2010年8月

日時 2010/8/31
銘柄 ブルゴーニュルージュ07(フーリエ)
感想 100830wine
前回の村名が今年飲んだ村名クラス随一と思えるようなすばらしさだったので、このACブルにも期待してあけたのですが‥。

グラスに注ぐと、赤々とした健康的なルビーの色調。香りはフランボワーズやカシス、スパイス、それにキノコやハーブなどのニュアンスもあります。 ところが、飲んでみると、これがビミョー。リリース当初に飲んだときに比べて、輪郭がモヤっとしていて、相変わらず果実味にみずみずしさはある一方で、味わいの後半にかなり強めの苦味というかエグミというか、そんなやや不快な要素を感じます。この日は結局楽しんで飲むことができずに、ボトル半分冷蔵庫に残しました。

ところが翌日になると、不思議なことに、初日に目立った苦味やエグミのような要素は消えていて、素直に美味しいといえる味わいに変化していました。小瓶に移して一日置くことで十分空気に触れて、味わいが開花したのでしょう、村名ジュブレイのような要素の力強さや密度感はないものの、明らかに同一線上にあることを感じさせる香味で、最初からこの味わいだったら、さすが07フーリエと絶賛して終わっていたと思います。

それにしても、なかなか難しいですね。初日は還元状態になっていたということなんでしょうけれども、正直、初日との落差にはかなり戸惑いを覚えました。これから飲む人は「?」と思うような味わいだったら、デキャンティングしてみてみることをお奨めしておきます。

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日時 2010/8/30
銘柄 ポメリー・ブリュット・ロワイヤル
感想 春先に行って味をしめたのか、この週末、カミサンと子どもたちが「スパリゾートハワイアン」に再び行っておりまして、私は家で留守番でした。
前回ひとりで留守番した時は、私自身が仕事で半ばノイロっていて、ほとんどなにもできなかったのですが、今回はその分も取り返すべく、いろいろと活動してました(笑)。
まず金曜日の夜は、帰社時に渋谷で途中下車して「トイストーリー3」鑑賞。 土曜日は、午前中に地元の電気屋でラジカセ購入。昼から府中の大国魂神社参拝し、駅前のTOHOシネマで「借りぐらしのアリエッティ」鑑賞。 そのあと、同じく府中の伊勢丹で通勤用のカバンを買おうと思ったら、思いのほか種類がなかったので、そのまま新宿の伊勢丹まで行って、LED biteのカバンを購入。夜は千歳烏山の実家で晩飯をご馳走になったのですが、そのときに地元の酒屋で買って持参したのが、コレです。お値段は3K台半ばとというリーズナブルなプライスでした。 100828wine
洋ナシや桃、柑橘、それに白い花やクロワッサン、それに蜜っぽいコアがあります。飲んでみると、ポメリーらしく、軽めで爽やか。それでいて押さえるべきところは押さえた味わいはさすがですね。新しい発見や心をゆすぶられるような感動ははないものの、この時期に飲んで素直に美味しいと思える安定感、安心感のあるシャンパーニュです。いろいろRMもののシャンパーニュも飲んでますが、大手NMのノンビンが3K半ばで入手できてしまうとなると、同価格帯のRMは厳しいかもしれませんね。
日時 2010/8/26
銘柄 ヴォルネイ85(ベルナール・ドラグランジュ)
感想 100825wine
久々に家で赤を飲もうと思い立ちまして、しかしながら、翌日(=今日)は帰宅が遅いため、二日に分けて飲めない。だったら思い切り安いのを開けるか、どのみち翌日まで保たないような古酒を開けようかと迷った挙句、「安価な古酒」を開けることにしました。 ドラグランジュというと、以前平野さんのところで購入した90ボーヌが2500円という安さながら素晴らしかった経験があって、夢よもう一度と、その後何度かトライしているのですが、なかなかその再現とは行きません。
今回のヴォルネイも、リコルクでしょうね。85年といいながら酒質はまだまだ元気ですし、コルクもしっかりしていました。前回飲んだ85ボーヌと比べて色調はさらに濃厚です。香りはややドライフルーツ的な黒い果実やイチジク、紅茶、スパイス、スーボワなど。ロブマイヤーのIIIグラスを使ったのですが、例によってあまりウエットな香りが立ち上ってくれず、通常のリーデルで飲んだほうがよかったかもしれません。飲んでみると、古酒というよりはまだしっかりしたエキス分とコクを感じます。その一方で豊かな抑揚や含み香があるわけでもなく、どこか一本調子の味わいでもあります。 まあ値段が値段(3K台後半)なので、多くは望めませんが、飲んで後悔はしないものの、感動もない、そんなボトルですね。 ドラグランジュ、以前の90ボーヌのようなノンリコルクのものをまた飲んでみたいです。
日時 2010/8/23
銘柄 クレマン・ド・ブルゴーニュ(アニュエス・パケ)
感想 100823wine
アニュエス・パケは、新ブルゴーニュの生産者の中でも個人的に注目している造り手の一人。以前ここの作るオークセイの赤を飲んで、なんともいえないセンスのよさを感じたので、今回注文した泡モノもそれなりに期待して開けてみました。 グラスに注ぐと、やや麦わら色がかったイエローの色調でシャンパーニュに劣らない勢いのある気泡があります。香りは白桃やナシ、ミネラル、アカシア、それにクロワッサン。味わいはフレッシュな果実と心地よい酸とが爽やかにバランスがとれており、12%のアルコールと相まって杯が進みます。適度なイーストフレーバーも感じられ、状態のよさもあいまって、ボトムラインのシャンパーニュと充分渡り合える競争力を備えていると思います。 個人的には、前回飲んだフィリップコランのクレマンよりこちらの方が好印象です。 って、久しぶり(2週間ぶり)に飲んだせいもあるかもしれませんけどね。
日時 2010/8/7
銘柄 カルト・ノワール・ブリュット(リシャール・シュルラン)
感想 100807wine
ラシーヌさん扱いということで、状態いいですね。リシャール・シュルランの中では、カルト・ドールより若干若い樹を使って造られているようですね。平均樹齢25年、ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%、ステンレスタンクでの発酵、熟成。色調はやや淡めのイエローで、少し黄緑がかっています。気泡は細かく、勢いもあります。香りはカリンやナシ、ミネラル、白い花など。口に含むと、心地よい泡とふくよかな果実味が印象的。やや軽めで奥行きに乏しい気もしますが、クレマンなどに比べると、やはりシャンパーニュらしい貫禄は感じますね。。今の季節にふさわしい爽やかな味わいで、難しいことを考えずに、美味しく飲めるシャンパーニュです。
日時 2010/8/1
銘柄 クレマン・ド・ブルゴーニュ(フィリップ・コラン)
感想 シャンパーニュより安くて、それに近いような味わいのスパークリングがないものかと探していますが、なかなか世の中甘くないですね。このクレマンはウメムラさんなどで誉められていたので、期待して飲んでみましたが‥。 100801cremant
悪くないんですけど、2千円台半ばの価格を思うとちょっと微妙な感じもします。細かくなめらかな気泡。リンゴやグレープフルーツ、アカシヤ、それに軽くイーストのニュアンス。飲んでみると嫌味のないナチュラルなバランスには好感が持てますが、シャンパーニュにあるコクが感じられず、いかんせん味わいがシンプルです。冷やしてゴクゴク飲む分にはいいのですけど、それであれば、千円台でロワールあたりのクレマンやカヴァを探すという選択もありますし、近年めっきり減ったとはいえ、注意深く探せば3K前半で美味しいシャンパーニュもありますし‥。なんだか、シャンパーニュのよさを再認識する皮肉な結果になってしまいましたが、アニュエス・パケあたりのクレマンも今度試してみようと思います。