2011年7月

日時 2011/7/30
銘柄 フィリップ・ラマリエ グラン・レゼルヴ
感想 以前、旨安シャンパーニュ探しのネタを書いたときに教えていたただいた表記銘柄。れっきとしたシャンパーニュながら、値段はなんと2千円以下です。 ちなみに、ノムリエさんには、このフィリップ・ラマリエのほかにもうひとつ「コント・デ・デュノア」という二千円を切るシャンパーニュがありましたので、こちらも1本買ってみました。 到着後2週間ほど休ませて、まずフィリップラマリエの方を開けてみました。
0730wine
グラスに注ぐと、気泡に勢いがありますが、泡自体はやや粗い感じがします。香味については、正直、初日は暴れている感じがして、あまりよい印象を持ちませんでした。 ボトムレベルゆえ、上級クラスのようなコクは望むべくもありませんが、といって、爽やかな感じもなく、どこか角張ったような、引っかかったような味わい。シャンパーニュの名を冠するには、及第点に達していない感がありました。 ところが冷蔵庫に保存した残りを翌日に飲んだら、これが結構よくなっているのです。初日に感じられたギスギス感がなくなり、シャンパーニュらしいイーストっぽさもきちんとあって、まとまりのある味わいになっています。これなら、3千円台半ばぐらいで売られていたとしてもおかしくないなぁと思いました。(ただし、3千円台で買ったらリピートはしないと思いますが‥) とまあ、今回のボトルについては、初日はやや機嫌を損ねていた感がありましたが、2本買ったので、もう一本は、もう少しセラーで休ませてから飲んでみようと思います。いずれにしても2千円以下で買えるのですから、CP的にはすばらしいと思います。
日時 2011/7/27
銘柄 シャサーニュモンラッシェ・レ・ショーメ04(ニーヨン)
感想 0723wine
以前、MARUYAMAYAさんで安く購入したニーヨンのバックVT。もっと古いのもあったのですが、状態も含めてこの辺が無難かなと‥。 少し麦わら色のニュアンスの見える、グリーンがかったイエロー。複雑な色あいです。 香りがすばらしい。黄桃やアプリコット、キンモクセイ、バニラ、シャンピニオン、それにヘーゼルナッツやモカ系の熟成香。開けたてこそ、ほんの少しヒネたニュアンスが見えましたが、時間とともに消失して、綺麗な熟成香になりました。 味わいはクリーミーで酸が丸くなめらかでありながら、酒質にダルなところはなく、きっちりタイトにしあがっています。含み香も豊かで、口の中で抑揚もあり、さすが1級と思わせる内容です。
結構熟成感があったので、日持ちはしないかな、と思いましたが、小瓶に残したものを翌々日に開けてみたら、思いのほか美味しく飲めました。 最近のVTも買い足そうと思ったら、結構高いんですね。
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日時 2011/7/25
銘柄 NSGクロ・ド・ラ・マレシャル(フレデリック・ミュニエ)
感想 0721wine
なぜか当サイトにはめったに登場しないフレデリック・ミュニエ。
以前は今ほど買いずらくはなかったのですが、なんとなく触手が伸びないまま今日に至っています。
いまやシャンボールミュジニー各アイテムが瞬間蒸発の中、NSGだけは潤沢に市場に出回っている(というか売れ残っている)状況は、ルーミエと似ていますね。
ちなみに「クロ・ド・ラ・マレシャル」は長年フェブレイに貸していた畑。「クロ・ド・フーシェ」はクロ・ド・ラ・マレシャルの若木から造られる銘柄です。 カシスやブラックチェリーなどの果実、ミネラル、時間とともに土っぽさや皮革、下草のような香りが立ち上ります。味わいは透明感があってナチュラルな酒質が好ましい。後半はややタンニンが優勢になるので、本来はもっと寝かせたほうがよいのでしょうけれども、今でも十分美味しいです。造りの方向性からして、たしかにシャンボールの方が特性を発揮させられそうですが、このNSGもかなりイイです。1級銘柄で値段は5〜6kですから、なかなかお買い得な銘柄といえるのではないでしょうか。
それにしても、このドメーヌ、あらためてボトルを手にとってみると、ラベルのデザイン素晴らしいですね。 ‥なんて思いながら飲んでいたら、最後の方はかなり麦わらっぽい香味が強く出てきました。小瓶に移して残した明日の分が少し心配‥。

翌日。意外なほど香りもよく残っていて、二日にわたって美味しく飲めました。1級でこれだけのクオリティがあってこのプライス(ちなみに市価は5〜6K台)は悪くないと思います。今度は若木から作られるクロ・ド・フーシェの方を飲んでみようと思います。

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日時 2011/7/22
銘柄 エノテカWINEDAYS
感想

写真 5
この日は日中、宮前平の「湯けむりの里」に行き、帰りに道すがら、二子玉エノテカの試飲に立ち寄ることにしました。
この日のアイテムはイタリアとムートン。イタリアからは最近遠ざかっているし、ムートンはそもそも価格高騰で手が出ない。こういう機会は貴重です。 写真 1
ベッラビヴィスタ・フランチャコルタ・キュベ・ブリュット
薄いグリーンがかった色調、元気な泡。白桃、アカシア、洋ナシ。 瑞々しく甘い果実味のアタック、爽やかな炭酸。やや甘みをひきずる余韻。

バロン・ド・ロスチャイルド・ブリュット
黄桃、アプリコット、イースト。鼻に抜けるイースト系の含み香、豊かなコク。 麦わらっぽさ目立ち、フィニッシュに苦味。ん〜、これはあまり状態がよくないような‥? 写真 3
カステルジョコンド・カンポ・アイ・サッシ・ロッソディモンタルチーノ08 (フレスコバルディ)
明るめのルビーで中程度の濃さ。イチゴヤラズベリーのゼリー、スミレ、ヨード。 アロマチックなワイン。強くはないが、クリーンで透明感のある味わい。 タンニンは柔和にみえるがフィニッシュには存在感を主張。もっと凝縮感があればさらによさそうだけど、そうすると、タニックになってしまうんでしょうね。日常的に飲みやすい、いいバランスだと思います。気に入りました。
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写真 2
ロッシ・バス2008(ガヤ)
自分ではまず注文しない銘柄。淡めのイエローで少しグリーン。青リンゴ、グレープフルーツ、 ミネラル、金木犀。味わいはフレッシュでミネラリー。明るめの酒質で、穏やかで 丸く太い酸が良くも悪くも特徴的。

バルバレスコ07(ガヤ)
ガヤのバルバレスコなんて飲むのは何年ぶりだろう‥。 やや濃いというレベルのルビーで、エッジは少しオレンジが見える。香りは閉じ気味でタニック さを予感させるもの。丁子、ナツメグなどのスパイス、アニスシード、ドライナッツ。ドライフルーツ 状の?カシスやブラックチェリー。鼻に抜けるアルコール感。 飲んでみると、とにかく堅く、そっけない味わい。タンニンは質感あるが豊富で乾いていて手ごわそう。 今飲んでも、持てるポテンシャルの全貌がまるで見えてこない。 フィニッシュには口の中がショワショワになるような収斂性。 明らかに幼児虐待。ちなみにアルコール度が高いなあと思ったら、ラベル表記は14.5度でした。
写真 4
Ch.ムートンロトシルト08
これまた久しぶりに飲む若いムートン。それにしても2100円でこのラインアップは太っ腹です。 濃い色調のルビーでエッジは綺麗なピンク。カシス、ブラックチェリー、杉の木、ビターチョコ、八角、丁子、リコリスなど、すでに開いていて豊かな香りが出ている。味わいもアタックから思いのほか柔らかで、口の中でじんわりと果実味が広がる。凝縮感はこのクラスにしてはやや物足りないものの、柔らかな抽出 によるトロリとした酒質はエレガントで出色。それになんといっても、アフターの長さはさすがです。 グラスはINAOのテイスティンググラス。それも赤に関しては使いまわしでしたが、なんといってもムートンやガヤのバルバレスコも含めて6種2100円のプライスは安いです。来店客誘引のためのイベントなんでしょうけど、こういう値段で著名銘柄をいろいろ試せるのは、新たな愛好家の裾野を広げる意味でも有意義なことだと思います。

日時 2011/7/16
銘柄 オークセイデュレス・ルージュ09(A・パケ)
感想 0716wine
3連休初日。このところ仕事が多忙で、土日休める週末がほとんどなかったのですが、この三日間は珍しく出社予定なしです。ただ、いろいろと出かける用事があるので、あまり家でよいワインを開けようというモードではありません。 この日も家ではワインを飲まない予定でしたが、たまたま帰宅が早かったので、表題のパケを開けてみることにしました。
07の同じ銘柄やクレマンを飲んで印象のよかったつくり手。繊細な造りをするドメーヌだという印象がありますが、さて09年はどうでしょうか。 思わず自分の舌を疑ってしまいました。リリースしたての09年ということで、少し寝かせるとまた違ってくるのかもしれませんが‥。まるで期待はずれのdisappointingな味わいでした。。。
果実味にキャンディのような安っぽい香味が見え隠れしています。ボディは軽くカジュアルで、ブラインドだとPGNとか答えそう。繊細なタッチのテクスチャーとか、豊かな含み香とか、以前感じた光るモノがまったく見えません。まあ、基本的に白が評価されている作り手ですし、購入価格も3K台だし、こんなものだと言われればそれまでですが。離婚の影響?とかもあるのかなぁ‥。
日時 2011/7/14
銘柄 ニュイ・サンジョルジュ・クロ・デ・ラルロ08demi(ラルロ)
感想 0715wine
ラルロのNSGクロ・デ・ラルロ08年。あえてハーフボトルを買ってみました。黒系果実やシャンピニオン系のよい香りにまじってややノイジーな動物的ニュアンスを感じます。飲んでみると、アタックはスルリと入ってくるのですが、そのあと口の中で潮が満ちるように味わいが広がってゆくのはさすがです。含み香も豊かで、舌の両端を旨み成分が刺激します。 前回プティプレを飲んだときにも思いましたが、ラルロって、本当に「箱入り娘」のようなワインですね。とにかくブドウに負荷をかけずに、大事に大事に造られたのだろうな、と思わせる酒質。どこまでもエレガントでエッジのたったところがない、なめらかなテクスチャー。それでいて、口の中全体で受け止めるようなグリップ感。 香りの不安定さは、ハーフボトルだったことも影響しているかもしれません。機会があれば、通常のブティーユボトルを飲んでみたいですね。 ということで、09VTの上位銘柄を買い増そうかどうしようか迷っています。08年を2本飲んでみた印象からして、0きっとすばらしいのだろうとは思いますが、この作り手の場合、長熟能力にやや疑問を感じることもあり、10K近いプライスがちょっと微妙なんですよねぇ。

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日時 2011/7/13
銘柄 J・ラサール・プレファレンス・ブリュット
感想 0711wine
とりあえず、我が家にあった泡モノ在庫の最後の1本です。
いつ買ったのか忘れました。比較的安く出ている銘柄ですね。他のワインを買ったついでに仕入れておいたのだと思います。 デゴルジュマンから間が空いているのか、泡の勢いが弱いのが気になります。 グラスに注いだ当初こそ泡が立ちますが、いったん落ち着いてしまうと、グラスの底からほとんど気泡が上がってきません。まあそれでも口に含むと炭酸を感じるのでよしとしましょう。
味わいはコッテリ系です。同価格帯のものに比べると、コクを感じますが、酸にキレがなく、全般に鈍重な印象。リピートはないかなぁ‥。
冷蔵庫でよく冷やして飲んだほうがよさそうです。

#過去の記録を調べてみたら、04年7月19日に同銘柄を飲んで、同じような感想を書いていました。(^^;
日時 2011/7/7
銘柄 ニュイサンジョルジュ・プティ・プレ08(ラルロ)
感想 0708wine
久しぶりに会社が早く退けたので、家でピノを飲もうと勇んで帰ったら、晩飯はカレーライス。
めげずに、食事をすませたあとで、チーズとともに飲みました。 「プティ・プレ」は「クロデフォレ・サンジョルジュ」の若木から作られる銘柄です。ちなみにプティ・ラルロはクロデラルロの若木。
04年からこの名前になったとのことで、言われてみれば、昔は単にNSG1級というラベルをよく目にしたものです。

中程度の濃さ、でしょうか。香りは赤と黒の中間ぐらいのフルーツ、シナモン、紅茶、オーク、それに目の前に花束を出されたときのようなフローラルな香りが広がります。 口に含むと、ベルベットのような繊細で柔らかなテクスチャーが印象的です。抽出がどこまでも自然で無理に作りこんだようなところがまったくありません。それでいて、口の中で層をなすような含み香と味わいの豊かさがあります。美味しいですね。 おそらく神経質なほど丁寧に作られたであろう、箱入り娘のようなワイン。 今でも飲めますが、2〜3年待てば香りに複雑さが出てさらによくなりそうな気がします。ただ、それほど長熟はしないだろうな〜。10年以内ぐらいのスパンで飲んでしまったほうがよいように思います。

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日時 2011/7/4
銘柄 ジャクソン・ブリュット・キュベ733
感想 とくに祝い事があったわけでもないのですが、蒸し暑かったのと、自宅のセラーに泡モノのストックが他になかったので、ジャクソンを開けることにしました。 0704wine
キュベ733は、05年のビンテージが主体(全体の73%)。シャルドネが50%で残りがムニエとPNだそうです。グラスに注ぐと、黄金色がかった綺麗なイエローの色調。気泡は細かく品がありますが、勢いはやや弱めです。熟したリンゴやカリン、黄色い花、イーストなどの芳醇でバランスのよい香り。飲んでみると、十分なコクがあり、テクスチャーのなめらかさと酸のエッジの丸さが印象的です。余韻は長く尾を引きますが、フィニッシュにややしつこさを感じます。全般にいいシャンパーニュだと思うのですが、あまり好みでないかもしれません。この日の気分としては、もう少し爽やか系の泡が飲みたかった気もしますが、あまり贅沢も言ってられませんね。 自宅のシャンパーニュのストックが尽きてきたので、また3本10Kのセットでも買い足してみようと思います。

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日時 2011/7/3
銘柄 ジュブレシャンベルタン・クロ・サンジャック02
(ブリュノ・クレール)
感想

このところどうも鬱々とした気分で毎日を過ごしてましたが、週末、日中5キロほどジョギングして汗をびっしょりかいたら、ストレスが抜けていくのが実感できました。アルコールもいいけど、やはり適度な運動は大切ですね。 0703wine
帰宅後、シャワーを浴びてまったりと過ごしたあと、早めの夕食とともに開けたのがこのブリュノ・クレール、02クロサンジャック。上の子のVT用に買ったうちの1本です。 リリース直後に飲んだときは、若いながらもそれなりにバランスがとれていて美味しかった印象がありますが、10年経過してどうでしょうか?

美味い。まさに熟成のピークにさしかかっています。
赤系黒系いりまじった果実のリキュール、ダージリン、枯葉、腐葉土、シナモンや丁子、鉄サビなどのすばらしい香り。飲んでみると、やや乾いたタンニンが優勢になる場面もありますが、全般にはリキュール調に熟成を遂げたすばらしい味わいといってよいでしょう。ボディはミディアム級ですが、バランスのよさと味わいのクリーンさ、エレンガトさはグランクリュに匹敵します。 抜栓直後に、ボトル半分小瓶に移したけれど、これは明日まで持ち越さないほうがいいだろうと、結局小瓶に移した残りもその日のうちに飲んでしまいました。ちなみにBurghound.comの飲み頃予測は2012P+(2005試飲)とのこと。ほぼドンピシャですね。
ブリュノ・クレール、地味目ですが、いい作り手ですよね。 他にもクロドベーズとかドミノードとかマルサネとか‥。引き続き注目していきたいと思います。

#自宅飲みのペースで1本開けたら、夜中に久しぶりに酷い頭痛に襲われました。日中せっかく健康的にジョギングなどしたのに、これでは意味がないですなぁ‥。

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