2009年8月

日時 2009/8/29
銘柄 この日はカミサンが子供たちを連れて、あちらの親御さんと伊豆に一拍旅行に行きましたが、私は翌日仕事なので留守番。ということで、昼は東急の試飲に出かけました。 0828tasting.jpg
■リースリング”キュベ・テオ”07(ヴァインヴァック)
品のよい溌剌とした酸。みずみずしい果実味との繊細なバランス。好きな作り手。美味しいです。
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■ローテンベルク2001(マルセル・ダイス)
ペトロール、杏、マロングラッセ、ミネラル。果実味に厚みがあり、遅摘みっぽい甘さがフィニッシュに感じられる。充実した味わいだが、押し出しの強さが災いしてか、正直杯が進まない。

■サヴァニエール・クロ・ド・ラ・クーレ・ド・セラン04
(ニコラ・ジョリー)
この銘柄、久しぶりに飲みます。濃いイエローの色調。マロンやミネラルなど、あまりシュナンブランらしからぬ香りに戸惑います。味わいはドライで、やや苦みを伴う。酸がヌルリとした不思議なテクスチャー。自然派上級者向け?

■シレックス07(ディディエ・ダグノー)
ダグノー氏のラストヴィンテージですか。 ニコラジョリーとは対照的ともいえる、淡い黄緑がかったイエロー。グレープフルーツ、レモンなどに加えて、パキパキのミネラル。スマートで酸が引っ張る味わいは雑味感がなく力強さと繊細さを両立させている。熟成させてみたいワイン。
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■バロン・ド・エル05(ラドゥーセット)
最初ピピ臭があるが、そのあとから、柑橘、グレープフルーツ、ミネラル。果実に厚みがあり、しっかりした丸い酸がそれを支える。鋭角的に迫ってくるシレックスに対して、こちらはどこまでもエッジの丸さが印象的。いいワインです。ビンテージが同じなら、さぞおもしろい比較試飲になったでしょう。
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ブルやボルドーの比較試飲はよくやりますが、シレックスとバロン・ド・エルを並べて飲んだのは初めてかもしれません。貴重な機会をありがとうございました。 帰りは、三軒茶屋の自宅まで歩いて帰りました。(約45分) 夜ですか?夜は、例によって、漫画喫茶にお籠もりでした。

p.s.おっと、一本書き忘れました。 リストになかったボトルなんですが、F巻さんからこれはスゴイと薦められて飲んだワイン、なんとロゼです。 写真を撮り忘れたので、Armadilloさんのところのを(説明も含めて)引用させていただきます。

■シャトー・デスクラン 
コート・ド・プロヴァンス ロゼ 「ガリュ」2006
「シャトー・プリューレ・リシーヌのオーナー、アレクシス・リシーヌの息子、サシャ・リシーヌは2006年に投資家のグループと一緒に、プロヴァンスの中央に位置するシャトー・デスクラン(d'Esclans)を購入しました。 247haの敷地のうち44haがブドウ畑で、グルナッシュ、ロール、ムールヴェードル、シラー、そしてサンソーを栽培しています。中には宝石とも言えるような樹齢80年を超える古樹も存在します。粘土石灰層から砂とグラーブの地層へと変化する多様な土壌がアサンブラージュでの繊細なバランスを生み出します。 「太陽に恵まれた素晴らしい土地で最高のロゼを造る為に、彼がパートナーとして選んだのが20年以上ムートン・ロートシルトでエノロジストとして手腕を振るったパトリック・レオン(alar注:パトリック・レオンは他にダルマイヤック、オーパス・ワン、アルマヴィーヴァなども手がけています)。巧みなアサンブラージュによって作られる4つのロゼは、既存のロゼ・ワインのイメージを覆す、世界でも他に類を見ない至高のプロヴァンス・ロゼです。」 今回飲んだのは、エスクランのトップキュヴェ(シャトーで直接の販売価格でも約72ユーロ)。グルナッシュ90%(樹齢80年)、ロール10%。一段と低い10度でマセラシオンを施し、アロマを抽出。プレス前のフリーラン・ジュースだけを使用。500リットルの木樽発酵。熟成も同様に木樽で、定期的にバトナージュを施しながら8ヶ月間。(インポーターさんの資料による)


オレンジよりもピンクが勝った色調。サーモンピンク。赤い果実、ミネラル、それに花束のような、えもいわれぬフローラルな香りがあります。 口に含むと、薄い色調からは思えないようなエキス分があり、厚みのある酒質。飲み込んだ後のやや乾いた渋み感がありますが、余韻の長さ、香りのすばらしさは比類ないものです。私が今まで飲んだ中で、最高のロゼ。まあ、値段が値段なので、あまり誉めすぎるのは控えますが。

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2000円台の銘柄もありますね。こちらも飲んでみたいところです。
日時 2009/8/28
銘柄 青葉台会
感想
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■クレマン・ド・ブルゴーニュ(シュブロ)
さわやかなでバランスのよい泡。状態良好。

■デュモル・シャルドネ・クロエ2005
分厚い果実味をしっかりと支える張りのある酸。ミネラリー。90年代のラフォンを彷彿とさせる味わい。すばらしい。
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■モンラッシェ88(バロンテナール) よい熟成香が出ていますが、ややヘタッてきているというか、酸に腰砕け感があるのが残念。モンラッシェという名前を知らずに飲めば充分満足できる古酒なんですが。

■カレラ・ジェンセン90
きれいに熟成しています。黒い果実のリキュールやスパイス。フィニッシュには、強めの粘っこいタンニン。
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結構タマ数ありますね。

■シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ06(アルマン・ルソー)
まだまだ若いですが、今の時点でも飲めてしまう懐の広さ。バラのような芳香と品のある果実味、しなやかな酸。
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■マコン・ヴィラージュ・セレクション・ド・サンドレ99
(グイユモ・ミシェル)
ミシェル家が自宅で愉しむプライベートワインとして造った甘口ワイン。日本へは僅かに60本のみの入荷とのこと。甘く凝縮した果実味を豊かな酸が支える、立体的な味わい。マコン地区でこんなに美味しい甘口ができるんですね。
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1年半ぶりぐらいの開催でしたが、気心の知れた方たちとの会はやはり楽しいですね。次回はぜひ1年以内にといって散会となりました。
日時 2009/8/26
銘柄 YOLの山本さんとご一緒することになり、お互いワインを持ち寄ろうということになっていました。事前に先方が90のルロワ(赤キャップ)をお持ちくださると聞いていたので、こちらもそれ相応のものをと、何を持っていくかで頭を悩ませました。
〜当日持ち込みなので、あまり古いビンテージは持っていきずらい。
〜ワインに対しては非常に詳しい方なので、状態に不安のあるものは避けたい。
〜お店の方にもお裾分けをする(若いスタッフの勉強を兼ねて)

ということで、よく知られた銘柄もしくは作り手が好ましい。 いくつか候補を考えた中から、いったんは、フランスより直送のJ・J・コンフュロンの99RSVを持参しようと決めました。 ところが、前日になってセラーを探しても、当のボトルがありません。改めて調べてみたら、このボトルはまだ寺田倉庫にあることが判明。それで、手元のセラーでなにか面白そうなものはないかと見繕いまして、ルジェの99エシェゾーを持っていくことにしました。フィネスものではありませんが、東急吉祥寺店からのボトルなので、状態面ではまあ大丈夫だろうと。 というわけで、当日。 DSC01290.JPG
バロン・ド・ロートシルト・ブリュット。山本さんの持参品1本目。 DSC01292.JPG
2本目は、サヴィニー・レ・ボーヌ90(ドメーヌ・ルロワ)。リキュール的な濃縮された香味。すばらしい。

さて、私の持参ボトル。 山本さんは、ボトルを見るなり、「ルジェですね。」 さすがです。 DSC01291.JPG
って、、、

あれ?
‥‥‥‥

な、なぜに、ACブル???


どうやら、ボトルを間違えて持参してしまったようです。 この時期あまりセラーを開けっ放しにしたくない、という心理が働いて、よく確認もせずにキャリングバッグに放りこんでしまったのが原因でした。 いや、まあ、定評あるルジェのACブルですので、これはこれで十分美味しいですけど、おひとりで90ルロワに加えてシャンパーニュまでお持ちいただいた山本さんに対して、これ一本というのは、まったくもって、穴があったら入りたい心境でした。
日時 2009/8/24
銘柄 ジョゼ・ミシェル・カルトブランシュ・ブリュットNV
産地 仏>シャンパーニュ
感想
我が家の定番の泡モノです。爽やか系のシャンパーニュですが、ミネラリーで十分なコクもあり、状態のよさが光ります。 ただ、このボトルを購入したのはずいぶん前のことだったこともあり、少しセラーで寝かせすぎたのかもしれません。以前飲んだものほどのインパクトは感じませんでした。
この銘柄、一時は3Kそこそこで売られていましたが、今はあまり安く出ていないですね。ユーロ高一服&世界同時不況の影響下にもかかわらず、シャンパーニュが全般に期待したほど値下がりしてくれないのは残念です。 3K台で買えるオススメシャンパーニュの新ネタ、どこかないですかね?
【吉】
日時 2009/8/18
銘柄 ペルナンベルジュレス05(シャンソン)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想
この銘柄の04年が素晴らしかったことと、安かったこともあり、購入してみたのですが、ちょっとご機嫌ナナメのボトルでした。 少し煮詰めたようなジャミーな果実味、木質的なタンニン。飲んでいて楽しくありません。状態がイマイチ?あるいは時期的に閉じてきている?かなり低めの温度で飲みはじめたことも、よくかなかったようです。半分以上残しましたので、最終的な判断は残りを飲んだ時点でとしたいと思います。

翌々日に、バキュヴァンした1杯分を、そして4日後の日曜日に、小瓶に移した残り半分を飲みましたが、果実味が前面に出てきて、味わいのバランスもふくよかになって、どちらも明らかに初日より良くなっていました。やはり抜栓したては、閉じていたということなんでしょう。05年もボトルによっては難しい時期に入ってきたのかもしれません。
【末吉→小吉】
日時 2009/8/17
銘柄 東急試飲。
感想 0816tasting.jpg
*ドビ・ブリュット
グレープフルーツ、カリン、白い花、ミネラル、クロワッサン。力強い炭酸。酸もしっかりしていますが、適度なコクも兼ね備えています。

*サントーバン・アミリ07(マルク・コラン)
黄桃、パイナップル、白い花、ミネラル、ナッツ。しっかりした酸のアタック。その奥から甘い果実味が広がる。ミネラリーで豊かな酸と、ファットな果実味による外向的な味わい。

*サントーバン・アミリ07(ミシェル・コトー)
黄桃、ミネラル、ナッツ、オーク。豊かな果実味のアタック。酸のエッジが丸く、オークが綺麗にアクセントを添えている。力強さと優美さを兼ね備えたシャルドネ。

*シャルムシャンベルタン07(ダヴィッド・デュヴァン)
ご存じ、トルショーさんが作っていた畑です。 ほどよい濃さのルビー。イチゴ、ラズベリー、ミネラル、紅茶、それにスパイス類。味わいはやわらかかくなめらかな果実味の第一印象。じんわりとした旨みが心地よく、酸はしっかりしているが、エッジが丸く、タンニンもきめ細かいため、今でも飲める。トルショーさんとの優劣は別として、これ単体でみても実にいいワインです。もっとオークの強い味わいを予想してましたが、意外にナチュラルな作りでした。

この日飲んだのは、シャンパーニュ以外、前日抜栓でしたので、やや香りが弱っているボトルもありましたが、味わいなどは逆にこなれていて美味しくいただけました。 サントーバンの2銘柄は期せずして同じ畑でしたが、作り手によるアプローチの違いが際立って、面白い試飲でした。
日時 2009/8/2
銘柄 ニュイ・サン・ジョルジュ・オー・ポワレ02(ジャイエ・ジル)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 このところ、外で飲む機会がやたらと多くて、なかなか家でワインを開けられないのですが、この土日は珍しく家にいましたので、少し良いワインを開けることにしました。
このジャイエ・ジルは、まとめて買い込んだ一連の「上の子の誕生ビンテージワイン」の中の1本です。輸入元はラック。04年の7月に購入以来、ずっと寺田倉庫に預けていて、先だって引き取ってきました。 抜栓すると、さすが寺田倉庫、長くて上質なコルクはほとんど上に染みておらず、保存が良好だったことを物語っています。 色調は濃いめのガーネットで、熟成した色合いはまだ見られません。香りは当初閉じこもってウンともスンともいいませんでしたが、時間とともに黒いフルーツやスミレ、乾いたスパイスなどが出てきます。口に含むと、こちらも最初のうちやたらとスパイシーだったりして、バランスが整っていない印象でしたが、空気に触れるにつれて、果実味が前面に現れ、味わいにふくらみが出てきました。
ジャイエ・ジルといいますと、若いうちは強烈な樽の印象が強いのですが、そこそこ年月を経たこのボトルでは、オークはよく溶け込んでいて突出するようなことはありませんでした。とはいえ、かなり閉じこもった時期に開けてしまったようで、お世辞にも機嫌のよいボトルではありませんでしたが。同時に購入したエシェゾーは、もうしばらく時間が必要のようです。【小吉】

写真は05年。いいワインに違いありませんが、ちょっとオーバープライスな気もしますね。

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