持って行こうと思っていながら、なかなか機会がなかったボトル。

火を通した黒系の果実、スパイス、バルサム、黒土、木質。これはきっとタニックだろうな、と思わせる香り。 飲んでみるとやっぱりタニックです。強めの酸もあって、いわゆる球体系とは対極にあるような、重々しく ゴツゴツとした味わい。
飲んでいて楽しくないです。
たまたまなのか、あるいは、VTの特徴なのか、最近開けた99年って、こういうワインばかりなんですよねぇ。 もっと芳醇で近づきやすい年だと思って買い集めたのですが…。
日時 2012/11/24
銘柄 ジュブレシャンベルタン2010(フーリエ)熱浴びボトル
感想

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お盆時の真昼間に常温で送られてきたフーリエの村名ジュブレ。
3本買ったうちの2本目です。

抜栓すると、例によってコルク上部まで染みた跡。ただし、前回はまだヌルヌルと液体が残っていたのに対して、今回は完全に乾いています。 蝋封のおかげで、空気が逆流して入った形跡はなさそうです。
グラスに注ぎ、色調を見ますが、これだけでは変化はわかりません。健全なボトルと比べてみたら少しは違うのかもしれませんが。
香りは、獣系のモワッとした香りがトップノーズに感じられます。毛皮、皮革。よく開いています。黒系果実のコンポート、黒土、ナツメグ、丁子。 この獣系の香りはどうなのかな〜。ポンソなどでもよく感じる類のもので、これがすなわち熱の影響なのか、それとも個性や醸造法なのか分かりかねる部分です。
温度の低めのところから飲み始めます。
開いていますね。美味しい。 味わいの後半にまるで旨み調味料をひとふりしたかのような、なんともいえない旨み系の成分とヨーグルトのような乳酸系の成分とを感じます。
ただ、こういう素性のワインだと分かって飲んでいるからかもしれませんが、やはりテクスチャーに毛羽立った感じが顕著で、酸が少しシュワシュワした感じもあります。舌の横あたりに感じるイガイガした感触もあります。
それでも、果実味も十分あり、ジューシーで、公平かつ客観的に言うならば充分美味しいといってよいでしょう。

悩ましいですねぇ。

梱包されていたダンボールが生暖かく感じられるくらい、明らかに熱を浴びたボトル。実際、コルクの最上部までワインがせりあがって染みていたこのボトルを飲んでみて、何とか飲めるどころか、かなり普通に美味しく飲めてしまうということが、です。
そうなると、(最近出くわす確率が減ってきたとはいえ)今まで市場で出くわしてきた熱劣化ワインって、いったいどのような扱いを受けたものなんだろうかと…。
う〜ん、悩ましい。というか想像するのが恐ろしい…。

翌日は、香りになんとなく金属的なニュアンス(違和感)が強くなり、味わいもややエグミが強めに感じられるようになりました。かなり馬脚を現したな、という印象ですが、それでもまあ美味しく飲むことはできました。 あと、到着後すぐに飲んだボトルと比べても、二日目の落ち方は今回のほうが顕著でした。 熱浴びボトル、もう一本あるので、次は1年後ぐらいに飲んでみます。いや、その前に、比較のために健全な10フーリエを一回飲んでおかないと…。

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日時 2012/11/21
銘柄 ボーヌ09(メゾン・シャンピー)
感想 写真 1
仕事でバタバタの一週間でした。間に合わないので朝早くから出社していましたが、早朝出社は電車が空いていてイイですね。
痴漢と間違われるリスクも減るし…。 痴漢といえば、先日来話題になっているNHKのアナウンサーは、田園都市線の三茶〜二子玉という、まさに私が毎日通っている路線で捕まったわけですが、この事件、地元民からしてみれば、なんとも不自然というか腑に落ちない点が多々あります。 そもそもなんで自宅と反対方向の電車に乗っていたのかという根本的な疑問。 それに夜の8時台というのは、田園都市線のダイヤの中ではそれほど混んでいる時間ではありません。 急行電車で11分間触り続けたということは、おそらく三茶から二子玉までの区間中ずっと、ということだと思われます(三茶〜二子玉はだいたいそのぐらいの時間です)。しかし、ギュウギュウでもない電車の中でそれだけの時間、女性の胸に触り続けるって、AVの撮影でもあるまいし、周囲から見ればあまりに大胆すぎる行為です。触られている方も身をよじるなどして逃げようとしなかったんでしょうか。いやたぶんしたのだと思いますが…。いずれにしても、一般に面が割れているアナウンサーが、いくら酒に酔っていたからといって、そんなことするものなのかなぁ・・・。庇うつもりはありませんが、なんとも一般常識からは計り知れない事件だなぁと。
朝晩の通勤では、私も気をつけるようにしていますよ。カバンは肩からかけられるものにしたし、車内ではなるべく吊革に手をかけるようにしたりとかね。 こんな思いをするぐらいなら、男性専用車両とか作ってほしいものですけどね。

さて、仕事が多忙で帰宅も遅かったので、晩酌でワインを開けようかどうしようかと迷いましたが、何も飲まないのもさびしいので、気軽なワインを開けることにしました。
このボトルは、たしかお祝いかお中元だかで紅白セットでもらった銘柄です。白はそうそうに飲んだものの、ハッキリ言ってイマイチ。この09ボーヌも期待せずに開けましたが…。
思ったほど悪くないです。というか、今飲むのなら悪くない。赤に近い果実は収穫量の多さを感じさせるキャンディ的な香味を伴いますが、構造の弱さが逆に熟成を早めているのでしょう。果実とともに土っぽいフレーバーが支配的で、グジュグジュ感は多少あるものの、晩酌のお供には十分なそこそこ熟成したブル赤の香味を愉しませてくれました。 週末は3連休。少しよい銘柄でも開けてみようかと思います。それと、そろそろ寺田倉庫詣でをして、セラーの中身と入れ替えないと、日常飲むワインがなくなってきました。
日時 2012/11/17
銘柄 Ch.コスデストゥールネル93
感想 写真 1
久しぶりに自宅でボルドーを開けました。
火を通した黒系果実。コンポート。ゆであずき。スパイス、皮革や獣臭はなく、クリーンで控えめな古酒香です。ドライな方向に熟成しています。 味わいは目が詰まっていて甘く、まるでぜんざいのようなイメージ。って、もちろんそんなに甘くはありませんけど。 全般に、やさしく歳をとった感じの柔和な味わいです。 ただ、このボトル、20年経っているわりには、不思議なほど澱がない。 もっと澱がたまっているものかと思って、一週間前からボトルを立てておいたのですけど、瓶底の一杯まで普通に飲めてしまいました。 たまに飲むボルドーもいいですね。最近は古酒が安く出ているのをよく目にするので、また機会をみつけて買ってみようと思います。
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日時 2012/11/14
銘柄 ニュイ・サンジョルジュ・ヴィーニュロンド03(ジョルジュ・ミュニュレ)
感想 IMG_20121114_192816.jpg
下の子の誕生年ということでいろいろ買い込んだ03VTのブルですが、作り手によってすばらしい出来のものもあれば、ヴィンテージのネガティブな影響を受けてしまったな、というボトルもありました。ミュニュレジブールはすでに二本飲みましたが、どちらもイマイチだった記憶があります。10年経ってはたしてどうなっているかと開けてみました。 グラスに注ぐと、とにかく濃い!紫がかってこそいますが、中心部分は真っ黒です。香りは黒系果実、ナツメグ、丁子などのスパイス、木質、黒土など。飲んでみると03年らしいお焦げ系フレーバーが健在。酸はしっかりある一方で、後半からフィニッシュにかけて押し寄せるようなビターチョコ的タンニンがあり、味わいを険しいものにしています。これが三本目ですが、やはりジョルジュミュニュレの03年はキビしいかも、と思ってしまいます。あとは小瓶に残した翌日分がどうなっているかですね。
日時 2012/11/11
銘柄 月に一度、日曜日に上の子の習い事の関係で渋谷まで送迎しなければならないのですが、家の中では、なんとなくこれは私の役割分担となっています。 12時半に渋谷に連れて行って、迎えは4時半過ぎ。いったん自宅に帰るのも面倒なので、その間、渋谷で時間をつぶします。 休日に4時間もの間、渋谷で自由行動できるということで、最初はラッキー!と思っていましたが…。 映画の上映時間などにうまい具合にハマればいいのですが、そうでもないと結構時間をもてあましてしまうのです。 この日もあまり積極的に鑑賞したいと思う映画がなくて、眼鏡市場で老眼鏡を作ったり、ヤマダ電機でウインドウショッピングをしましたが、それでも待ち合わせ時間にはまだ2時間ぐらいありました。 そうなると、行き先はここしかありません。 東急の試飲は、入院騒ぎもあってこのところ無沙汰していました。日曜日の試飲はアイテムが前日抜栓のものになりがちで、当日抜栓にこだわりたい私としては、あまり食指が動かないのですが、この日はニュリリースの10ブルとのことだし、日曜日に開けたアイテムもあるかもしれないし、ということで…。 写真 4
サントーバン10(ラモネ)
やや麦わら色がかったイエロー。黄桃、バイナップル、白い花、シロップ漬けの果実。外向的で甘い果実とわかりやすい酸。今でも飲める守備範囲の広そうなシャルドネ。

写真 1
ジュブレ・シャンベルタン・ラヴォーサンジャック10(ドニ・モルテ)
黒っぽいけれども単純に黒でもないフルーツ。揮発性の塗料のようなニュアンスがある。ハーブやミント、スパイス類。今すでに甘く外向的。スパイシー。前日夕刻抜栓とのことで、今ちょうどよい感じに開いている。濃厚系ながら表情が豊か。いいワイン。10年というよりは09VTっぽい感じもある。逆に09年がどんなワインだったのだろうという興味も募る。
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写真 2
リュショット・シャンベルタン10(ジョルジュ・ミュニュレ)
還元的。香りやや弱めながら、赤系の果実とミネラル、素姓の良さそうな香り。 甘く透明感があって口の中で抑揚がある。テクスチャーがとてもなめらか。華やかさや近づきやすさと高貴さとを高い次元で両立したすばらしい銘柄。
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下町のマドンナ的ドニモルテと深窓の令嬢的なミュニュレジブール。財布には優しくありませんでしたが、対照的で面白い比較試飲でした。
日時 2012/11/9
銘柄 コルトン・ブレッサンド2002(シャンドン・ド・ブリアーユ)
感想 写真 1
シャンドン・ド・ブリアーユ(もしくはブリアイユ)。名前から判るとおり、モエ・エ・シャンドンとは親戚にあたる間柄だそうですが、コート・ド・ボーヌの赤主体の作り手とあってか、国内ではイマイチ地味な存在です。
私もこの生産者のワインを飲んだ回数は多くはないものの、以前飲んだ82年や99年のコルトンはいずれもすばらしいものでした。飲み頃になるまで時間はかかりますが、クリーンで複雑、オーソドックスな熟成ピノの醍醐味を適切な価格で味わえる貴重なドメーヌだと思います。
ちなみに新樽をほとんど使わず、メオの古樽を使って熟成させているとか。

グラスに注ぐと、美味しそうだなぁと思わせる透明感のある艶やかなオレンジガーネットの色調。香りは赤と黒の中間ぐらいのフルーツ、イチジク、カツオだし、なめした革、それにスーボワなど、熟成感のあるもの。
リリース直後にいろいろと購入した02ブルもずいぶんと飲み頃になってきたなぁと実感します。味わいは透明感があって酸も伸びやかな反面、木質的なタンニンが後半に目立ち、ややバランスを欠く印象。残念ながら以前飲んだ99や82ほどのレベルには達してはいませんでした。アタックになんとなくクスリっぽいニュアンスを感じるあたり、少し問題のあるボトルだったのかもしれません。
このボトルを買った当時の価格は6K位だったと思いますが、最近のVTは10K前後に上昇しているようですね。それでも十分お買い得だと思います。それにしてもこのドメーヌ、人気がないのか、バックVTが時折投売りされています。そういう機会を狙って、また買い増そうかと思います。

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日時 2012/11/5
銘柄 ブルゴーニュ・コートシャロネーズ・ディゴワーヌ10(A・Pヴィレーヌ)
感想 写真 1
週末は天候もよく、ウォーキングを本格的に再開しました。土曜日曜各6キロずつ。入院前は定期的にジョギングをしていたコースですが、退院後最初の週末にチャレンジしたら貧血気味になってしまったので、しばらく控えていました。
全然運動しないでいると、どうしても便秘になりがちなので、まあ焦らずウォーキングからですね。
適度に汗をかいた後、晩飯の寄せ鍋に併せてあけたのがこのボトルです。
3円程度で買えるブルピノの中では私がもっとも贔屓にしている銘柄です。これを飲んで美味しいと思えなかったら、しばらくワインは控えようとさえ思って開けました(笑)。
透明感のあるルビーの色調。イチゴゼリーやラズベリーのコンポート、スミレ、ハーブ、スパイス類。 口に含むと、ややキャンディっぽいニュアンスがあるものの、透明感があってミネラリー。旨みたっぷりな果実が好感度高いです。凝縮感やアルコール感はほどほどですが、逆にこの位の方が飲みやすいし、ナチュラルなバランスはさすが。自宅の晩酌にはずっとこういうワインでいいなぁと思ってしまいます。
って、人気銘柄なので、そんなにたくさん買えないですけどね。
日時 2012/11/3
銘柄 ブルゴーニュ・HCN・ベックファン2010(ジャック・カシュー)
感想 写真 1
う〜ん、どうも私はまだ本調子ではないようです。
早く帰宅できたので、とりあえずセラーの安めのボトルを開けてみました。これが退院後2本目の自宅ワインだったのですが…。

日常生活には支障をきたさなくなったし、食欲はほぼ入院前のペースに戻っているのですが、ワインを飲んで美味しいと感じないのです。
この銘柄自体は、十分に凝縮した果実と質のよいタンニン、伸びやかな酸があり、スパイシなフレーバーも感じます。2Kそこそこという値段の割りに充実した内容だと思います。客観的にはそう思うのですが、どうも杯が進まない。これはワインの問題というよりはきっと今の私自身の問題なんでしょう。 もう少し時間が必要なんですかね。

ところで、入院前に飲み残しをペリエの小瓶に移していたものが2本あったので、先日どうなっているかとテイスティングしてみました。(銘柄はグロフレールの10オーコートドニュイとユドロバイエの10オーコートニュイ)。 結果はどちらのボトルも酸化してしまっていて、元の味わいをとどめておらず、飲むのが厳しい内容でした。 小瓶に移すという行為はそれ自体デキャンティングと同じことです。若いワインなら数日から1週間ぐらいは美味しく飲めるように思いますが、今回のように1ヶ月経過してしまうと、酸化が進んでしまうということなのでしょうね。