2011年3月

日時 2011/3/31
銘柄 ヴージョ・プルミエクリュ・プティヴージョ07(フーリエ)
感想 3030wine
フーリエの07年はACブル、ジュブレイ村名と飲みましたが、1級クラスは初めてです。。 特級のクロヴージョが多くを占めるヴージョ村において、格下扱いの1級、しかも「プティ」がつくということで、この銘柄、名前でかなり損をしているように思います。しかし内容は想像以上に素晴らしいものでした。 まだまだ紫色がかった色調の濃いルビー。香りがすばらしい。黒い果実のコンポートやスパイス、黒土などに加えて、時間と共になめし革やシャンピニオンなどのくらくらするような芳香が立ち上ります。 飲んでみると、最初にうちこそピリピリした酸が感じられましたが、時間とともに落ち着いてきて、充実した果実味が口の中いっぱいに広がります。酸は伸びやかで、タンニンは豊富ながらきめ細かく、堅牢な構造と今の時点での飲みやすさを高度に両立しています。数年待てばさらに表情が豊かになりそうな予感はあるものの、今現在これだけ美味しく飲めてしまうと、開け時については悩みますね。まあ嬉しい悩みですが。 それにしても07年のフーリエはすばらしいですよ。ACブルについては賛否両論あるものの、昨年飲んだ村名ジュブレイは抜群の味わいでしたし、今回の1級ヴージョも充分期待にこたえてくれるものでした。こんな折ですが、08ビンテージについても少し買い足そうかと思いました。 ★楽天でフーリエを検索。★
日時 2011/3/29
銘柄 モレ・サンドニ・クロ・ソロン(オリヴィエ・ジュアン)
感想 0327wine
地震後最初の一本をこの銘柄にしたのは、特段の理由があったわけではありません。壊れたサイレントカーブの中のボトルたちを慌ててユーロカーブに避難させたため、どのボトルがセラー内のどこにあるか皆目わからなくなってしまったのです。とりあえず一番取り出しやすいところにあったボトルがこのオリヴィエ・ジュアンでした。 グラスに注ぐと、深い色調のルビーで、エッジはまだ紫色すら感じます。ブラックベリーやカシスのコンポートやスパイス類、オークなどの黒々とした香り。飲んでみると、温度が低かったこともありますが、強めのスパイス感とやや乾いたタンニンが感じられ、果実の旨み甘みはなかなか前面に出てきません。テクスチャーはキメ細かいながらも、やや毛羽立ったような印象を受けます。総じて生真面目に作られたピノという印象で、悪くないのですが、今はちょっと飲んだ時期が悪かったかもしれません。もうしばらく寝かせると妖艶な香味を見せるようになってくれるのでしょうか。小瓶に残した翌日は、香りこそやや衰えましたが、味わいはまろやかになって、チーズとよく合いました。

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日時 2011/3/8
銘柄 モンテリ・レ・デュレス2002(コント・ラフォン)
感想 306wine
この日開けたのは、コント・ラフォンが作るモンテリーです。ラフォンといえば、いうまでもなく白の名手ですが、ヴォルネイ・サントノなど侮りがたい赤もリリースしています。このモンテリは昨年02と05年が売りに出されていたときに、値段がリーズナブルだったこともあって、2本買ってみたものです。ラフォンのモンテリ、私も飲むのは初めてですが、どんなものでしょうか。 色調は赤々とした深い色調のルビー。赤と黒の中間位の果実やシナモンなどのスパイス、それに熟成に由来する土っぽい香りが加わり始めています。飲んでみると、う〜む、ストイックな味わいです。充分な凝縮感もあるし、タンニンが暴れているわけでも酸っぱいわけでもないのですが、いかんせん果実味に愛嬌のかけらもなく、飲んでいて心躍るものがありません。せめて果実の甘みか旨みが少しでも感じられれば全然違ったのですが‥。 翌日、小瓶に移した残りを飲んでみたところ、味わいはいくぶん外向的になったものの、今度は香りが完全に死んでしまってました。香りだけでも、味わいだけでも充分に楽しむことはできない。ワインってつくづく難しい飲み物です。
日時 2011/3/5
銘柄 数年ぶりにビストロ・マリージェンヌに行きました。料理、雰囲気、ワインとも相変わらず素晴らしいのですが、かつてなかなか取れなかった予約がアッサリ取れたりとか(それはそれでありがたいのですが)、以前訪問したときの「3900円、4900円均一」リストがなくなってたりとか、そもそもワインリストが「改訂中」だったりとか、なんとなく昔の勢いを感じないのは、私の思い過ごしでしょうか。 0226restaurant
写真は、白身魚のマリネ、うずらのパイ包み。他にはオリーブとかリエットぐらいしか注文しませんでしたが、ひと皿あたり2人分はあるため、量的には充分でした。 写真のボトルは、魚料理のときに差し入れでグラスでいただいたサンセールと食後に飲んだカルヴァドス。 メインのワインはというと、最初リストにあったポンソの01ブルを注文したら、品切れ。代わりに店の方がこんなのはどうですかといって、ヴィレーヌの98メルキュレとグロフレールの02HCN、メオカミュゼの00マルサネ3本のボトルを持ってきました。
感想 ということで、3本のボトルからどれを選ぼうかということになりました。滅多に飲む機会のない13年熟成のヴィレーヌに心魅かれましたが、ご一緒した方の好みや外したときのリスクも考慮してメオの00マルサネを選ぶことにしました。インポーターはラック。 0206meocamuzet

マルサネ00(メオカミュゼ)

色調は暗くてよくわかりませんでしたが、かなりオレンジがかっていたようです。香りはジュクジュクですね。赤系果実は梅酒っぽくなっていて、スーボワや皮革系の香りがスパイス香と入り混じっています。飲んでみると、かなり構造が緩くなってきていて、ピークを越えて既に下り坂の印象です。フィニッシュに向かって、土っぽさが増してドロンとした感じになります。それでもボトルの下の方に向かうにつれてだいぶ味わいは力強くなってきましたし、00年のマルサネ、5900円というプライスを思えば、充分満足できるものでした。 次回伺ったときに残っていれば、ぜひ98ヴィレーヌも試してみたいですね。
日時 2011/3/4
銘柄 ピュリニーモンラッシェ2007(ラモネ)
感想 0303ramonet
昨年yohさんに飲ませていただいた90リュショットにノックアウトされて以来、すっかりラモネファンになってしまったshuzです。
(ちなみに家でペットを飼うことになったら、ポンソかラモネと名づけようと思っています(笑)。)新しいVTを中心に何本か買い揃えていますが、集めるばかりでなくたまには飲んでみようということで、まだ早いのを承知で07年の村名を開けてみることにしました。 黄緑がかった輝きのあるイエローの色調。グレープフルーツやレモン、アカシア、バニラ、それに強めのミネラル。飲んでみるとまだ若く、瑞々しい果実と張りのある酸がせめぎ合っているものの、エッジが丸くなめらかなテクスチャーもあって、今の時点でも結構美味しく飲める懐の広さがあります。といっても複雑さはありませんし、温度が上がってくると、中盤の味わいに緩さが見え始めますが、そこはまあ村名ですから、仕方ないところでしょう。ラモネといえばシャサーニュですが、ピュリニーもイイですね。次は少し古めのボトルを飲んでみようと思います。

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日時 2011/3/3
銘柄 シャンボールミュジニー・レクラ06(ユドロバイエ)
感想 0227wine
このところ私の中で評価が急落していたユドロバイエ。
といってもせいぜい村名やVVまでを飲んでの印象でしたので、上のクラスはどうだろうと、初めて家で1級クラスを開けてみました。
結論から言うと、この06レクラは思いのほか好印象でした。

色調は濃いめのルビーで、エッジはかなりはっきりとオレンジが見えます。香りはカシスやブラックチェリーなどの重心の低い果実香、オレンジピール、ミネラル、それに焦げ臭が強めに出ます。 口に含むと、ヒンヤリとミネラリーで、伸びやかな酸とクリーンな果実味が拮抗しています。色調から感じられるほど熟成が進んだ感じはなくて、総じてまだ若々しい味わいです。翌日になると黒系の香味は大きく後退して、赤い果実や紅茶、オレンジの皮系の味わいになりました。二日目の香味はあまり感心しませんでしたが、初日の印象は最近の私のバイエへの低評価を覆すものでした。あとは熟成してどのような一面を見せてくれるかでしょうね。 まあ仮に熟成能力がイマイチだったとしても、若いうちに美味しく飲めて、値段もこれだけ安ければ充分と思いますが。 ちなみに今回のボトルはとにかくコルクがタイトで、ラギオールのソムリエナイフでは抜けず、スクリュープルのオープナーを持ち出してやっと抜けました。抜いたコルクは真下の部分しか染みておらず、完璧といえるものでした。
日時 2011/3/1
銘柄 ジュブレシャンベルタン・キュベ・ド・ラベイユ02(ポンソ)
感想 2026ponsot
ヒグチワインさんで02のポンソが安く出ているのを見つけて2本買いまして、到着後1週間ではやや拙速かなと思いつつ、待ちきれなくなって開けてみました。
リーデルに注ぐと、透明感のあるやや濃いめのルビーで、エッジにはややオレンジが見えます。香りは、うーん、あまり期待した要素が出てこないんですよねぇ。時間とともに焦げ臭的なニュアンスが立ち上ってきますが‥。 飲んでみると、なめらかな黒系果実のアタック、中盤から旨みが広がりますが、フィニッシュにかけて味わいが散漫になり、雑味感が出るのと湿っぽいタンニンが優勢になるのがマイナス点です。良年のラベイユということで、もっと期待していたのですが、時期的なものなのか、コンディション的なものもあるのか、実力を発揮しきれていないもどかしさを感じるボトルでした。 小瓶に残した翌日も力を発揮することはなく、普通に衰えてしまった感じです。 ポンソはあたると本当にすばらしいのですが、今回のような煮え切らないボトルや、酸っぱいボトルなどにもよく遭遇します。新しめのVTを購入して、自宅で寝かせるのにこしたことはないのでしょうね。

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