2010年4月

日時 2010/4/28
銘柄 この日は某氏が購入してくれた「石垣島ラー油」を引き取りがてら、ワインでも飲みましょうかということで、三軒茶屋の「きゃんどる」さんに伺いました。 ワインは持ち込みで。 100428wine1.jpg
ムルソー・リムーザン05(ファビヨン・コシュ・ブイヨ)
アラン・コシュビズアールのネゴシアンブランドですが、中身は紛れもなくコシュビズアールのドメーヌものというボトル。平野弥さんのワイン会の際に購入してきたものですが、さすがに状態イイですね。香りは柑橘系果実、ミネラル、白い花、シナモン。それにオークが絡みます。飲んでみると、厚みはそれほどではないものの、清々とした果実とそれを支える酸が心地よく、無難な仕上がりです。まだオークが強めに感じられましたので、1級銘柄を開けるのは数年待とうと思いました。

ムルソー・クロ・デ・ペリエール02(アルベール・グリヴォー)
久しぶりに飲むアルベール・グリヴォー。こちらは古きよきムルソーといった趣です。色調からしてかなりイエローの強い色合い。香りも黄桃やパイナップル、キンモクセイ、バニラなどに加えて、ナッツやノワゼット的なニュアンスも出ており、当日ハンドキャリーとは思えないような芳香を放っていました。味わいは02年らしく、パンと張った果実味があり、コッテリ系ですが、といって酸も不足することなく、しなやかに構造支えます。持ち込んだご本人は謙遜されてましたが、いいワインです。

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カレラ・ジェンセン2001
ツイッターで話題になっていましたが、持参したのはたまたまです。(^^; カレラは熟成させるとよいですね。カシスや黒系果実のリキュール、スパイス類、鰹節、皮革系などの力強い芳香。味わいはブルゴーニュ的で、力強い構造があり、湿ったタンニンがアフターに残ります。もう少し寝かせてもよかったかもしれません。

オーガストウエスト・ロザラズヴィンヤード2006
同じカリフォルニアといっても、カレラとは全く違うベクトルです。はちきれんばかりの健全でジューシーな赤い果実味。ゴムやシナモンのようなニュアンスもあり、タンニンはよく熟していて、ジンジンとした酸が果実の甘みと心地よく拮抗します。良い意味でカリフォルニア的なピノです。

結局3人で4本。こんなに飲むつもりじゃなかったんですが、持参すると、結局開けてしまいますね。なんだかんだで人数を超える本数を飲んでしまいがちなのが持ち寄りワイン会の難しいところです。翌朝は案の定二日酔いでした。
日時 2010/4/25
銘柄 シャンボールミュジニー2000(アラン・ユドロ・ノエラ)
感想 100425wine.jpg
久しぶりのチョイ熟検証、今回はアランユドロノエラの2000年です。 2000年と聞くと、まだ最近のような気がしてならないのですが、考えてみればすでに10年経過しているんですよね。2000年当時に90年のボトルを見ると、古いワインだなぁと思ったものですが、この違いって何なんでしょうね。

グラスに注ぎますと、全般にオレンジというよりレンガ色がかったガーネットで、濃さ自体はさほどでもありませんが、色調全体から暗い印象の色調を受けます。 香りはカシスや赤い果実のリキュール的な要素もある一方で、アンズやイチジクなど乾いたドライフルーツ的要素も同居しています。他に枯葉、梅、鰹節、烏龍茶、麦わらなど、全般にかなり熟成が進んだ感じの香りです。飲んでみると、やや果実がグジュっとしてきていて、タンニンはすでに溶け込んでいますが、酸はやや神経質。熟成のカーブとしては、すでにピークを越えて古酒の領域に入りつつあるところでしょうか。シャンボールらしく獣や皮革系の要素は前面には出てきませんが、ボトル上部では香味にやや醤油っぽいニュアンスが顔を出し始めていたりと、あまりアタリのボトルではなかったのかもしれません。半分小瓶に移しましたが、これだと翌日はたぶん飲めなくなっているだろうなぁ‥。まあ、3K台中盤で購入したボトルですので、あまり文句も言えませんが‥。

翌日:初日があの調子でしたので今日はすっかり醤油になってしまっているかと思いましたが、意外なことに、それほど衰えておらず、充分飲めるレベルをキープしてました。良い意味で見込みが外れました。つくづくワインって、不思議な飲みものですね〜。

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日時 2010/4/22
銘柄 オート・コート・ド・ニュイ2006(オーレリアン・ヴェルデ)
感想 100422wine.jpg
この日は早く帰宅できましたので、セラーの中から平日向きの銘柄を開けることにしました。
06年にてラシーヌ終売となってしまったオーレリアン・ヴェルデ。かなり安くなって出ていたのを何本か購入しました。といってももともとの値づけが高かったので、それほど割安感は感じないのですが‥。平日ということで、開けたのは裾モノのHCNです。
抜いたコルクは底の方以外全く染みておらず、状態の良さを感じさせます。グラスに注ぐと、まだまだ初期的な香りですが、ゆっくりと待っているうちにだんだんフローラルな芳香が立ち上ってきました。赤と黒の中間ぐらいのフルーツ、スミレ、ミネラル、少しトーンの高いスパイス類。飲んでみると、HCNとあって、凝縮感はありませんが、といっても水っぽいわけでもなく、伸びやかな酸を基調にナチュラルにまとまっています。状態のよさもあって、テクスチャーがとてもなめらか。オーソドックスな作りでありながら、なめらかなテクスチャーと緻密なタンニンにより、モダンに仕上がっています。やや面白みに欠けるキライはありますが、いいワインであることは確かですね。残りの村名は何年か寝かせてみようと思います。

二日目。前日はあまり飲まなかったので、ボトル半分を小瓶に移し、さらに残った分をバキュヴァンしてました。今晩飲んでるのはバキュヴァンの方ですが、ほぼ初日に近い状態をキープしてます。明日は小瓶に移した残りを飲む予定ですが、こちらもきっと美味しく飲めるでしょう。若くて状態の良いボトルは三日に分けて飲んでも十分美味しくいただけますね。

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日時 2010/4/19
銘柄 マキコレ銘柄とはあまり接点がないので、こうして週末開催される近隣の出口屋さんの試飲はよい出会いの機会になります。この日はフォラン・アルベレ数銘柄を比較することができました。
アロース・コルトン村でフランク・フォラン氏とクリスティーヌ夫人で営むドメーヌ。 地質学者だったフランク氏が奥さんの親からこのドメーヌを引き継ぎ、代々続く伝統的なコルトンのワインを昔のまま現在に伝えている。 蔵のカーヴを訪ねると18世紀に作られた、深く掘られた地下カーヴ(クロ・ド・タールと並ぶほど深い)が広がる。この深さで蔵の温度は年間を通して安定している。 そのため、ワインはゆっくりと熟成し、瓶詰めされてもここを出ていないものは中々熟成しないまま、まるで、時が止まってしまっているよう、白ワインはこのカーヴで小樽内で自然発酵させるため、ゆっくりと発酵し、年によっては一年以上発酵しているときもあるが、この長い発酵が彼の白ワインに厚みと緻密さを出してくれる。 超クラッシックな造りが生み出す、昔のブルゴーニュのグラン・ヴァンにタイムマシンで再び出会えたような感動を約束してくれるワイン。ピノ・ノワールのあるべき姿が堪能できるひと時です。
(かない屋さんHPより引用) 100419wine2.jpg
ペルナンベルジュレス・ブラン04(フォラン・アルベレ)
グレープフルーツや黄桃、パイナップル、キンモクセイ、花の蜜。味わいは果実味甘く外向的で、ややシンプルながらナチュラルで明朗な美味しさ。

アロース・コルトン06(フォラン・アルベレ)
淡めのルビーにややオレンジのニュアンス。フレッシュな赤い果実やオレンジの皮、スミレ、紅茶、枯葉などのクラシックな香り。味わいはみずみずしく外向的な果実味をしなやかな酸が支え、力強さはないがナチュラルな味わい。いいワインだけど6Kを超える値段はやや割高感があるかな。

アロース・コルトン1er・ヴェルコー06(フォラン・アルベレ)
村名よりワンランク濃厚な色調。赤と黒の中間ぐらいの果実、シナモン、中国系のスパイス、オーク。乾いたスパイス香が前面に出てくるが、大きなグラスならもっとウエットな香りになりそう。味わいは村名をそのままスケールアップした印象。密度感もあり、いいワイン。村名との価格差が1500円程度であることを思うとこちらの方がオススメ。

アロース・コルトン1er・ヴェルコー01(フォラン・アルベレ)
ボトルコンディションがイマイチ。熟成が進んでました。

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コルトン03(フォラン・アルベレ)
黒みがかった濃厚なルビー。オーク、焦臭、火を通した黒い果実、スパイス類などの深みのある香り。03年らしく、酸がやや不足気味で焦げたようなフレーバーもあるが、果実がよく熟して甘く、リッチなボディ。まだ熟成しそうだけど、今でも充分に美味しい。12K程度のプライスもまあ妥当。

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試飲スペースにも使われる店内のミニバー。
日時 2010/4/18
銘柄 オ・ボン・クリマ・PN・ノックスアレキサンダー2002 
感想 100419wine3.jpg
WA誌85点という低評価ですが、そんなに悪くないですよ。 中心が黒々としたガーネットですが、エッジには熟成を感じる色合いです。黒い果実、焦げ臭、甘草、八角、それに下草っぽい熟成香。口に含むと、焦げたフレーバーのアタック。 この造り手によく見られる、パンと張った鞠のような酒躯やゴムっぽいフレーバーはありませんが、酸がしっかりしていて、ブルゴーニュっぽい作りです。ブラインドで出されたら、03年のブル(村名クラス、たとえばアンブロワーズとか‥)と答えそうです。 お焦げフレーバーが支配的なのが難点ですが、私なら88/88+ぐらいつけますけどね。 それにしてもこのボトル、最悪です。クソ重たいし、かさばるのでセラーでも邪魔もの扱い。オマケに真っ黒なので、飲んでいて残量もわかりにくい。 こんなところにコストかけないで、ふつうのボトルに戻せばいいのに、と思います。
以下、WA誌のコメント。
The competent 2002 Pinot Noir Knox Alexander exhibits a medium ruby color along with a moderately sweet nose of strawberry jam, cherries, damp earth, and a notion of underbrush/old wood/stale mushrooms. It possesses a pleasant attack and crisp acids, but falls away on the palate displaying a lack of depth as well as concentration. Drink it over the next 5-6 years. 85p

二日目:小瓶に残して常温で保存しておいたものを飲んでますが、香りが初日よりよく出るようになりました。初日は温度低すぎたかな‥。いずれにしてもWA85点は厳しすぎるかと。といって90点つくワインではありませんが。私だったら、88/88+ というところでしょうか。
日時 2010/4/15
銘柄 ジュブレイシャンベルタン2007(ルネ・ルクレール)
感想 0418wine.jpg
リカワーさんのオークションで落札したうちの1本。値段は3Kでした。あちこちのオークションや特売等覗いていると、この手の投売り銘柄ってある程度決まってますね。ドルーアン・ラローズ、ルネ・ルクレール、アンリ・グージュ、ロベール・アルヌー、モンジャール・ミュニュレ、ミシェル・グロ、グロフレール、プリューレ・ロック、ピエール・ダモワ(などのフラッグシップ以外の銘柄)が多いように思います。 インポーターさんとのおつきあいで、人気の銘柄を確保するためにある程度お付き合いで買わなければいけないものなどもあるんでしょうか?よくわかりませんが、逆にいうと、これらの作り手を好きな人は、オークションなどで探せば思いがけず安く入手することも可能なわけで、ぜひ一度お試しください(笑)。

で、このルネ・ルクレールです。同様のルートで入手して前回飲んだドルーアン・ラローズがとても良かったので、期待して開けたのですが、こちらは厳しかったですねぇ。 色調は中程度からやや濃い程度のルビーで、紫というか赤味がかった若々しい色合いです。香りは赤系果実、紅茶、スミレ、スワリングすると鉄っぽさやスパイスも出てきます。フローラルなよい香りに気をよくして飲んでみると、これがどうも…。これ、ガメイ入ってませんか?と言いたくなるような味わいなのです。キャンディのような、甘ったるく表層的な果実味とフレッシュだけどもなんとなく安っぽい酸。

小瓶に残した二日目はかなり落ち着いた味わいになりましたが、それでも、相変わらずカジュアルな味わいに終始しています。 たとえば、野外のお花見に持参するにはよさげな味なんですけど、村名ジュブレでお花見用というのもどうかな、と。 3Kという安価なプライスで落札しましたが、味わいのほうもよく言って値段相応というところです。 寝かせると良くなると仰る方もいるし、私自身もこの作り手には悪い印象はないので、もうしばらく置いておくと良い方向に変化してゆくかもしれません。それを確認しようにも、手元に残りがないのが残念ではありますが。
日時 2010/4/10
感想

広尾の某フレンチにて。(主催者の意向により店名は伏せます。)まずはお店のリストから‥。 100409wine1.jpg
アンリ・ジロー・キュベ・フランソワ・エマール
細かく豊かな気泡。鼻を近づけなくても、グラスに注いだ瞬間それとわかるブリオッシュやよく焼いたトースト、白桃、カリン、ミネラル、白い花などの香り。味わいはリッチでコクがありながらも爽やかで張りのある酸と豊かな炭酸のキレにより、しつこさはなく、調和の取れたフィニッシュをもたらします。コンディションもよく、上質なシャンパーニュでした。
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アルベール・ボクスレー・リースリング・ゾマーベルグ
豊かな柑橘とミネラル、アカシアなどの華やかで豊かな香り。味わいは思いのほかリッチで、中盤に果実由来の甘みを強めに感じますが、フィニッシュはドライなので、食事ともよく合いました。だんだん暖かくなってくると、アルザスが恋しくなってきますね。 ここまでで4人で4本でしたが、参加者のおひとりが、予備に持参したものをもう1本開けてくださることになりました。

赤はすべて持ち込みで。 100409wine2.jpg
エシェゾー2002(シャルロパン・パリゾ)
子供のVTの02年のパリゾはかなり買い込みましたが、グランクリュを開けるのはこれが初めてです。01年ですら、相当な濃さと凝縮感だったのでさぞやと思いましたが、思ったほど濃くないのはエシェゾーだからでしょうか?香りは凝縮した赤い果実のコンポートや皮革、バラなどの複雑でうっとりするような香り。味わいはバランスがよくリッチで、イチゴゼリーをほおばっているような透明で甘い果実感や含み香の豊かさがすばらしい。やはりパリゾは外しませんね。ワタシ的に、持ち寄りワイン会の「アタリ」打率トップの作り手です。

シャンベルタン2000(シャルロパン・パリゾ)
申し合わせたわけでもないのに、なんとご一緒した方の持参ワインもパリゾでした。シャンベルタンとはいえ2000年ということで、凝縮感では02の方が一歩上を行っている感もありますが、口の中での抑揚や表情の豊かさ、含み香のすばらしさ、余韻の長さなどはさすがです。10年経過して下草っぽいよい熟成香が出ている一方で、フローラルなニュアンスも残してますしコンディションがよかったのでしょう、獣っぽさが出ていないところもいいですね。ちなみにシャンベルタンの畑は、88年以降、ラトゥール一族のマダム・ジョスリーヌ・バロンから0.21ヘクタールの区画を任されるようになったそうです。
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クロヴジョ89(アラン・ユドロ・ノエラ)
勢いでもう1本ということになり、パリゾのシャンベルタンをお持ちくださった方が予備で持参したものを開けてくださったのでした。 100409wine3.jpg
う〜ん、イイですねぇ。かなりオレンジが目立つ色調。香りはなんというんでしょ?まるでラム酒を1〜2滴たらしたかのようなコクのあるリキュール的な黒系果実。雨上がりの森の中のようなスーボワ香、皮革など、長い熟成を遂げた液体からしか出てこない香りです。飲んでみると、果実味がしっかりと残っており、酒質もグジュグジュになったり干からびたようになっておらず、しっかりとバランスよく熟成しています。早熟といわれた89年ですが、このボトルは今まさに飲み頃のピークで、ややもすると下がり始めるあたりのタイミングではないでしょうか。若いうちに飲むと「真面目で堅物」的な印象を受けることもありますが、熟成させるとすばらしいですね、ユドロ・ノエラ。
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日時 2010/4/4
銘柄 ニュイ・サンジョルジュ・ヴィーニュ・ロンド03
(ジョルジュ・ミュニュレ)
感想

今週から、下の子もいよいよ小学生です。 入学式の日には早く帰れるかどうか判らないので、代わりに週末の今日、子供のVTのワインを開けることにしました。 100404wine.jpg
グラスに注ぐと、この年らしい濃厚なルビーの色調ですが、エッジはオレンジ色のニュアンスが見え始めています。香りは黒系果実のコンポートやジャム、スパイス、焦げ臭、黒土、それに‥う〜ん、閉じ気味ですね。時間をかければ開いてきそうな感触はあるのですが。 飲んでみると、黒い果実が支配的で、やや低めの酸度と熟した豊富なタンニンという典型的03年の味わいです。果実味がクリーンで旨み感がよく乗っており、これはこれでバランス良好なんですが、透明感に乏しく、酸のゆるさと相まって、なんだかジョルジュ・ミュニュレらしからぬ味わいです。03年のブルって、結構巧く仕上げている作り手もいますし、時間とともにお焦げフレーバーが気にならなくなることもあるので、私は世間で言われているほど悪い印象はもっていません。でも、今まで2本飲んだジョルジュ・ミュニュレに関しては、どうも成功しているとは言い難い気がします。それでも、今回のボトルは、前回開けたものに比べればずっとまともではありましたが。

三日目:黒い果実のコンポートやアジアンスパイス類に加えて、初日には感じられなかった除光液のような香りが出てきました。この香りって、醸造的には欠陥とみなされるようですが、個人的には嫌いではありません。凝縮度の強いワインが還元状態のときにたまにこの手の香りに出くわします。味わいも相変わらず黒々としているのですが、開けたてより酸が伸びやかに感じられるようになった気がします。香りのシャープさとか味わいの立体感とかは初日より衰えてしまってますが、まあリリース直後のボトルでないので、仕方ないですね。

日時 2010/4/1
銘柄 キャンティ・リオ・カメラータ2004
感想 100331wine.jpg
チョイ熟ワインの検証その8は、INAGEYAさんのセールで購入したラシーヌさん扱いのキャンティ。クラシコを名乗れない地域のようですが、以前スタンダード銘柄を飲んで好印象だったので、こちらにも期待していました。 04年とあってそこそこ熟成の入った色合いだな、などと思いながらロブマイヤーのタイプIVグラスに注ぎますと、おっ、のっけからすばらしい香りです。 ダークチェリーやカシスのリキュール状の果実、スパイス、タバコ、麦わら。口にしてみると、こなれた熟成感がありながらも、果実味が残っていて、タンニンもベタつかずになめらかなフィニッシュをもたらします。 ナチュラルなボディに好感のもてるサンジョベーゼですが、いうまでもなくラシーヌさん扱いによる状態のよさでイーハンついている印象です。価格も2K台と実に手頃ですし、見つけたら買いでしょう。楽天では見かけなくなりましたが、まだ在庫のあるショップもあるようですね。

↑スタンダードグレードのこちらは1000円台です。