2011年6月

日時 2011/6/29
銘柄 プロデュットーリ・デル・バルバレスコ05
感想 この日の晩酌ワインはTODAさんの特売で買った05プロデュットーリ・デル・バルバレスコ。99〜01年あたりのビンテージをよく飲んでいましたが、ここ数年ご無沙汰でした。 0629barbaresco
ロブマイヤーのタイプIVに注いでみると、あれ?香りが全然立たないなぁ‥。というか、スワリングしても、待っても、香りが出てくる気がしない。口に含むと、筋張った肉を食べているようないかめしい味わい。
これは判断に悩みます。
イタリアワインの場合、固く閉じていて、開くのに相当時間がかかるものもあるので、翌日まで待ってみようとは思いますが‥。以前飲んだ00とか01年はもっと最初から近づきやすかったんですけどね〜

翌日:味わいのほうはこなれてなめらかになったように思います。ただ、香りは相変わらずで、スワリングすると、奥のほうから濁った香りがドンヨリと出てくる感じなんですよね。ブルゴーニュであれば、閉じているというよりは、流通段階で丁寧に扱われなかったボトルだろうと断定するところですが、イタものについては、最近あまり飲んでいないので、正直よくわかりません。たとえば、24時間前に抜栓するなどしておけば美味しく飲めたんでしょうかね?
日時 2011/6/27
銘柄 シャンボールミュジニー・レ・クラ97(ルーミエ)
感想 懸案のひとつだった大きなイベントが終わりました。
これで気持ちもスッキリするかと思いきや、どうもまだ鬱鬱、モヤモヤとしたままです。残務をいくつか抱えていることが原因だと思われますが、7月いっぱいぐらい、こんな状態が続きそうです。
ふと気づけば、禁酒日も長いこと設けていないような‥。

と言いつつ、せっかくイベントが無事終了したのですから、お祝いにふさわしいワインを開けることにしました。ガラガラのセラーから選んだのは、ロンドンから購入したルーミエ97レクラ。 0626wine
リーデル・ヴィノムに注ぐと、外観は中程度の濃さで、ルビーというよりはガーネットの色合い。エッジは緩んではっきりとオレンジになっています。グラスを近づけると、う〜ん、イイ香りが出てますよ。
カシスやブラックチェリーのリキュール的果実、下草、鉄観音、枯葉、丁子、ナツメグ、皮革。 口にしてみると、構造にやや緩さがあり、濃縮感ももう一声欲しいところですが、その分たっぷりとした旨みがあって、エレガントな仕上がりです。
タンニンは溶け込んでなめらかになっており、豊かな含み香とミネラリーで綺麗なフィニッシュはさすがルーミエと思わせるものがあります。
大河ドラマとJINの最終回見ながら、ゆっくり飲もうと思っていたのですが、杯が止まらず、「江」が始まる前にすでに三分の二飲んでしまいました。 中盤以降は、予想どおり凝縮感が増し、液体にクリーミーさが加わりました。熟成香ムンムンでありながらも獣っぽさが強調されないのと、フィニッシュがスムーズで余韻が長いのがさすがです。シャンボールの特徴に加えて、状態のよさによるものでしょうね。
レクラ、やっぱり美味いですね。華があります。
同じルーミエの1級でも、クロドラビシェールだともっとしんねりムッツリした感じになる気がします。すっかり高くなってしまって、近年のVTは全然購入してないんですけど、買っておけばよかったかなぁ‥。 といいつつ、ネットで検索すると、07、08年で17〜18Kという価格はやはりちょっと高いように思います。VTによっては、ポンソのロッシュ買える値段ですからねぇ。

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日時 2011/6/26
銘柄 ジャン・ルイ・バララン キュヴェ・ロワイヤル・クレマン・ド・ボルドー・ブリュット
感想 あまりに暑かったので、近所にできたワインショップで、なにか安くてよい泡はないかと尋ねて購入したのがこのクレマン・ド・ボルドーです。
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全然知らない銘柄ですが、ネットの解説を引用してみますと、 ボルドーはガロンヌ川右岸の地下の洞窟にある自然の隠れ家(SHELTER)で、まさにシャンパンと全く同じ瓶内二次発酵で造られている本格的スパークリングで、20世紀初頭に石灰岩質の土壌から切り出された、地下30mにあるこの隠れ家は全行程4kmもあり、その低温の安定した状態で、まさにドンペリのように熟成を行うことにより、キメの細かい泡とスッキリとした酸の仕上がりが生み出される、というわけです。 しかも、ルミアージュという瓶を毎日少しずつ動かす作業は、この価格では機械で行う造り手が多い中、この[ジャン・ルイ・バララン]は採算度外視とも言える、全て手作業で丁寧に動瓶して、その奇麗で細かい泡を造り出しています。

セパージュはセミヨン70%・ミュスカデル30%とのこと。こうした品種の泡モノって、考えてみればあまり飲んだことないので、興味深く飲んでみました。 いいんじゃないでしょうか。 美味しいです。なかなかに品格のあるゴールドがかったイエローの色調。泡だちはやや粗めですが、クラスを考えれば十分。グレープフルーツ、ゴールデンデリシャス、クロワッサンなどの心地よい香り。味わいは構造がしっかりしていて、ふくよかです。安泡に見られるシャバシャバ感がないのがイイ。アルコール度もほどよい感じで、かなり気に入りました。 この夏は、ボトムラインのシャンパーニュより安めの、このくらいのプライスレンジで美味しい泡を探したいと思っています。 #ただ、この泡、問題がひとつ。我が家の冷蔵庫のドアの部分に入らないんです(泣)。 ひと晩で飲むしかないか‥。

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日時 2011/6/21
銘柄 ブルゴーニュ・レ・フォルチューヌ2009(ヴィレーヌ)
感想 08年はややキャンディっぽい香味が目立つなど、イマイチな印象だったA・Pヴィレーヌ。それでもツボを押さえたナチュラルな作りはさすがと思わせるものもあり、良年の誉れ高い09年は問答無用でディゴワーヌ、メルキュレ以下買い揃えることにしました。 到着後しばらく休ませて、まずは若木のフォルチューヌで様子見です。 0619wine
良年らしく、濃厚な色調のルビー。黒系果実や中国系スパイス、アニス類などの香りが感じられますが、まだまだ初期的で、寝かせればもっといろいろな要素が出てきそうです。味わいはややハーブっぽい青さを伴いますが、リリース直後にしては、よくまとまっていて飲みやすいものです。やわらかく熟したタンニンと後半の苦味。過大評価すべきではありませんが、巷で2000円台で売られていることを思えば、申し分のないコストパフォーマンスといえましょう。 もうしばらくしたら、ディゴワーヌを開けてみようと思います。

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日時 2011/6/20
銘柄 ニュイサンジョルジュ・シェーニョ04(ジョルジュ・ミュニュレ)
感想 0621wine
仕事のイライラをひきずったまま帰宅。
家でも子供に当り散らしたりして、どうにもこのところ不安定なのが自分でもわかります。
少しよいワインでも飲んで落ち着こうと、チョイスしたのが贔屓にしているジョルジュ・ミュニュレ。
04のブルはあまり買っていません。前年の03、その前の02年が子供のビンテージだったこともありますが、翌05年がグレートビンテージの前評判が高かったので、抑え目にしたということもあります。 私の少ない経験では、良いものはエレガントなピノに仕上がっている反面、イマイチなものは青っぽさや木質的なニュアンスが目立つものも多く、いずれにしてもそれほど長命なVTではなさそうだなという印象でした。
というわけで、飲みなれたNSGシェーニョですが、どんなもんでしょうか。
すでにかなり熟成したアーシーな香りが出ています。赤と黒の中間位で、どちらかといえば赤に近いリキュール的な果実、紅茶、スパイス、皮革、毛皮、スーボワなど。味わいはやや水っぽいながらも、しなやかな酸と滑らかな果実味を中心にエレガントにまとまっています。
ただ、やはり02年と比べると、果実味の張りや豊満さ、香りのクリーンさの面ではっきりと差を感じます。
なんというか、とれたブドウの健全さの差が出ているのかな、なんて思ったりもしました。

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日時 2011/6/17
銘柄 ジュブレシャンベルタンV.V2008(フーリエ)
感想 木曜日の夜は送別会があったのですが、そのあと二軒目に三茶路地裏の「CHEF'S KITCHEN WINE BAR TEPPEN」に行きました。店内活気ありますね。料理もなかなか美味しかった。 http://bit.ly/m8H8ZD

飲んだワインは、ココファームの白。比較的甘口仕立てのすっきりした白でした。
写真 1
金曜土曜と自宅で開けたのは、購入したばかりの08フーリエ。
まだ状態が落ち着いていないかなという危惧はありつつ、追加購入の検討の意味も込めて、村名をあけてみました。
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色調は濃いめのルビーですが、透明感があります。香りは例によって、トーンの高い、赤系果実や紅茶、キノコ、タバコ、おがくずなどの独特の香り。
飲んでみると、やや酸がたち気味ですが、充実感のある果実となめらかなタンニンとで、破綻なくまとまっています。ただ、グリップや力強さは07年の村名に比べて1歩劣るようんs印象もあります。まあ、フーリエの場合、若いうちは、開け るタイミングによって相当表情を変えてくるので、今はまだ早すぎたのかもしれません。 小瓶に残した二日目は、やや香りのワイルドさは衰えたものの、味わいにグリップが出てきました。やはりもう少し寝かせたほうがよさそうですね。
最近また5K前後で07や08の村名が入荷しているようなので、07、08それぞれ追加購入して数年寝かせてみようと思います。

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日時 2011/6/15
銘柄 ヴォルネイ2005(ニコラ・ロシニョール)
感想 きゃんどるさんに行ったときに、もう一本勢いで開けたボトルを掲載するのを忘れてました。 写真 3
ミシェル・マニヤンが早々に空になったので、予備に持参したこちらのボトルも開けることにしました。 こちらはまだかなり強いですね。開けたては、赤系果実のゼリーやスパイス、オークに加えて、ハーブっぽい青いニュアンスが目立ちます。ただ、飲んでみると、香りから想像するほどの硬さはなく、ミルキーなニュアンスのなめらかなテクスチャーの中に、充実した果実味と酸、タンニンの要素が詰まっています。もう少し寝かせたほうが美味しく飲めただろうなと思いつつ、今でも十分美味しかったので、結果オーライでしたね。もっと積極的に空気に触れさせてもよかったのかもしれません。
2005年のブルは酒質が強い分、飲み頃はやや悩ましいですね。
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日時 2011/6/13
銘柄 ヴージョ・プティヴージョ06(フーリエ)
感想 いろいろあって、ヤケ酒です。
どうせヤケ酒を飲むなら、しっかりと癒してくれるような銘柄にしようと、先日追加購入したばかりのフーリエを開けてみました。これでブショネとか熱劣化だったら、泣きっ面に蜂というところでしたが、状態に問題はありませんでした。 vougeot0613
赤系果実に紅茶、スパイス、下草、キノコ、タバコなどが渾然一体となったフーリエ香に思わずうっとり。
味わいは、あまり濃くない色調からもわかるとおり、力強さや凝縮感に満ちたものではありませんが、ナチュラルで破綻のないバランス感はさすがです。ただ、経年的なものなのかVTのキャラクターなのか、ややグリップが弱く、同銘柄の07年よりは1ランク落ちる印象があります。
ちなみにBURGHOUND.COMとWAの点数を調べてみると‥
プチヴージョ     2009/ 2008 / 2007 / 2006
BURGHOUND.COM  89-92 / 89-91/ 88-91 / 89
eRobertParker   93 / 90 / 90 / 89

まあ、そんなに変わらないといえば変わらないですが、WAでは06が一番低いですね。 近年長足の進歩を遂げているフーリエのような生産者の場合は、ビンテージの良し悪しよりも、直近の年の方が出来がよい、ということもあるのかもしれません。
ちなみにBURGHOUND.COMでは、飲み頃は2014+となっていますが、今回のボトルの感じからすると、もう少し早くてもいいように思います。ヤケ酒として飲むにはもったいない香味ですが、十二分に癒されたから、よしとしますかね。
日時 2011/6/9
銘柄 夜の会食で、とある中華料理店にワインを持ち込むことになりました。こういうときのワイン買出しは私の役割です。 昼休みに虎ノ門のカーブドリラックスに行って見繕ったのが、ヴァインヴァックとダヴィッド・デュヴァンの2本。どちらも同じVTは飲んだことはないものの、何度か過去に飲んでいて、手堅い線で選びました。

リースリング・キュベ・テオ2009(ヴァインバック)
いいですね。艶々したリースリングです。ややパッションがかった柑橘系フルーツ、アカシアの花、ミネラルなどの華やかな香り。口に含むと、ツルリとしたテクスチャーの中にも伸びのある酸があります。口の中での表情も豊かで、同席した方々にも好評でした。
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モレサンドニ2008(ダヴィッド・デュヴァン)
かつてのトルショーさんの畑ですかね? 以前はモダンで濃いめの作りをする印象があったダヴィッド・デュヴァンでしたが、この08年はずいぶんと抽出もやわらかくエレガントなワインに仕上がっています。赤系果実やシナモンなどのスパイス、紅茶などのクリーンな香り。味わいはミディアムボディで、含み香が豊か。やや力強さには欠けますが、中庸を得た仕上がりのよいワインだと思いました。
↑銘柄違いますが‥。
カーブドリラックスさん、さすがいい品置いてますね。
感想  
日時 2011/6/5
銘柄 ブルゴーニュ・ルージュ07(フーリエ)
感想

0604wine
期せずして注目の作り手のACブルが続きます。
この日開けたのはフーリエ。 ウメムラさんで最近のVTを数本買い増したのを機に、手元の裾モノを飲んでみることにしました。

この07年は過去2回飲んでいて、これが最後の1本です。 1本目は到着後すぐ飲んだにもかかわらずすばらしい香味でした。2本目は1年近く経ってから飲みました。初日は還元状態でぎごちなく、あれれ?と思いましたが、二日目になったらグンとよくなりました。というわけで、今回の3本目は購入後約一年半ほど経過したボトルです。

07年の、しかも裾モノとしては十分すぎるほど濃いルビーの色調。 当初寡黙だった香りは、時間とともにグングン開いて、カシスやプラム、アーシーなニュアンス、皮革、キノコ、タバコなど、ACブルとは思えないような複雑さ。フーリエ香とでも呼びたくなるこの独特の香りを嗅ぐだけで、もう元を取った気分です。 味わいは当初ギゴチなさやエグミ感を感じたのですが、こちらも空気に触れるにつれて、ナチュラルになりました。果実味もそれなりに充実していて、酸、タンニンとのバランスもよく、まさに飲み頃でしょう。一般の作り手の村名に迫るような、充実した余韻も見事です。 いろいろ取り沙汰される作り手で、賛否両論あるのも知っていますが、やはりフーリエは非凡だと思います。なんだかんだいっても、もう香りだけでマイってしまいます。ずっとついていきます、フーリエさん、って感じです。 翌日はやや酸が前面に出てきましたが、香りも健全で、二日に亘って楽しめました。 0604wine2

飲み干した後のグラスには、酒石酸でしょうか?こんなに結晶が‥。
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日時 2011/6/4
銘柄 ブルゴーニュ・ルージュ05(トルショー)
感想 0603wine

トルショーさんのワイン、もう作られない(例によって、一部まだ細々と作ってているようですが)と思うと、なかなか開ける気にならないのですが、手元の村名などの飲み頃を測る意味もあって、裾モノを開けることにしました。

結構酒質強いですね。

といっても、味わいはしなやかで、バランス良好です。リリース初期に言われていた、ジャミーな感じは後退して、トルショーさんらしいナチュラルな味わいになってきました。
ただ、このボトルはやや香りにノイジーな要素があるのが残念。もっとクリーンでオーソドックスな香りを期待していたのですが、どうも、毛皮や(よくない意味で)動物的なニュアンスがあります。この手の香りが本来の香りをマスキングしてしまっているのか、はたまた、香りのハーモニーが崩れて、この手の香りが目立つようになったのか、定かでありませんが‥。

ひとまず様子を見ようと、ボトル三分の二ほどを翌日に持ち越したのですが、これが失敗。小瓶に移したほうはまだしも、バキュバンしておいたものは、雑巾っぽいニュアンスまで出て、まるで楽しめませんでした。 まあこんなこともありますね。
飲み頃という点では、すでに十分飲みごろになっていると思います。ただし、すぐに飲まなければ後がない、というわけでもなさそうです。
日時 2011/6/1
銘柄 ブロークンウッド・セミヨン2009
感想 0601wine
オーストラリア、ハンターバレーの白、しかも品種はセミヨン。
自分で言うのもなんですが、私にしては非常に珍しいチョイスのこの銘柄、実はいただきもののボトルです。
ブルーがかった清涼感のあるボトルがオシャレですね。
イエローというよりも白っぽく淡い色調。香りはグレープフルーツやレモン、ハーブ、ミネラルなど。飲んでみると酸が溌剌としていて、フレッシュな果実味とともに、実に生き生きとした味わいです。セミヨン単独のワインってほとんど飲んだことありませんが、こういう味わいなんですね。もっと酸が控えめでのっぺりした味わいを勝手に想像していましたが、思いのほかヴィヴィッドな香味だったのが意外でした。
クイクイ飲めるなぁと思ったら、アルコール度は11%とのこと。
気づけば、ボトル1本近く空いていました。
これから梅雨のじめじめした季節や夏場に向けて、悪くないチョイスだと思います。