私がホームページを始める前から活動されているへんさんにお誘いいただいて、長年(10年以上でしょうか)続いているワイン会に参加させていただきました。
この会のことは、へんさんのサイトや安師範のサイトで毎年拝見して知っていましたが、まさか自分がご一緒できる日が来るとは思っていませんでした。
ワインに手を出した(へんさんのサイト)
どう飲めばそう食う(光弘さんのサイト)
安ワイン道場(師範のサイト)
会場は、広尾の「レヴェランス」。非常に個性的な料理を出しますね。
この日は珍しく最後の皿まで写真を忘れずに撮れました。

当日のメニュー。各皿のネーミングも個性的です。
■ヴィルマール・グランキュベ・ブリュット
バランスのよいシャンパーニュですね。みずみずしい果実味。酸は豊かですが、エッジは丸く、味わいはなめらかです。自宅にも1本欲しくなりました。
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■ ピノグリ2009(城戸ワイナリー)
これがファーストビンテージだそうです。なぜにピノグリ?と思いますが、土壌や気候との相性とかあるのでしょうか。飲んでみると、凝縮感はさほどありませんが、かといってシャバシャバな感じもなく、どことなくオイリーな雰囲気も。ピノグリらしいかといと微妙ですが、なかなか美味しく飲めます。市場に受け入れられるかは値段次第でしょうね。
■ ムルソー・ティレ2008(ヴェルジェ)
教科書的な、実によくできたシャルドネです。黄桃やグレープフルーツなどの果実に心地よいオークがアクセントを添えます。味わいはコッテリ系かと思いきや、思いのほか酸がスマートでミネラリーです。果実味も瑞々しく、素直に美味しいといえる味わい。ヴェルジェというと、最近はギュファンエナンのドメーヌものに目が行き勝ちですが、こちらも相変わらず手堅いですね。
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■ ピコ・マダマ 2005
本当は、もっと後の方に飲んだのですが、写真のカップリングの関係でここで紹介します。 スペインはフミーリャ産で、値段は3K前後なのにPP95点という驚きのハイCPワインです。品種はプティヴェルドとモナストレル。飲んでみると、とにかく濃い!すごい凝縮感です。アルコール度も高く、他のワインをしこたま飲んだ後には、正直ちょっと飲み疲れする強さです。それにしてもこのワイン、これで05年って‥。まだまだリリースしたてのような若さです。機会があれば、自宅で数日かけて飲んで、変化を確かめてみたいと思いました。
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■ドメーヌ・トレヴァロン・ルージュ99
かつて一世を風靡したトレヴァロン。最近時折バックビンテージを見かけるようになって、私も熟成したものを飲んでみたいと思っていたところでした。10年の歳月のおかげか酒躯が柔らかくなっています。鮮烈な赤系果実の含み香。たっぷりの旨みと伸びやかな酸とで、ピノっぽい透明感とトマトジュースのような独特のフレーバーがあります。これは面白いワインですね〜。たまに80年代のものも見かけますが、20年保つワインではないでしょうね。このぐらいで飲んでよかったのではと思います。
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■ニュイサンジョルジュ・プルミエクリュ99
(プリューレ・ロック)
おお、99年のプリューレ・ロックですよ。ラベルはまだ以前のものです。オレンジの見える色調。よく言えば松茸、悪く言えば漬物系が支配的な香りはやや疲れ気味の感がありますが、飲んでみるとまだまだ元気で、綺麗に熟成しています。タンニンは溶け込んで、酸のエッジもとれて、なめらかで丸みのあるテクスチャー。いやあ、プリューレ・ロック、好きなんですよねぇ。次回欧州から調達ときに何本か買い増そうかなどと企んでみたり‥。
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■リュシュットシャンベルタン04(ジョルジュ・ミュニュレ)
先日欧州のショップから届いてまだ1ヶ月経っていないので、状態が落ち着いていないかも、という一抹の不安がありました。ひと口飲んでみると、木屑のようななニュアンスがトップノーズにあって、こりゃダメかな、と思いましたが、時間とともに赤い果実やミネラルやスパイス的な香りに置き換わってくれました。04年の特徴なのか、茎のような青っぽさをかなり感じますね。味わいはこの作り手のフラッグシップらしく、果実味の凝縮感と透明感を両立しており、各要素のバランスもよく、レベルの高いものでした。もう一本買ってあるので、こちらはたっぷり寝かせて見ようと思います。
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■クロヴージョ02(シャルロパン・パリゾ)
会も終盤になって、みなさんまだ飲めそうでしたので、予備に持参したワインを開けてもらうことにしました。いつもながらのパリゾ節で、パンと張った酒質の中に、甘く凝縮された果実味と豊かな酸、よく熟したタンニンがせめぎあうようにバランスをとっています。シナモンなどの含み香も豊かで、まさにピークのときに開けたということなのでしょう。持参した私自身の予想を上回るビックリワインでした。
このところ持参ワインの不調が続き、凹むことが多かったのですが、今回は2本とも喜んでもらえてホッとしました。2本目のパリゾは本当にまぐれのような当たりワインで、同じ銘柄を今開けても、おそらくこうはいかないだろうという香味でした。持ち寄り会ではいつもパリゾに助けられています。
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■ Ch.オーバイィ90
ペサックレオニャンの目立たない格付けワインですが、これがすばらしい熟成状態でした。皮革やスーボワ系の心地よい熟成香。ふくよかで丸く甘く、それでいて目が詰まった酒質。非の打ち所のない熟成ボルドーです。あらためてパーカーさんのレビューを見てみると、
93年時点の評価は91点/飲み頃1995-2005、
97年時点の評価は92点/飲み頃1997-2012、
09年では90点/飲み頃2009-2019 になっています。
ということは、常に「飲み頃に差し掛かったところ」と感じていたということなんでしょうか?たしかに、まだ当分持ちそうですけどね。やっぱり90VTは偉大です。
■ Ch.ラフィットロツィルト86
泣く子も黙るPP100点ワイン。自分の記録を見ると、01年4月と00年11月に飲んでいますが、最近はとんとご無沙汰。というか、この頃の値段を思うと、もう飲む機会もないかもしれません。
で、このラフィット、香りが閉じもこり気味で、なかなか全貌を表わしてくれないもどかしさはありましたが、濃縮された緻密なテクスチャーはさすが1級と思わせる風格がありました。前に飲んだときにかなり木質的なニュアンスを感じたのを覚えていますが、今回も傾向は似ていて、10年分の熟成にふさわしい枯れたニュアンスが感られました。会の最後の方まで残しておいたら、香りもかなり出てきていました。
上記のオーバイィと同じく長年光弘さんが自宅で寝かせていたボトルだそうですが、手元で長年寝かせたワインというのも格別なものでしょうね。
光弘さん、へんさんはじめ、みなさんどうもありがとうございました。
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