2009年6月

日時 2009/6/28
銘柄

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サンセール2007(アンリ・ブルジョワ)
ラベルが変わりましたね。グレープフルーツや柑橘類、ハーブ、ミネラルなどのアロマチックな香り。口に含みますと、伸びやかで綺麗な酸と瑞々しい果実味とのバランスがさすがです。よく「酸が綺麗」といいますが、優秀な生産者のサンセールを飲むと、まさにそういう表現を使いたくなりますね。。
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ピノ・ノワール "ラ・ネブリーナ" ソノマ・コースト2006
(ラジオ・コトー)
おそろしくリッチで厚みのある酒躯。口の中で、一瞬「熱い」感じがするので、さぞアルコール度が高いのではと、ラベルの裏を見たら、案の定14.4度でした。それでいて、エッジは丸く、やわらかなテクスチャーを楽しめます。抽出の具合が丁度よいのでしょう、適度なグリップを保ちながらもスルスルと喉元を通り過ぎるなめらかさが秀逸。まあ自分で買うかと問われると買いませんが、よいワインだと思います。 恥ずかしながら、この生産者のこと全く知りませんでした。 以下、紹介文の引用です。
葛飾北斎の浮世絵をモチーフとするラベルに表されるように、オーナー兼醸造責任者のエリック・サスマン(Eric Sussman)はワインに調和を求めます。高度な次元でそれを自らの手で実現させる為に、2002年、彼は北カリフォルニア太平洋沿岸に備わる理想的な葡萄栽培環境にフォーカスしたワイン造りを目的とて、自身のブランドであるラジオコトーを立ち上げました。サスマン氏の生まれはニューヨーク。知的な学生時代を送った彼はワインの魅力に取り付かれやがて渡仏し、ワイン造りの場に身を置くこととなります。その際に選んだ先が、既出の通りブルゴーニュではポマールの定評あるドメーヌ、コント・アルマン、更にはミュジニーやモンラッシェをも造るジャック・プリウールでも研鑽を積みます。後に帰国したサスマン氏は、自国のワイン産業の中心地である西海岸へと飛び、デリンガーを含めた幾つかのワイナリーを経て、自身のブランド設立に至ります。ちなみに“Radio Coteau”とは、フランス語による「口コミで広がる」という意味。

以上、地元三茶の「のみ山」さんにて。

日時 2009/6/22
銘柄 オークセイデュレス2004(アラン・コシュ・ビズアール)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想 う〜む、美味しくないワインです。 冒頭からこう断じては見も蓋もないのですが、まだ青くて固い果実を間違って食べてしまったような残念な味わいです。反面、きちんと真面目に作られているなあとも思わせるワインでもあります。 中程度の色調。香りはカシスやブルーベリー的な果実や、乾いたスパイス、木質系の香り、それに硝煙のようなちょっと異質なニュアンスがあります。口に含みますと、一にも二にもエキス分が前面に出てこないのがツライところです。薄めの果実味が口中で広がることもなく、乾いた無骨なタンニンとやや野暮ったい酸の印象ばかりが残り、作柄のよくない年のACブルを飲んでいるような錯覚に陥ります。 最近の造り手のワインって、もっとこう最初から果実の甘みや旨みが外向的に感じられたり、オークで巧く化粧されてたりして、若いうちに飲みにくいものって減ってきているように思いますが、この銘柄は、そんなことお構いなしに、昔ながらの朴訥としたボーヌ地区の赤、という印象です。 そういう意味で、今飲んで美味しくないのはまあそれとして、熟成させてどのように変化するか見てみたいという思いはありますね。 まあ、この銘柄に限っては、本質的にエキス分が乏しいように思いますので、過大な期待できないように思いますが‥。 それにしても、アラン・コシュ・ビズアールって、白ではあんなに洗練されたムルソーを造るのに、この赤の野暮ったさって、なんなんでしょうねぇ。 先だってワイン会で飲んだ白の各銘柄やオーグードゥジュール・ヌーヴェルエールに持ち込んだ02グーテドールのすばらしさを思うにつけ、不思議でなりません。
【末吉】
1週間後に、小瓶に移し変えたものを飲んでみました。
初日の印象がよくなかったこともあり、この時点では全く期待はしていなかったのですが、飲んでみると、これが「よくなっている」んですよねぇ〜。 初日に感じられたような硝煙のようなニュアンスや木質系の香りが影を潜め、カシスやブルーベリーなどの果実やスパイス類中心の穏当な香りになっています。口に含みますと、液体の瑞々しさが増しており、心地よい含み香も感じられます。やや粗いタンニンは相変わらずなれど、初日のようなスカスカ感はなく、中庸を得た、トラディショナルなブルゴーニュ、という味わいになっています。 状態の良さが逆に災いして、初日は全く受け付けなかった、ということなんでしょう。絶賛するほどの味わいではありませんが、今回飲んでみて想像以上に向上していたのが、嬉しい驚きでした。

【小吉】
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※ラベルはネゴシアンのファビヨン・コシュ名義になってます。
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日時 2009/6/12
銘柄 今度は、シノワの銀座店にも行ってみました。 最初、「ヌガ」(シノワ3店目のワインバー)に行こうとしたら、平日ど真ん中にもかかわらず満員。本家の方も同様かなと、ダメモトで覗いてみると、思いのほかガラガラで拍子抜けでした。もっとも、我々がお邪魔している間に団体客が入店したりしてすぐに店内混雑し出したので、ちょうど客の入れかわりの時間だったのかもしれません。 こちらは2件目だったので、飲んだのは1杯だけ。 0612chinois.jpg
シャンボールミュジニー2006(アルロー)
いいワインです。赤と黒の中間ぐらいの果実にシナモンなどのスパイスやミネラルの絡む、まだ若いながらもクリーンな香り。味わいもしっとりとしていて、タンニンもなめらかです。フィニッシュにはカフェっぽい含み香。渋谷店で飲んだジャン・グリヴォーのコンブドルヴォーよりも(今の時点では)こちらのほうがナチュラル感があって好みでした。
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結局この日はこれを1杯ずつと、ハーブオムレツを注文しただけで退散。お会計は7K弱でした。安くはありませんが、こういう状態のよいワインをきちんとしたグラスで飲めるのはいいですね。
日時 2009/6/9
銘柄 久しぶりに渋谷のシノワに行きました。着いた当初はガラガラでしたが、次々にカップルの客が来て、気づけば火曜日なのに満席。すごいですね。 (ちなみに当方は男ばかりでした。) 食事ははプリフィクスのコースを注文。前菜+主菜+デザートの3品で4200円也。量的には必要にして十分でした。 ワインリストを見て、あらためて気づいたことがひとつ。「老眼鏡」を持参しないと、店内の暗がりの中では、リストが読めないということです。 仕方ないので、この日はグラスワインで通しました。
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■プラガー・グリューナーフェルトリナー・スマラクト
「とうもろこしのクリームコロッケ」に合うものをと注文したら、出てきたのがこの銘柄。ただし、注がれたのはボトルの一番底の方で、グラス1杯とれるかとれないかのギリギリの量でした。キンキンに冷えてるんですけど、やや果実味がへこんでる気もして、なんだかな〜という感じでした。
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■シャンボールミュジニー・コンブドルヴォー2004
(ジャン・グリヴォー)
「今日抜栓した赤を。」「当店のグラスワインはすべて本日抜栓したものです。」「でも、今飲んだ白はグラスの一番底でしたよ。」なんていうイヤミなやりとりのあと出てきたのがコレ。 赤と黒の中間位の豊かな果実とスパイス、ハーブ、それにミネラル系の香り。味わいは立体的でフローラルですが、現時点ではやや各要素のバランスがとれていない感じがします。フィニッシュには少しざらざらしたタンニン。

■Ch.グロリア2002
もう一杯何か、と尋ねたら、持ってきたのが、パニエに入ったヴォギュエの89シャンボール。値段を聞くと一杯5000円とのことでしたので、断念して、無難にこちらを選びました。ところがこれが予想以上によかったんですね〜。カシスやダークベリー、スパイスなどに加えて、スミレなどのフローラルな香りが満開。味わいもエッジが丸く、ほどよい凝縮感とバランスの整った味わいが印象的。なかなか自分から買おうとは思わないVTと銘柄ですが、セラー用に何本か常備しておくのもよいかな、と思いました。
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飲んだのはこの3杯だったのですが、思いのほか酔っ払いました。(もはやウコンかアミノバイタルなしでは深酒できない体になってしまったようです。) 料理は美味しいし、グラスワインの状態も良好。相変わらずいいお店です。 ただ、時節柄、5000円のグラスワインを注ぐときには、事前にひとこと断って欲しいよなあ、と思いましたけど。
日時 2009/6/7
銘柄 プイイ・フュッセ・レ・クレイ2002(ダニエル・バロー)
産地
感想 最近は、ダニエル・エ・マルティーヌ・バロー と呼んだ方が正しいのでしょうか。かっては3K内外で買えたこの銘柄もすっかり高くなり、気軽に飲める感じではなくなってしまいましたが、セラーの取り出しやすいところに02年が1本残ってましたので、開けてみることにしました。

やや麦藁色がかったイエロー。香りは黄桃、洋ナシ、ミネラル、シナモン、黄色い花など。口に含みますと、なめらかで甘い果実味のアタック。バナナやパイナップルなどの含み香とともに、柔らかくエレガントな液体が口の中に広がりますが、酸に若いころのような張りがなく、ドヨンとした印象もあります。リリース当初の溌剌とした味わいに対して、儚げな表情すら感じる現時点の味わいをどう捕らえるか、ですね。飲み頃を過ぎたとまでは言いませんが、個人的にはもう少し早く飲んだほうが幸せだったかな、という味わいに感じます。 WA誌が飲み頃をどう評価しているか興味があったので、Robert Parker Onlineで検索してみました。
Loads of boisterous minerals and apples make up the nose of the 2002 Pouilly-Fuisse Les Crays Vieilles Vignes. Medium-bodied and armed with superb concentration, this exceptionally well-defined effort sports a flavor profile composed of pears, syrupy apples, flowers, and perfume. It is elegant, muscular, and possesses an extraordinarily long, suave finish. Projected maturity: now-2011. 93p Drink: 2004 - 2011
WA誌にしては珍しく飲み頃を長めに見積もっていますね。
【吉】
日時 2009/6/6
銘柄 yohさん主催、初夏のブラブル会

詳細は
<a href="http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/drink/tsurezure/20090714-OYT8T00694.htm">こちらにて</a>。
日時 2009/6/1
銘柄

荻窪在住の大学時代の友人と表題のお店に行ってみました。
荻窪というと、以前は実家から近かったこともあり、「ドミナス」というワインバーを時々利用していたのですが、三軒茶屋に引っ越してから、足が遠のいていました。 今回、友人と会うついでに、ひさしぶりにドミナスに行こうと、検索してみたら、すでに「ミュー・ドミナス」という名前で、神田に移転したあとでした。 http://r.gnavi.co.jp/p975700/

それで、ドミナスのシェフだった方が独立してこのお店を引き継いでいるようですね。実際、お店の内装や雰囲気は、ほぼドミナスのときのままです。
http://www.sympa.in/

この日は、メニューの中から、筍の山菜とブリのテリーヌ、スズキのサラダ、トマトパスタ、ブタ肉のコンフィ(名前すべて適当)を二人でシェアしまして、それにあわせてワインはグラスで通してみました。 090531wine1.jpg
ブリューノ・パイアール・ブリュット・プルミエ
駆けつけ1杯。グラスが小ぶりで、正直、量的に少し物足りませんでしたね。(笑)

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ロイス・グリューナー・フェルトリーナー2006(フレッド・ロイマー)
グラス600円とお安かったですけど、この白はなかなかよかったですよ。 ライチや青リンゴ、グラスハーブなどの爽やかな香りと伸びやかな酸によるライトですっきりした飲み口。この日のスズキのサラダによく合いましたし、カルパッチョや刺身などにもよさそうです。これからの季節に常備したくなるような白でした。
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ブルゴーニュ・パストゥグラン2007(グロフィエ)
グラス900円。ソムリエールさんによりますと、この年のPGNはピノ90%だそうです。飲んでみると、たしかにガメイっぽさはほとんど感じられず、中量級のソフィストケートされたピノという印象。正直、全然期待せずに飲みましたが、これもなかなかでした。
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ワインスミス・カベルネソーヴィニヨン2005 
グラス1200円。過度なアルコール感や鈍重な感じはなく、リッチでバランスのとれた味わいです。よい意味で、カリフォルニアらしいカベルネ。
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カベルネフランも飲んでみたいものです。

このあと、デザートとコーヒーまで頼みまして、お勘定は二人で15K。こちらの目計算よりお安くおさまりました。料理も美味しいですし、グラスワインのチョイスもなかなか。また行ってみたいお店です。