2009年10月

日時 200910/29/
銘柄 サヴィニー・レ・ボーヌ2006(ジャン・マルク・ミヨ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想
透明感のある中程度のルビーで、エッジはまだ紫が残っています。香りは最初のうち硝煙のようなニュアンスが優勢でしたが、時間とともに消えて、カシスやダークベリー、丁子、ナツメグ、枯葉、皮革などの香りが出てきます。口に含みますと、柔らかな抽出による豊かで優しい果実味と、ギシギシしたところのない穏やかなタンニンにより、とてもなめらかなテクスチャーを愉しめます。個人的には酸がもっとしっかりしていた方が、構造に締まりが出てよいのではないかと思いますが、まあそれは好みの問題でしょう。正直、元の値段だとあまり魅力は感じませんが、2290円で買ったボトルですから、何の不満もありません。【吉】

ところで、ブロガーのみなさんからの「気まぐれ」半額セールのボトルを飲んだレポートがずいぶんと出揃ってきましたが、概ね若いVTの赤は問題ないようですね。今日飲んだこのボトルも、特に状態の悪さは感じませんでした。あとは、古めの白とか自然派のボトルがどうかでしょうねぇ。

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日時 2009/10/24
銘柄 1023winekai.jpg
まことにもって、世に不思議なのは、「縁」なるもの。この日は、そうしたご縁で繋がった方々と麻布台の「オー・グルマン」にワインを持ち込ませていただきました。

■ラルマンディ・ベルニエ・ブランドブラン
お店で注文。キリリとした爽やかな味わいですが、それでいて豊かなコクもあるのはさすがシャンパーニュですね。最近安泡しか飲んでませんが、やはりシャンパーニュはいいです。

■ヴィレ・クレッセ04
(ドメーヌ・エミリアン・ジレ(ジャン・テヴネ))
多少貴腐が入っている?のでしょうか。ヴィレ・クレッセというと酸の爽やかなシャルドネを思い浮かべがちですが、この銘柄はしっかりした構造と濃密な果実感がありますね。

■リュシュットシャンベルタン01(ジョルジュ・ミュニュレ)
私が持ちこんだもの。繊細な味わいを想像していたのですが、思いのほか果実味に厚みがあり、シナモンや赤い果実などの香りもストレートで、やや国籍不明的な味わいが意外でした。

■バローロ ラッツァリート ヴィーニャ・ラ・デリツィア 01
(フォンタナフレッダ)
フォンタナフレッダの単一畑。飲むのは初めてです。黒い果実とスパイス、葉巻などのバローロらしい香り。味わいもタンニンが豊かで力強く、長熟タイプですが、今でも美味しく飲める懐の広さがあります。メインのジビエとよく合いました。印象的なバローロ。

料理は良い素材を使った骨太なフレンチという印象。とにかくボリューム感タップリです。前菜も相当な量なので、前菜1品+メインのコースで充分すぎるほど。メインはウリ坊を頼みましたが、クセがなく、瑞々しい味だったのが意外でした。ご一緒した方のエゾ鹿もひと口お裾分けしていただきましたが、こちらはガッツリと濃厚ないかにもジビエという味で、フォンタナフレッダのバローロによくあっていました。デザートのモンブランもクリームが重々しくならず、絶妙な味でした。 元ボクサーという異色の経歴のオーナーシェフと、この日お店をご紹介頂いた方との出会いもまた不思議な縁だったそうで、まことに思い出深い一夜となりました。
日時 2009/10/18
銘柄 ブルゴーニュルージュ2003(ミシェル・マニヤン)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 「気まぐれワイン蔵」の閉店半額セールで購入したワインを飲んだら、劣化して飲めたものでなかったというご報告がありましたので、急遽試してみることにしたものです。 コルクは半分以上染みてきていますが、とりあえず噴いてはいません。グラスに注ぐと、03年らしく、裾モノとは思えない濃厚な色調のルビー。香りは、黒い果実と少しの焦臭、スパイス、それにアーシーな要素も感じられます。味わいは、アタックに果実味のインパクトを感じますが、それが後につづくことなく、あっけなくフィニッシュを迎えてしまうあたり、裾モノの限界でしょうか。とはいえ、酸もそれなりに豊かでタンニンは溶け込んでおり、ACブルとしては充分な味わいだと思います。1.9Kの価格を思えば、なおさらです。

状態についてはどうでしょうか?このボトルについては、単体で飲んで劣化と判じる状態ではありませんでした。香りも出ていましたし、味わいについても特に違和感を感じませんでしたので。おそらく仕入れた時期とか、酒質の強さなどによって違ってくるのでしょう。 ただ、開けたての時に立ち上ってきた香りが飲み進むうちにほとんど感じられなくなったあたり、若干「?」と思う面はありました。こういうボトルの場合、差が出るのは翌日の味わいなので、最終的な判断は今晩残りを飲んでからにしようと思います。【小吉】

翌日:香りもしっかり出ていますし、味わいがヘタッた様子もありっません。酒質についても、テクスチャーが毛羽立ったようなところやイガイガした感じ、果実のヘタリ感などもなく、このボトルについては、やはり健常な状態だといってよいと思いました。そうなると、心配なのは、長期滞留在庫お思しき古めの白ワインや自然派などでしょうかね。

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日時 2009/10/16
銘柄 究極のプロヴァンス・ロゼとシャトーヌフ・デュ・パープの会
感想

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久しぶりの平野弥さんの会です.

少し遅れて到着すると、見知った顔が。ローヌに関しておそらく国内屈指の知識と経験とノウハウの持ち主I氏。ちょっと前のワイナート誌にも登場されてましたね。お会いするのは数年ぶりです。 さらに、平野さんを挟んで右手に座ったいた方。会ったことはないのですが、お話を聞いていると、どうも以前communicateしたことがあるような‥。なんと、当サイトからもリンクさせていただいている、「DABUN.ORG」のSEIさんでした。ネット上では10年来の知り合いなのに、お会いするのは初めてです。いや〜、こんなこともあるんですね。 平野さんに加えて、上記両巨匠のお話を伺いながらの会は、実に内容の濃いものになりました。

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■ブルゴーニュブラン・ジャン・ド・ラ・ヴィーニュ06
  (コーディエ)
ロゼとボーカステルの会ということで、本来前座扱いの銘柄ですが、これがイイんですよね。黄金がかった濃いめのイエロー。黄桃、マロン、パッションフルーツ、ナッツ、ミネラル、それにバニラの樽香。味わいは厚みのある蜜っぽい果実味としなやかな酸、ミネラル感などがうまく調和して、インパクトがある中にももなめらかな味わいです。後半には果実由来の甘みも感じられます。全体を通じたキラキラとしたミネラル感は状態のよさのなせる業でしょう。
■サンヴェラン・アン フォー06(コーディエ)
前銘柄よりも若干濃いめのイエロー。全般に黄金色のニュアンス。黄桃、パッションフルーツ、ミネラル、金木犀、バニラ。同系統の味わいですが、ミネラル感と酸とが際立ち、味わいの輪郭がキリッとした印象になります。フィニッシュもこちらのほうが豊かですね。

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なにはともあれ、本日の会のメインです。
■コート・ド・プロヴァンス・ロゼ06
(シャトー・デスクラン)
グルナッシュ58、サンソー31、ロール6、シラー5(%) オレンジのニュアンスの強いサーモンピンク。輝きのある色合いです。アセロラやラズベリー、ミネラル、それにフローラルなニュアンス。口に含むと、液体に密度感というか粘性感を感じます。酸は豊かで、果実味はわずかな甘みを伴います。野外でワイワイと飲むようなタイプとは一線を画す、繊細なロゼです。 値段は5000円とのこと。ラベルや瓶もカッコイイので、もう少し安いと贈答用に重宝しそうです。

■コート・ド・プロヴァンス・ロゼ・レ・クラン07
(シャトー・デスクラン)
グルナッシュ78、シラー12、ロール10。 前銘柄よりサーモンピンクの色調が濃くないます。香りは前銘柄と同系統ですが、香水やバラのニュアンスが強くなり、それにSEIさん曰く、ザクロを割ったときのような香りもあります。味わいはなめらかで密度感のあるものですが、口の中でギュッと広がるというよりは、縦方向に伸びるスマートな味わいです。酸も豊かで香水のような含み香。余韻も長く、一般的なロゼの概念を覆す完成度の高さと豊かさを感じます。12000円也。

■コート・ド・プロヴァンス・ロゼ・ガリュ07
(シャトー・デスクラン)
グルナッシュ90、ロール10。 以前東急でも試飲した銘柄です。ボトル18000円とのこと。さらに液体の密度感が高まり、香水的な含み香がすばらしい。前銘柄との大きな違いは、後半にかなりタンニンを感じることです。このような薄い色調の中に、これだけ豊かなエキス分を備えているのですから、不思議なものです。少し寝かせて、変化を試してみたいものですが、さすがにこのプライスは高すぎだと思います。

デスクランのロゼは、前評判にたがわず、従来のプロヴァンスのロゼの尺度では測れないようなすばらしいものでした。ただ、いくらすばらしいといっても、さすがにお値段はオーバープライスだと思いますし、非常に繊細なワインなので、状態管理の要素が大きく影響しそうです。あと、グラスはあまり大ぶりのものよりもほどほどの大きさのほうが香味が散漫にならない印象でした。

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■ シャトー・ド・ボーカステル88
のっけからすばらしい香味です。オレンジがかった濃いめのガーネットの色調。深く染み入るような、カシス、ダークベリー系の果実、スーボワ、黒土、それにバラやファンデーションなどの華やかで甘いニュアンスが感じられます。とてもよい熟成を遂げているなと感じさせる香りです。口に含みますと、しっかりした酸のバックボーンがあり、タンニンも溶け込んで、各要素が高次元でバランスが取れています。含み香に、この作り手にありがちな馬小屋的なニュアンスを感じないでもありませんが、他の要素がそれを覆い隠しています。久しぶりにすばらしい熟成ローヌを飲みました。

■ シャトー・ド・ボーカステル90
ビンテージ的にもPP的にも、前の88よりこちらのほうが上のはずなんですが、ワインとは面白いもので…。 オレンジがかっあ濃いめのガーネットですが、前銘柄と比べると若干濁りを感じます。腐葉土、黒土、カイス、ブラックベリー、プラムなどの香りに88ほどのシャープさはなく、アーシーな要素が勝って、ややドロンとした印象。味わいはさすがのボリューム感で、果実味と酸とが渾然一体となっています。フィニッシュにやや藁っぽいフレーバー。 これ単体で見れば、十分なんですが、いかんせん88がよすぎただけに、やや影が薄くなってしまいました。I氏曰く、「ボーカステルはこの年から除梗するようになった」とのことですが、それが熟成のポテンシャルに影響を与えているということもあるのでしょうかね。

■シャトー・ド・ボーカステル98
これで終わりと思っていたところ、なんとI氏が、ご自分のストックの98年を提供してくださいました。歴史的良年の98年、88年とは10年の開きということで、興味深く飲ませていただきました。 濃いガーネットの色調。エッジにはすでにオレンジが見えるものの、前二つよりはずっとしっかりした色合いが残っています。プラム、ブラックベリー、バラ、それに焦臭や木質的な香り、スーボワなど、複雑で華やかな香り。口に含みますと、十分熟成しているとはいえ、甘く力のある果実味は健在で、上質な酸、タンニンとなめらかにバランスがとれています。まだまだ熟成しそうですが、今の時点で飲んでも、これはこれでピークといえるすばらしい味わいです。

ボーカステルの3ビンテージ垂直、なかなか貴重な経験でした。 ボーカステルというと、偏見なのかもしれませんが、どうしても「臭い」というイメージが私の中にあって、長らく敬遠していました。しかし、今回飲んだボトルからは、ムールヴェードル由来と思われる動物臭は感じられたものの、いわゆる馬小屋的なネガティブな要素はそれほど感じられませんでしたし、香味の複雑さや熟成のポテンシャルに、あらためて目から鱗が落ちた思いでした。熟成させると消えていくのか、あるいは作りが変わったのか…。 いずれにしても、ブルなどに比べると、まだまだ価格も穏当なので、いまさらですが、子供のVTの03年とか、良年の05年など、徐々に買い足していこうと思います。

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日時 2009/10/14
銘柄

取引先との会席で、銀座の「みやちく」に行きました。
ここ美味しいです!。メインの肉はもちろんのこと、前菜でできた皿もどれも美味でした。内装もオシャレで、半個室のようになっているので、接待などで使い勝手がよいと思います。食べログ見ると、昼も評判よいようですね。

ところで、ワイン愛好家にとって、宮崎といえば都農ワイナリー。一部の海外評論家に熱烈に支持されている(らしい)ワイナリーです。なかなか機会がありませんでしたが、今回ようやく飲むことができました。

■キャンベルアーリー・ロゼ

海外の評論家が絶賛したという、ウワサのロゼです。 鮮やかなピンクの色調で、サーモンピンク系というよりは、もっと鮮やかなな赤みを帯びています。香りは、ゼリーやコンポート状のイチゴ、アセロラ、小ぶりな赤系の花などを思わせるダイレクトでアロマチックなもの。味わいは、まるでジュースです。酒が苦手な女性などでも、思わず飲めてしまうような近づきやすい味わいで、酸がしっかりしているのが何よりいいですね。正直、海外のジャーナリスト絶賛云々の評判につられて飲むと、拍子抜けしますが、食前酒にとか、野外で花見のときにとか、お酒の苦手な女性と同席するときなどによろしいと思います。

■シャルドネ・エステート

むしろこのワイナリーの実力を感じたのは、このシャルドネですね。パイナップルや黄桃系の果実に加えて、かなり樽が強いのですが、比較的にスリムな酒躯によくなじんでいて、口の中で香ばしいバニラやナッツなどの含み香が広がります。酸は上品で腰砕けになることもなく、ちゃんとシャルドネらしい味がする(褒め言葉です)のに感心します。樽を使っていない「アンウッディド」などの銘柄もあるようですし、樽発酵させた「アンフィルタード」のほうが、より樽がなじんでいるのではないかという期待もありますので、いずれこれらも試してみたいと思います。 #もう一声安いと力強く推薦できるんですけどね。
■マスカット・ベリーA

こちらは比較的実直なベリーAという印象。軽めの酒質ながら、果実味がピチピチしているのがいいですね。冷やしめにしてグイグイと飲める赤です。

ロゼは多少色物感があるのと、正直「誉められすぎ」の感もありますが、その評判も含めて、一度は飲んでみる価値あり。シャルドネは、このワイナリーが国内でもトップクラスであることを証明する出来栄えだと思います。ラベルもオシャレですし、贈答用などにもいいですね。地元にこんなすばらしいワイナリーがあるのですから、東国原知事ももっと宣伝すればいいのに、と思いますが、そんなことしたら、ただでさえ品薄のところ、もっと入手困難になってしまうでしょうね。

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日時 2009/10/6
銘柄 ブルゴーニュルージュ05(リニエ・ミシュロ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 先日楽天オークションで、ニコラ・ロシニョールを落札した際、ついでに購入したボトルです。

初めて飲む作り手ですが、 「1990年から瓶詰めを開始したまだ新しいドメーヌ。 しかし今、もっとも注目すべき生産者として、評価を得ています。」 「2007年のクラスマン誌において、ブルゴーニュでたった5件しかない 『初掲載にして注目すべき生産者』に数えられました。 」 とのことで、どんなものかと。 ACブルにしてはしっかりした、濃いめのルビー。香りはカシスやダークベリー系の果実に加えて、スパイス類や赤身肉などのニュアンスがあり、現在は還元的な印象です。味わいは05年という良年なこともあってか、裾モノとは思えないような果実味の充実感があり、それでいてナチュラルな造りに好感が持てます。酸も力強く構造を支えていますが、全体にやや一本調子のところは裾モノの限界でしょうね。それでも、3K超というプライスには充分見合った味わいだと思いますし、時間をかければ、香りももっと開いてきそうです。 冷蔵庫に残しましたので、明日また飲んでみます。 リニエ・ミシュロ、なかなかよさげな作り手ですね。上のクラスも飲んでみたいものです。お値段がもう一声安いといいのですが。あと、ラベルのデザインにももう少し気を使ったほうがいいかな、と。 【小吉】

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日時 2009/10/4
銘柄 ケープ・メンテル・カベルネ・メルロ2005]
産地 オーストラリア
感想
私にとって思い出深い銘柄です。 たまたま茶箪笥の奥に長く忘れて置かれていたこの作り手のシャルドネを飲んだことが、私がワインの熟成に興味を持つきっかけとなりました。 ラベルから見てわかるとおり、NZのクラウディベイとは同系列。今はヴーヴクリコの傘下なんですね。 濃厚なルビーで、エッジにはまだ紫が残ったような色調。香りはカシス、ブルーベリーなどのフレッシュな果実、スパイス、それに青っぽい、ピーマンやハーブ系の香りを強く感じます。 味わいは、アタックに香り同様の青さを感じるものの、果実味はよく熟した印象で、タンニンも柔らかく、よく目の詰まったファットな仕上がりです。時間とともにバニラやモカのようなオークのニュアンスが前面に出てきます。2千円内外としてはよく出来た味わいですが、今の時点ではこの青っぽさに好き嫌いがわかれそうです。このクラスとしては、標準よりはかなり上ですが、ベストの部類には入らない、そんなポジションでしょうか。もう1〜2年寝かせれば、ずいぶんと表情を変えそうですけどね。【小吉】

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日時 2009/10/1
銘柄 1001alakaruton.jpg
http://r.gnavi.co.jp/a385600/
豚料理ア・ラ・カルトン

長野の取引先の方が、長野ワインをご馳走してくださるということなので、ワインを持ち込めるカジュアルな店を探したところ、見つけたのがこの店です。立地は有楽町のビル地下の食堂街といった風情ですが、料理はなかなかコストパフォーマンスが良好です。コラーゲン鍋のコースを頼みましたら、こんな私でも翌日目に見えて肌がツルツルになりました。持ち込み料は1000円。グラスはブルゴーニュグラスが出てきます。こちらのペース無視でじゃんじゃん料理が出てくるのと、トイレがやたら遠い(店を出てから100mぐらい歩きます)のが珠にキズですが、カジュアルなワイン会や今回のようにちょっとしたワインを持ち込みたいときにはよろしいかと思います。 飲ませていただいたワインは以下。

■アルプスワイン MDV NAC松本平ブラッククイーン2007
ブラックイーン種特有の酸味をやわらげるため、マセラシオン・カルボニック醸造法を一部使用、オーク樽(新樽70%、旧樽30%)にて12ヶ月熟成。紫のニュアンスが強い濃いルビーの色調。赤と黒の中間ぐらいの果実や黒胡椒などのスパイス中心の鮮やかな香り。口に含みますと、香り同様スパイシーで、充実した果実味があり、しっかりした酸がそれを支える、彫りの深い味わいです。 これはイイですね。1000円台前半とは信じられない完成度の高さです。海外の旨安ワインとも十分戦えますね。 お店のカジュアルな豚料理とよくあっていました。


■井筒ワイン NACメルロー樽熟リミテッド2004 
国産ワインコンクールの上位受賞常連銘柄ですね。04年ということで、ほどよい熟成感があります。カシスやプラム、紅茶、土、ヨード、それに埃っぽいようなニュアンス。口に含みますと、柔らかくおだやかながら目の詰まった味わいで、ブラッククイーンの後に飲むとややパンチに欠けますが、こちらの方が味わいに抑揚があり、飲み飽きないですね。時間とともに、香味が深みを増して、飲み終わる頃には心地よい満足感を得られました。 どちらのボトルも期待以上の味わいでした。国産のレベルって、年々上昇していますね。前回飲んだダイヤモンドワインのマスカットベリーもよかったし、以前飲んだボーペイサージュやココ・ファーム、安心院、ソラリスなどにも感心しました。 国産ワインがマイブームだった07年頃は、もっぱら白の甲州種主体に飲んでいましたが、国産の赤についても、もう少し手広く飲んでみようと思います。